5.制御コマンド
 プロパティを設定する

 アニメーションカットは完成しました。後はメッセージやボタン連打プレイを加えて、罰ゲームに仕立て上げるだけです。

 その前に、この罰ゲームのプロパティを設定してしまいましょう。ファイルメニューの「ファイル > プロパティ」を選択して、プロパティダイアログを出します。

 ここでは罰ゲームのタイトル、どんな内容なのか、などのテキストを記入します。

 罰ゲーム名は全角で最大13文字、罰ゲーム紹介文は全角で最大23文字x2行を表示することができます。

 なんでもいいですが、とりあえずここでは 「罰ゲーム名」に「ドリフだって年をとるんだ」、「罰ゲーム紹介文」には「金ダライって意外と固いねんで。\\直撃くらったらかなり痛いでー。」と記入しましょう。
 罰ゲーム紹介文の途中に書いてある「\\」という半角文字は、「ここで改行」という印です。PGEは(MMJも)、23文字を超える文章は自動的に改行しますが、好きな部分で改行したい場合には、この記号を記入してください。

 ここでテストプレイをしてみましょう。アニメーション再生コンソールのとなりにある、テストプレイボタンをクリックしてみてください。
 画面にさきほど記入した文字が表示され、キー入力を待ってますね?
 罰ゲーム名や罰ゲーム紹介文は、この様に罰ゲームの一番最初に表示されます。
 マウスをクリックしてみましょう。後は今までと同じアニメが表示されて終わります。
 制御コマンドを挿入する

 では制御コマンドをタイムシートに挿入していきます。
 制御コマンドとは、ボタン連打を開始したり、メッセージを表示したり、タイムシートを停止させたり、といったアニメーション以外の罰ゲームの動作を設定するコマンド群のことです。
 使い方は簡単で、「タイムシートのこのフレームでメッセージを出したい」というような場合に、実際にタイムシートのそのフレームに制御コマンドを挿入するだけです。

 最初に、「チャージスタート」「チャージエンド」の制御コマンドを挿入してみましょう。
 タイムシートの52フレーム上で右クリックしてメニューを呼び出し、「制御セルの挿入」を選択します。

 制御コマンドのダイアログが開きます。
 初期状態では「メッセージ」になっていますので、一番上のコンボボックスを「チャージスタート」に変更します。
 そうすると下の設定欄が画像の様に、チャージスタートに合わせたものに切り替わります。
 チャージスタートの設定は「連打受付時間」だけですので、ここに「300」を記入します。
 チャージスタートに限らず、制御コマンドで設定する時間の単位はフレーム、つまり1/30秒です。300フレームとは10秒です。
 つまりこの制御コマンドは、「52フレーム目から10秒間、ボタン連打プレイを行うよ」と宣言しているわけですね。

 続いて120フレーム上で右クリックして「制御セルを末尾に挿入」を選択、ダイアログを開きます。
 ここでは「チャージエンド」を選択します。チャージエンドには設定項目がありませんので、そのままOKボタンを押してください。

 制御コマンドの内容を変更したい時は、その制御コマンド上で右クリックして「制御セルの変更」を選択してください。
 制御コマンドを消去したいときは、通常のセルフレームと同じように「セルの削除」を選択してください。

 テストプレイしてみましょう。途中でカウントダウンが入りましたね(背景が白いから見にくいですが・・・)。
 しかし、それだけです。ボタンを連打しようがしまいが、画面は通常のアニメーションを表示して終わります。
 実はチャージスタートには、「ボタン連打プレイの開始を宣言」するだけの機能しかありません。実際にボタン連打とアニメを連動させるのは、また別の制御コマンドを挿入してやらねばなりません。

 なぜこういう形になっているのかというと、「連打プレイ」中と「実際にボタン連打している時間」とは、必ずしも一致しないからです。
 このチュートリアルを例にとると、金ダライを落とすにはボタン連打をしなければなりませんが、実際に金ダライが落ちてくる箇所ではボタンを連打する必要はありません。
 というか、ボタン連打が関係しないようにしておかなければ、プレイヤーの連打具合によって金ダライの落ちる速度が変化する、夢の重力制御が可能になってしまいます(笑。
 では、金ダライが落ちるまでを「連打プレイ」と規定するとどうでしょう。この場合も問題があります。プレイヤーがボタンを連打しようがしまいが、時間がすぎれば金ダライは落ちてくるのですから。
 こういった不都合を解消するため、PGEは「連打プレイ時間」と「実際の連打入力要求」を別々の制御コマンドで実装しているのです。

 長くなりましたが、それでは「実際の連打入力要求」の制御コマンドを挿入しましょう。

 52フレーム上で右クリックして「制御セルの挿入」を選択します。ダイアログが開きますので、「チャージスタック」を選択、「連打受付時間」を「30」に設定します。
 チャージスタックは、「一定以上の速度のボタン連打が受付時間分続くまで、タイムシートを停止させる」コマンドです。
 テストプレイしてみましょう。カウントダウンの後、なにやら画面の両脇にボタンを連打するアニメが表示されました。マウスボタンを青筋立てて連打してください!
 しばらくすると(というか、1秒間と設定したんですからきっかり1秒後ですが)、アニメは再開され、金ダライはめでたくヨミの頭上に降ってきました。

 チャージスタックは規定の入力があるまでタイムシートを停止させてしまうコマンドです。では規定の入力を行わない限り、タイムシートは永遠に止まってしまうのでしょうか?
 ここでチャージスタートのもうひとつの機能が効いてきます。チャージスタートで設定した「連打受付時間」、この時間が経過すると、タイムシートは強制的にチャージエンドのフレームに飛んでしまうのです。
 ためしに、テストプレイをはじめて、ボタン連打せずに放置しておいてください。そのうち(というか、10秒間と設定したんですからきっかり10秒後ですが)終了してしまいます。

 連打要求コマンドにはもうひとつ、「ショウスタート/ショウエンド」という制御コマンドがあります。
 こちらはボタン連打にあわせてタイムシートを進行させるという、いかにも脱衣アニメ向きなコマンドですが(笑、このチュートリアルでは使いどころがありませんので詳しく触れません。
 色々な演出を入れてみる

 これで罰ゲームの骨組みは完成しました。最後にメッセージなどの演出を入れて、画面をにぎやかにしてみましょう。

・31フレーム上に「チャット」を挿入。画像の様に設定する。

・61フレーム上に「チャット」を挿入。画像の様に設定する。

・「チャージエンド」フレーム上に「メッセージ」を挿入。画面の様に設定する。

 このへんは演出ですから、好きなように設定していただいてもかまいません。

 最後になってSE(効果音)を入れ忘れているのを思い出しました(笑。
 音声はリソースも画像と同じ扱いをされますが、タイムシート上でもまったく同じです。鳴らしたいセルに音声のリソースを記入すれば、タイムシートがそこまで進行したときに、その音声が再生されます。
 タイムシートの開いている部分に記入してもいいんですが、後の管理のことを考えて、SE専用のパートを作ってそこに記入しましょう。

・最後尾にGパートを挿入。
・G52セルに13番リソース、G61セルに14番リソースを記入。

 テストプレイしてみましょう、ヨミがしゃべくり、金ダライの強烈な音も入り、ずいぶんとにぎやかになりました。