2009年11月27日(金)
なぜ研究するのか。
とうとう明日。28日にコンテンツ文化史学会の大会があります。
場所は東大本郷キャンパス、開始は13時です。
http://www.contentshistory.org/
ところでなぜ研究するのでしょうか。
夫に対しては、この人はコンテンツを大事にしている、というのがよく伝わったので、他にもいろいろありますが、そこがよくて結婚しました。
でも研究者というものがよくわかってなかったので、一緒に生活してても、一生懸命だなーと思うくらいで、いまいち仕事の全体が掴めないんですが、先日質問したら、ロジカルにしてるんだよ、と言われました。
なぜロジカルにするんだろう。
それは説得する為かなと思った。
カルチャーにはハイカルチャーとメインカルチャーとサブカルチャーがある。
その中で学術的に研究され、国家的にも守られているのがハイカルチャーだと思う。
かつて、性的な目的の陰毛はダメだった。でも芸術目的の陰毛はオッケーだった。
有害図書は燃やされるけど、推薦図書は親にとりあげられない。
篠山紀信はどうなるかわかんないけどがんばれ。
なんでこんなにハイカルチャーが守られているかというと、それは歴史に裏づけされているからだと思う。
ではなぜ歴史があるかというと、歴史体系ができているからだと思う。
日本の美術がいまある程度ぬくぬくできてるのは岡倉天心のおかげかも。武士がいなくなり、御用絵師もなくなり、ハイカルチャーじゃなくなりそうだった日本美術も、なんとなく残ってるのは岡倉天心とかのおかげじゃないかしら、と思ってる。
少なくとも明治から学問があり、研究され、価値が検証されている。
美術は無駄だから規制しましょうなくしましょう、とは言われないじゃない。
はやい段階で外国から価値を輸入してきて長い間学問になってたから、不動の価値があるよなー思う。
ゲームやアニメ、マンガや特撮なんかはどうだろう。
コンテンツは素晴らしい。でも体系が確立できてない。価値を外から問われても、こうだーと言うにはまだ弱い。いま作ってる最中っすよ。そのうちの一つがコンテンツ文化史学会です。
と思ってる。
ヤフオクで値段が上がるのが、まんだらけでガラスケースの中に入るのが、そればかりが価値じゃないと思います。影響し影響されあう文化全体すべてに価値があるのだと思います。
オタクはコンテンツを愛します。愛してるコンテンツをどうしたら守っていけるでしょうか。それは価値の確立じゃないでしょうか。
そして、無価値だとも思ってる人たちを、ロジックで説得するのが体系なんじゃないでしょうか。
かつては写楽も当時ちっとも売れませんでした。北斎なんかは外国に送る荷物の包み紙に使われてました。
かつてのことだがモッタイナイ。なんとかならんのか。
まあ、私は研究者じゃないので正確にはわかりません。かなり適当なことを言ってると思います。でも近くで眺めながらこういうかんじなんじゃないかなと思ってます。
いや別に彼らはハイカルチャー目指してやってんじゃあないとは思うけど。
さらにあわせてなぜ学会か。
研究は個人でもできます。
なぜ学会にして、学会誌を出し、大会を開くのでしょうか。
元気玉みたいな理由です。
というわけで、お時間ご興味ある方は、大会にご参加ください。
当日急に時間が出来た!行っちゃおう!てな参加も大丈夫だよ! もちろん参加登録してくれたらさらに嬉しい…
コンテンツ文化史学会
http://www.contentshistory.org/
Posted by こさ ささこ