青い相姦
横尾茂明:作

■ 相姦の構図2

亀頭を舐める…裏筋を舐める…
それは自分の「男」を確認する行為にも見えた…。

梓は兄を見上げる…目が潤んでいた…
まるで了解を得る様な仕草でペニスを両手で抱き…
直人を見つめながら亀頭を口に含んでいく…。

「うぅぅぅぅ……あ…アズ…そんなこと……そんな……」

亀頭に妹の舌が感じられた…。
それは拙劣な口淫であったが、幼いと思っていた妹が…フェラチオを知っていた…。
その想いは…一瞬であったが、直人に嫉妬に似た感情を与える。

妹の口にペニスが突き刺さっている…上から見下ろすその淫靡な構図は、これは近親相姦なんだと思う怯えと相まって…痛烈に直人の心に性の楔を打ち込んでいく。

興奮はすぐに頂点に達する…
前立腺辺りから絞り出すような快感が湧き出し…
身を絞るほどの射精感に無様な震えがともなった。

「ア…アズ…出ちゃう…あぁぁぁ…出ちゃうヨー…」

言うと同時に、超快感が腰を貫いていく…。

「くぅぅぅぅぅ…………………うっ…ぅぅぅぅぅ」
「はぁぁぁぁぁ……ア…アズーーークゥゥゥゥゥ…」

直人は梓の頭を抱え…ペニスを喉奥に突き立て腰をガクガク震わせる…。
快感忘我のなか…直人はこれほどの快感が今まであっただろうかと感じる…。
兄妹交歓という、許されざる禁断の行為は…直人の性器に強烈な快感を与えたのだ…。

梓は、喉奥で急激に膨らむペニスを感じた刹那…
兄に頭を押さえられ、さらに喉奥に突っ込まれる…。
この兄妹の枠を超えた支配の構図に、腰奥が弾け奇妙にわなないた…。

そして合図のような兄の呻きと共に、喉奥に激しい迸りを感じた…。
梓はその射精の奔流の刺激に身を貫かれ…
腰奥の弾けはみるみるうちに強烈な快感にすり替わっていく…。

口を塞がれ声こそ出せぬが…心が叫んでいた…。
(あっ、あっ、あっ、ぁぁぁ…お…お兄ちゃん…)
(あぁぁぁん…あっあっあっ、あっあっあっ…あぁぁぁぁぁーーー)
(ああああぁぁぁぁ…いいぃ…気持ちいい…す…すごいー)
「ひっ! ひっ! いっ、いぃぃぃぃぃ……きゃあぁぁぁぁぁぁぁーー」

おびただしい愛液が性器から漏れ出ているのを梓は頭の片隅で感じていた…。
(触らなくてもこんなにいい気持になれるなんて…はぁぁぁ…スゴイヨー…)

二人は快感の余韻に…フェラチオの体勢のまま震えていた…。
波は静かに引いていく…時折妹がシャックリの様に全身を震わせる…
ペニスにその振動が柔らかく伝わってくる…。

(梓も…いったんだ…)

直人はそっとペニスを引き出す…妹の口はそれでもなお付いてこようとする。
梓の頬を両手で抱え…腰を後退させてようやく抜き出した。

「ゴメン…アズ…口の中に出しちゃって…」
「さー…吐き出して」

「せいえき…もう飲んじゃったもん…」

「……………………」

「アズ…俺たち…とうとう…しちゃったね…」
「もう…戻れないよね…」

「う…うん…」
「でも…アズ…いいもん…お兄ちゃんのこと…泣きたいぐらいスキだから…」

「アズ…おれも…後悔しないよ…これからはアズのこと、恋人と思うから…」

「お兄ちゃん…アズ…アズ…嬉しい」
梓は直人の小さくなったペニスに顔を埋めて尻を抱いた…。

直人は梓の柔らかな髪を抱く…(俺たちこれから…どうなっていくのか…)
今の暖かい想いと、暗い不安を綯い交ぜに…
少年の脳裏の端を、青い性がよぎっていった…。

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