青い目覚め
横尾茂明:作

■ 旅立ち1

「おじさん…おじさんたらー…もー朝だよ!」

「んんんー…由美ちゃん…おはよ、ああーもう9時かー」

「早く起きて! 由美…朝ご飯作ったんだよ」

幸夫は由美に手を取られ起きあがった、由美は戸の所に行きカーテンを開けた。
朝日が一瞬に差込み寝室は眩しいほどの明るさになった。
幸夫は眩しさに目が眩み…視覚が戻るのに数秒かかった。
辺りが目映く見え始めた時、由美が微笑み…
白く輝く裸像でこちらに近づく所で有った。

「おじさん、由美の作った朝ご飯…食べようよ」

由美は手を差し伸べた。…美しく零れるばかりの乳房が踊った。
幸夫は由美に手を引かれキッチンに向かった。
由美の白く輝く全裸の後ろ姿は…大理石の光沢に似て、眩しいばかりのフォルムであった。

由美は幸夫をテーブルにつかせ、野菜を切り始めた。
「おじさん、お味噌汁の具は大根でいいよね!」

後ろ姿の由美のお尻に…幸夫は釘付けになった。
(なんて綺麗なお尻なんだろ…)
幸夫は改めて明るい朝日に照らされた由美の裸像を惚れ惚れと見惚れた…。
(俺の…宝物だ!)

「由美ちゃん…寒くないの?」

「ううん…全然! 由美おじさんに裸…見て貰ってると…暖かいんだ」

「ならいいけど…エプロン付ける?」

「いいのいいの…もうすぐ終わるから」

由美は鍋から出来立てのお味噌汁をよそい、テーブルに乗せた。

「さー食べましょ!」

幸夫にとって、和食の朝ご飯は久しぶりであった。

「由美ちゃん…美味しいよ…由美ちゃんスゴイね!」

「本当…由美おじさんに誉められて…嬉しい」

由美の美しい笑顔と乳房の印象は、幸夫に幸せの実感を与えた。
(ああーっ…この子が欲しい…離したくない)

(今日…由美のお母さんに会って頼んでみようか…)

(……ダメに決まってるか…)

(46才のオヤジが何を馬鹿げた事を…犯罪そのものではないか!)

(あーどうしたらいいんだ!)

(俺は…この子に狂ってる…この子をいま取り上げられたら…どうなってしまうのか)

(母親に内緒で逢うだけで満足出来るとは到底思えない)

(この子を他の男が放って置くはずがない…すぐに誰かに取られてしまう)

(他の誰かに…この少女が組み敷かれることを想像するだけで…血が逆流する…嫉妬かー…何十年ぶりの嫉妬だろう)

(俺にも…まだこのような思いが残っているなんて…)

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