母はアイドル
木暮香瑠:作

■ 秘密の代償4

「ふふふっ、起ってきたみたいだぜ、お前の乳首。敏感な身体だな」
「う、うそ……。き、気持ち悪い……だけ……」
 言葉とは裏腹に、ジンジンとした痺れが広がっていく。硬く充血した乳首は、コリコリと転がされるたび、乳輪に乳房全体へと刺激を広げ熱を帯びていく。
(いやあ、どうなってるの? わたしの胸……?)
 龍一の舌が、隆起の頂から麓へ、麓から頂へと円を描きながら這い回る。龍一の唾液に濡れた柔肌が、ヌラヌラと輝き熱くなっていく。
「うわあ、いっ、いやっ! き、気持ち悪い……。や、やめて……」
 まさみは身体を捩るが、力が入らない。頭の上で両手を押さえ付ける龍一の手を払い退けようとするが、龍一の片手さえ押しやることすら敵わない。
 深く刻まれた胸の谷間を、ツウーーーと龍一の舌が這う。
「だめっ、だめっ、だめえ……、あうっ、ああっ、うああ……」
 まさみの半開きの口から、断続的な声が漏れた。

(ふふふ、感じ始めたな。経験が少ない分、刺激に敏感みたいだな。もっと追い込んでやる)
 龍一は、まさみのパンツを引っ張り股に食い込ませた。
「ひぃっ、痛い……」
 まさみの太腿が引き攣り、股をギュッと絞める。
「こんな感じ、味わったことがないだろ?」
 龍一は、ニヤリと笑い閉じた股の間に手を滑り込ませる。太腿の柔肌を味わいながら、 グイッと指で布地を押し込み、淫肉を擦り上げた。
「いやっ、痛い……」
 隠されている繊敏な柔肉が、布地に擦られ悲鳴を上げる。思わず、痛いと口走る。キュンッと駆け抜ける強い刺激……、まさみには痛いとしか、初めて感じる感覚を表現する言葉を知らなかった。

 初めて指技を受ける媚肉は、熱を帯び敏感になっていく。敏感になった柔肉を、龍一はパンツの上から縦裂に沿ってなぞっていく。
「ううっ、や、やめて……。そんなとこ、さ、触らないで……」
 奥に隠れたクリ○リスを探し出し、グリグリと刺激していく。強く押し込んだかと思うと、すうっと圧力を抜きコリコリと優しく転がす。
「だ、だめっ、いやっ、さ、触らないで……、そんなところ……」
 尖り始めた淫芽に布地が擦れ、ヒリヒリとした疼きが芽生える。まさみは、顔を振り呻き声を上げる。
「やめて! そんなこと……、あっ、あうっ、ああっ……」
 広がっていく甘い痺れに、まさみは苛まれていた。
(なに? 何なの? い、いやっ! いやあああ!!)
 未知の刺激がまさみを襲い、恐怖さえ覚える。全ての思考が初めての刺激に慄き、まさみの脳は手足を動かすことさえ忘れ、四肢の力が抜けていく。
「ああ、あうっ、あうっ、あううう……」
 まさみの口からは、甘く濁った声が漏れていた。

 龍一は、柔らかい薄布を蜜壷に押し込んだ。吸水性の良い薄布は、あっと言う間に奥に溜まった液体を吸い込んでいく。
「濡れてきたぜ。こっちも感度が良いみたいだな」
「そんな…こと……ない。いやっ、痛い……」
 まさみの否定する言葉とは裏腹に、パンツは蜜を吸い、恥丘の形もそこを飾る茂みまでもを露にしている。

 初めて受ける愛撫に、まさみは戸惑っていた。痛いほどの強い刺激……、優しい指使いを交互に繰り返される。痛いと言えば嘘になる。しかし、他の言葉が見つからない。他の言葉で表現すれば、今までの自分で居られなくなってしまう気がする。自分が壊れていく気がする。
「感じてんだろ? 奈緒。びしょびしょだぜ」
「違う! 感じてなんか、いない!」
「こんなびしょびしょのパンツ観たら、奈緒のファンはがっかりするぜ。いやっ、せんずりネタができて喜ぶかな?」
「いっ、言わないで。うっ……」
 龍一は、頭の上で拘束していたまさみの手を離し、双乳を握り潰す。そして、舌をお腹に這わしていく。ツーーーッとお腹を走る舌に、腰を捩らせる。
「ううっ、い、痛い……。あっ、あうっ、あうう……」
 まさみは自由になった手を、押し返そうと龍一の頭に宛がう。しかし、力を失った腕は、押し返すこともできずただ添えているだけだった。

 もう一方の手もパンツの中に忍び込ませ、直接、柔肉を嬲り始める。たっぷりと愛蜜を指に塗し、直接クリ○リスを嬲る。
「あうっ、あっ、あっ、だめっ、あうっ、うぐっ、うううっ……」
 まさみの口からは、断続的に刺激に抗う呻き声が漏れるだけだ。

 女性経験豊かな龍一にとって、ウブなまさみの快感を掘り起こすのは容易いことだった。女体を知り尽くした指が、舌が柔肌を這っていく。バラードを奏でるような指使いで、乳頭をクリ○リスを、媚肉を刺激していく。羽のように優しい愛撫が、まさみの官能を掘り起こしていく。針のように鋭い愛撫が、眠っている官能を目覚めさせていく。

「ああっ、あん、だめ……、だめえ……、うううっ、うあっ……」
 いつの間にか、口から漏れる言葉は甘い響きを帯びだしている。
(な、なんなの? この感じ……。だめ……、こんな卑怯な男に……)
 卑劣な男の手に愛撫され、未知の淫媚な刺激がまさみを包んでいく。まさみは、自分の身体が自由にならないことが悔しく、涙を流した。

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