ボヘミアの深い森
横尾茂明:作

■ ミュンヘン3

少女は嬉しそうに石鹸を龍太の体に塗りつけ手の平を滑らせはじめる。
腕を洗い、胸背中に移り…脚に移行し尻に至る、残るは依然とそそり立つペニスのみである。

少女もその屹立したペニスを目の当たりにし…さすがに躊躇顔になる。

「お兄ちゃんのすごく大きい、私を見てこんなになっちゃったんだ?」
少女はあけすけに聞いてくる。

「うん、君の体…すごく綺麗だもん…ゴメンネ」

「いいよ、でも…ちょっと洗うの恥ずかしいな…」
「…でも洗っちゃお…ウフフ」

少女は恥ずかしそうに腹まで反り上がったペニスを優しく握る。
そして亀頭を手の平で包み込むように洗い始めた。
その指使いは巧みでありペニスは痛いくらいに硬直する…。

(この少女…こんな可愛い顔して男を知ってるな…)
龍太としては…落胆は否めなかった…。

そんな龍太の思惑を尻目に純な幼戯を演じ続ける少女…。

竿を上下に擦り玉を優しく包み、肛門までまんべんなく洗ってくれた。
そして…少女は上気した顔と潤んだ瞳で龍太を見つめ、お湯をかけた。


「こ…今度は私を洗って…」
少女の声は少し震えを帯びていた。

龍太は少女がしたように体に石鹸を塗りつけ、先程自分にしてくれた順序通りに洗いを進める。

少女の肌は素晴らしく滑らかでマシュマロのように柔らかかった。

柔らかな乳房を洗い終え、いたずらに乳首を摘んでみた。
「イヤン…くすぐったいよー」

とろけそうに甘えた少女の声がバスルームに響き、龍太の耳をくすぐる。

ついに股間に至る、少女も…期待してか、さらに顔を上気させ立っていられない風情に揺れていた。

先のお返しとばかり…龍太の手が恥丘に掛かる、石鹸でヌルんだ指先が亀裂を割る。
指先にしこったクリトリスを感じつつ…そのまま一気に肛門まで滑らせてみた。

少女の口から甘い吐息が漏れた。

それを数度上下に繰り返し…指先をヌルッと膣に挿入してみた。
少女の口から明らかに呻きともとれる艶めかしい吐息が吹き出る。

指の付け根まで差し入れたとき…その狭さに痺れた。
まるで指全体を挟まれた感じ…。

この感覚にペニスは腹に付くほどいきり立った…
龍太はこのまま少女を貫きたい欲求に疼くが…辛うじて耐えた。

指を抜き出しクリトリスを弄る、指先にその凝った感触が伝わる…そして揉みほぐすように廻してみた、それは少女が処女じゃなかったことも手伝い、イタズラの許容を少し超えていたかもしれない。

「ぁぁぁぁ……お兄ちゃんもういいの、あぁぁ……そんな…」

龍太は少女が座り込む刹那…何食わぬ顔で指を放しシャワーの湯をかけた。
口で大きく呼吸を整える少女に「さー出よう」と促した。

ふらつく少女の腰を支えてバスルームを出、バスローブを着てベランダに向かう。

ベランダからはミュンヘンの街が一望でき、風も心地よかった。

少女はうっとりした顔で龍太を見つめている、眼は青く潤んでいた。

「お兄ちゃんの意地悪!、子供に変なことして…でも許してあげるウフフ」
「お兄ちゃん…私こんな贅沢初めて、凄く楽しいの」

この程度のことは龍太にとって贅沢とも言えないが…ボヘミヤの辺境の地に住む少女にとっては最高の贅沢に映ったのかもしれない。

部屋に戻り氷で冷やされたシャンパンを開けた。
少しグラスに注いで少女に渡す。
少女は可愛い仕草で苺を口いっぱい頬張っていた。

「苺ばかり食べてちゃダメだよー、苺はシャンパンを飲むためのものだからね」
少女は言われて目を丸くする。

「苺とお酒が合うなんて不思議」
少女は可愛く微笑んだ。

(あぁー…しかしなんて可愛い笑顔なんだろう…)
少女が先程見せた淫らな表情は…今は完全に消えていた。

風呂上がりの上気した少女はまるで妖精の様に龍太には映った。

龍太は真にこの子が欲しくなった。
そしてロンドンに連れて行きたかった。

(俺と一周り以上も歳の違う少女に惚れたというのか…ばかな!)

(しかしこんなたおやかな少女を…ミュンヘンの場末に捨て置くなんて…)
(俺はこれからどうすれば…)

少女は酔いが回ったのかウトウトし始めた。
龍太はシャンパンのボトルに目をやる。

(おいおい…目を離したスキにシャンパンの殆どを呑んじまったよ、この子)

あきれ顔で龍太は少女を抱き上げベットに運ぶ。
今夜は少女とのめくるめく交歓を、多少なりとも期待していた龍太であったが。

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