青い相姦
横尾茂明:作

■ 戯れ7

そのころアズは布団の中で悶えていた…。
兄に恥ずかしい性器を見られたこと…
そして誰にも触られたことのない秘めやかなヒダを、一枚ずつめくられるように拭かれたこと…。
先程来より性器が火照り…ズキンズキンと脈を打っている…
あのまま兄に揉まれ続けたら…気の遠くなるような快感が得られたと想う…。

(お兄ちゃんのイジワル…アズが…あんなに誘っているのに気づかぬ振りして…)

しかし…アズは…それが兄の優しさだと言うことは始めから分かっている…。

(あぁぁ…でもこのままじゃ…苦しいよー…お兄ちゃん…大好きなお兄ちゃん、アズをどうにかしてよ…)

性器はおびただしく濡れ…
ちょっと触っただけでも果ててしまうほど鋭敏な感覚に火照っていた…。

(あーん…オシッコ出ちゃいそー…)
(でも…このままオナニーしたら…お兄ちゃんの顔…見れなくなりそうだし…)
(んん…夜まで我慢しようかな…)

(あぁぁ…でも…オシッコは我慢出来ないヨー)
(ちょっとフラフラするけど…おトイレにいこ…)

アズはフラフラしながらも階下のトイレに急ぐ…。


トイレの扉が少し開いていた…。
中から声が聞こえる…(お兄ちゃんだ…)
(お兄ちゃんたら戸を開けたまま用を足すなんて…)
(あれ…私の名前…呼んだみたい?)

アズはそっと扉に近づき…中を覗いてみた…。

「……アズ…俺…アズのことが…あぁぁアズ…アズ…」
「……………………」

(お兄ちゃんが…私の名を連呼して…おちんちん擦っている…)

(エッ…オナニーしてるの?)
(私のこと想って…してるの?…)

アズは硬直したまま動けなかった…兄のオナニーを覗き見た後ろめたさもあったが…
兄が自分の名を呼んで震えている仕草がたまらなく愛しくて…つい見つめてしまった。

直人は扉が微かに動くのに気づく…そして目は自然と上に辿っていく。
そこにはアズの見つめる眼差しが有った…。

「……………………」

「…アズ…ゴメン…戸を閉めてくれないか…」
恥ずかしいところを見られたというバツの悪さが声を冷淡にした…。

そして…直人は恥ずかしさの余り顔を伏せ…苦しそうに唇を噛んだ…。
アズはその言葉と兄の顔を見て…反射的に戸を閉めた…。

アズは暫しトイレの前で動けずにいた…

(どうしよう…あぁーどうしよう…)

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