保健室の闇
〜女子生徒の告白〜
ドロップアウター:作

■ プロローグ

 私は、某私立女子校中等部三年、水沢真智子です。これからお話しすることは、私が二年生の頃に遭遇した屈辱的な、それでいて切ない体験の記憶です。

 あれは、私が二年生に進級して二ヶ月近くが過ぎた日のことでした。四月の終わり頃に学校では健康診断が実施されていて、その中に血液検査と尿検査の項目がありました。その日のホームルームの時間、クラス全員に検査結果の用紙が配られたのです。
 別に何ともないだろうと思ってその用紙に目を通した私は、自分の目を疑いました。何と、私の検査結果に異常が見つかったという記載がされていたのです。
 私は怖くなりました。悪い病気にかかってしまったのではないかと不安になりました。何かの間違いではないかと思い、何度も見直してみたのですが、そこに書かれていたのは紛れもなく、私の名前だったのです。
 ホームルームの後、担任の先生に相談しました。先生は、泣き出してしまいそうな私を落ち着かせながら、日曜日に学校で実施される再検査を受けるようにと私に言いました。

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