黒い館
けいもく:作

■ 4.信じられない訓練1

 翌朝、裕美さんが部屋にコーヒーを持ってきてくれました。

「これから訓練があるから見にいらっしゃい」
「訓練?」
「早朝野外訓練、1週間に1回あるの」

「わたしたちが、お館様のどんな気まぐれな命令にも従えますようにって」
 裕美さんは笑いました。少し悲しげな笑いでした。

 わたしは、コーヒーを飲み干すと、裕美さんに連れられて戸外へ出ました。

 庭には、手入れの行き届いた花壇や野菜畑もありました。

 晴天で、心地よい風の中、古ぼけた長いすでに腰かけ、愛子さんと真菜ちゃん亜紀ちゃんが談笑をしていました。真菜ちゃんは紙袋を大事そうに持っていました。

 そこへカップルのように肩を寄せ合った、お館様と香子さんがやってきました。ただ普通と違ったことは、香子さんが全裸になっていたことと、後ろで組んだ香子さんの手首に縄が絡まり、乳房を挟む形で上半身を縛られていたことでした。背中からまわしたお館様の手が、しっかり香子さんの乳房をわしづかみにしていました。

 昨夜、香子さんはどのようにお館様に玩弄されたのかと思いました。きっと縄を打たれたまま、セックスにおよんだのでしょう。乱れた髪と、洗顔さえ許されない、すさんだ肌が激しさを物語っているような気がしました。

 愛子さん真菜ちゃん亜紀ちゃんもそれぞれに、縄を打たれた香子さんの裸体を見て、複雑な表情をつくりましたが、そのためか、ためらいを見せない大胆さで服を脱ぎ、朝陽に、美しい裸体をさらしながら、二人のそばへ歩み寄りました。

 裕美さんもブラウスとスカートを脱ぎました。そして、「わたしたちがこれからどうするか、よく見といてね」と言いのこし、輪の中に入っていきました。

 真菜ちゃんがお館様に紙切れを手渡しました。それを見たお館様は、にやっと笑い、真菜ちゃんのふくらみの少ない乳房を手で弾くようにしました。真菜ちゃんも少しうれしそうな表情を見せました。

 真菜ちゃんは、亜紀ちゃんより年上のようでしたが、体つきも性格もボーイッシュでした。

「真菜、犬になりなさい」
「ハイ」
 元気いっぱいに返事をした真菜ちゃんは、「ワンワン」と犬の鳴き声をまねながら、お館様にすり寄りました。主人に媚を売る犬そのものかもしれませんでした。

「チンチン」
 お館様が言うと、真菜ちゃんは、膝で立ち、手首を曲げ、犬がチンチンをするまねをしました。お館様は、よくやったというように真菜ちゃんの顎をなぜました。

 そして、「もう少し足を開いて」といいました。真菜ちゃんが足を開くと、そこに手を入れ触り始めました。

 どうやら、お館様は、真菜ちゃんの股間を触りたかっただけのようでした。それでも真菜ちゃんは、チンチンの姿勢を崩そうとしませんでした。

 お館様は、実際に真菜ちゃんの膣に指をいれているのかは、わかりませんでしたが、立てた指先に振動を与えるように上下させました。そして真菜ちゃんも勝手に足を閉じてはいけないということをしっていました。

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