ボヘミアの深い森
横尾茂明:作

■ 玩具4

その可愛げな声は男にはたまらなかった。
男は思わず顔を少女の股間に埋める。

鼻先がクリトリスに触れ小陰唇が唇に触れた。
息を吸う…少女の性の匂いは奪った獲物の美肉の匂い。
体が悦楽に溶けていく感覚はたまらなかった。

鼻先でクリトリスを揉みこみながら舌先を小さな膣に潜り込ませる。

少女はうめきながら両の手で顔を覆った。

舌は膣孔とその周辺に遊び、小陰唇を甘噛みしたりクリトリスを舐めあげたり…その恥ずかしい行為は男の欲望の炎が消えるまで続きそうにも…少女には感じられた。

次第にぴちゃぴちゃと音が大きくなっていく。
体の芯から性器へと何かがあふれ出るような感覚…。
知らぬ間にオシッコを洩らしているのではとの怯えがかすめた。

少女の腰奥にけだるいような痺れが広がっていく。
寮友に教えてもらったオナニーに似た官能のざわめき。

「あぁぁぁぁ……」
少女は知らぬ間に自分がうめいていることに気づいた。

今までオナニーをしても何となく気持ちいいという感じで…
それよりも…その行為で己の性器が気持ちよくなるという性への好奇心の方が勝っていた。
ましてやうめくなどと言った経験など少女には皆無だった。

クリトリスを執拗に弄られる…次第に腰奥に滲み出るような快感が広がっていく。

呻きは声はどうしても大きくなり…少女は恥ずかしさで口を押さえこんだ。

男の手が乳首にかかった…。
急に性感が吹き上げた、空いた手が腿裏から進入し…男の親指が膣に進入してきた。

「あぁぁぁぁ……」

進入した親指と舌に挟まれたクリトリスは硬度を増していく、鳥肌が立つほどの快感が押し寄せ始める。

少女は慌ててシーツを掴んだ、これから自分の躯に何かが起こることを予感したからだった。

腰が浮き始める…脚とお尻に力が入っていく。
快感のさざ波が今にも奔流に変わる予感に少女はおびえた…。

(あぁぁぁ……来る…来る…何これ…)

(………………………………)

「いぃぃ…ひいぃぃぃぃぃ………ぃぃぃぃ」

躯が跳ね上がった。
凄い快感の衝撃。

一度目は叩かれた様に短く…しかし二度目の快感はさらに凄くて長かった。
「あう、あうぅ、くぅぅぅ…あう…あぁぁぁ……」

もう声にならなかった、少女にとって初めてのオルガスムスの体験である。

3度4度と際限なく押し寄せる快感の波…。
少女は泣いていた、己の体におこった初めての性反射、それは想像の限界を超えていたからだ。

めまいに似た感覚…体中が痺れ腰奥が猛烈な快感に引き絞られて腰が無様に跳ね上がる。
(こんなのって…こんなにスゴイなんて…」

少女は男の頭を抱え悲鳴をあげ続けた。

幾度の絶頂を数え…次第に波は引いていった。

ビクンビクンと腰は余韻に小さく跳ね上がり…頂点を極めた証を男に教えていた。

男は指を抜き…ゆっくり性器全体を舐め回してから少女の上に覆い被さり、口づけしてきた。

少女は反射的に男の背中に腕を回し、強く引き寄せて男の口を吸い返した。
男の舌が進入してくる…それを強く吸う。

あんなに嫌悪した男なのに…今は愛おしいと何故か感じた…。


「どうだ…気持ちよかったか?」

「ハイ…」

「初めていったのか?」

「…………」

「クーッ可愛いやつだ」

男は少女から体を離し、ぐったりと弛緩した少女の体を眺めた。
(ピンク色に染まっていやがる)

男は濡れた性器を見つめる…もうペニスはギンギンに張りつめ先からは汁が滴っていた。

少女の膝裏を持ち上げ、肩に担ぐようにして性器に目を近づける。
そして両の指で陰唇を広げ膣口を露わにしていく。
(クーッ…綺麗なピンク! 何て色をしてやがるんだ…)
(こりゃタマラン、おや……)

(チェッ切れてるじゃねーか…まだ血が滲んでるな…)
(こりゃー無理だぜ…クソー)

男はがっかりしたように己のペニスを恨めしそうに見つめた。

(今日のところはフェラで我慢するか)

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