僕の転機
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■ 第10章 究極の飴と極限の鞭4
保健室の扉が開き、カーテン越しに人の気配がして、慌てて掛け布団を引き寄せる美由紀。
どうやら、複数の人間が入って来たようだ。
一人の足音が、美由紀の居るベッドに近づいてくる。
おもむろに開かれた、カーテンの向こうには、今自分が妄想していた、人物が立っていた。
「布団を剥いで姿を晒しながら、自分が何をしていたか言いなさい」
昌聖が、静かに指示する。
突然の出来事に妄想と現実の区別が、追いつかない美由紀は、バサッと掛け布団をはぐるとその姿を晒した。
美由紀の姿は、ブラウスの前を大きくはだけ、ブラジャーを刷り上げて、両乳房を晒し、左足首に丸まったショーツが絡まっていた。
上体を持ち上げ、ベッドに座った状態で美由紀は、軽く膝を曲げた両足を大きく開き、股間に右手、乳房に左手を添え
「御主人様に服従する事を思いながら、こうやって自分を嬲ってました。どうか、美由紀を奴隷にして下さい…」
情欲に潤んだ目を震わせながら、美由紀が哀願する。
昌聖は、そんな美由紀を鼻で笑いながら、後ろの2人を呼ぶ。
佐知子は青い首輪に、美咲は赤い首輪に、それぞれチェーンのリードを付けられ、昌聖に引かれていた。
昌聖の横に佐知子が並び、美咲は昌聖の後ろに四つん這いに成る。
昌聖は、その美咲の上に腰掛けると
「佐知子、見せてやれ」
佐知子のリードを引き、指示を出す。
佐知子は[はい、昌聖様]と言うと、一歩前に進み制服を手早く脱ぎ、全裸を晒す。
美由紀は、その姿を驚きと羨望の絡んだ目で、マジマジと見詰め隅々まで読んだ。
「後ろもだ佐知子」
昌聖が指示すると、クルリと背中を見せる。
ほんのり赤く成っている右の尻は、昌聖の受領手形だった。
美由紀が全部呼んだ頃、昌聖がまた指示を出す。
「佐知子は、服を着ろ。美咲、お前の番だ」
そう言って、昌聖が椅子に成った美咲のリードを引くと、スラスラと奴隷契約書の全文を暗唱した。
美咲の暗唱が終わると、昌聖が立ち上がり。
「必要な物は解ったな…?出来たら見てやる。ただし、お前の気持ちが、伝わらなければ…、それは、ゴミだ。僕は、受け取らない」
そう言いながら、来た時と同じ唐突さで保健室を出て行った。
保健室に取り残された美由紀は、魂を抜かれたような、表情で俯いている。
ブツブツと呟きながら。
保健室を出た3人は、そのまま玄関に向かい、校門を出て行く。
首輪を付けたままの佐知子と美由紀は、リードが人目に付かないように、ピッタリと昌聖の後ろを歩いている。
大きな身体を曲げ、昌聖の顔を覗き込むように、歩く佐知子。
その、佐知子と昌聖の間の窮屈な場所で、チョコチョコと歩く美咲。
二人とも、後ろ手に鞄を両手で持ち、ヨロヨロチョコチョコ不自由そうに身体を揺らし、歩いている。
しかし、当の本人達は、頬を上気させ、目の前を歩く肥満児に為すが儘にされて、ウットリとした表情で付いて行く。
携帯を掛けていた昌聖が通話を終え、2人に顔を向ける事もせず
「宗介さんの許可を貰った。宗介さんは留守だけど、好きに使って良いそうだ」
そう言うと、一人自由な昌聖は、歩く速度を速める。
日中で人通りの絶えない道を、奇妙な歩き方のグループが進んでゆく。
大通りを抜け、閑散とした住宅街に入ると昌聖が
「もう良いだろ」
そう呟くと、2人は昌聖の後ろ1m程の距離に下がる。
首輪からのリードがピンと張った状態で、付いて行く。
誰が見ても、首輪とチェーンのリードが確認できる、位置関係だ。
そのまま昌聖は、グイグイと2匹の奴隷を引きずって行く。
奴隷達は、後ろで鞄を両手に持っているため、どうしても昌聖の歩みに遅れてしまう。
首を前に出し、罪人のように引きずられる美少女達。
やがて3人は、陵辱の館へと辿り着いた。
一人昂然と玄関の前に、たたずむ昌聖。
ハァハァと荒い息を吐く、奴隷達。
玄関の扉を開け中に入ると、昌聖はクルリと振り返り、上がり框に腰を下ろす。
奴隷達は、そのまま土間に正座して制服を脱ぎ、三つ指を点いて頭を下げる。
「良し、今までのお前達の態度は、まあまあだ…。これからも、どうすれば僕が満足するかを考えて行動しろ」
昌聖の言葉は、今までの行動が全て命令ではなく、少女達の意志で行った事を物語っている。
昌聖の言葉を受けた少女達は、その足下ににじり寄り主の靴を押し抱き、脱がせると口を器用に使い靴下を剥ぐ。
そして、美咲が右足、佐知子が左足を、ペロペロと舐め始める。
昌聖が足を浮かせると、少女達はその下に回り込み、玄関の土間で仰向けに寝転がる。
そのまま、自分の顔の上に置かれた、昌聖の足の裏を丁寧に、隅々まで舐める。
奴隷達の格好は、犬が服従を示すように、腿を上げ軽く膝を折り、顔の横に軽く握った両手を添えている。
美咲の乳房は張りが良く、仰向けに成っても形が崩れない。
佐知子の乳房はその重さ故、左右に開き気味になるが充分な柔らかさと量感を備えている。
そして、その向こうに見える、なだらかな柔腰と無毛の恥丘。
目の前の絶景に、暫し見とれる昌聖。
(駄目だ、駄目だ…今はまだ、甘い顔をしちゃ駄目だ!まだ、佐知子の件で罰を与えていない…。甘い顔をするのは、罰の後…)
自分を戒めた昌聖は、2人の顔をそのまま一度踏みつけ、足を下ろして立ち上がり、リビングに向かう。
リードを引っ張られた奴隷達は、顔を踏み抜かれた痛みを苦にせず、素早く身を起こし、四つん這いで主の後を追う。
命令されている訳でも、強制されている訳でもないが、大きくお尻を左右に振り付いて行く。
2人が立ち去った玄関の土間には、入り口の辺りに小さな水溜まりが二つ出来ていた。
◇◇◇◇◇
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