黒い館
けいもく:作
■ 18.愛子さんのロウソク責め1
でも、お館様には、まだすることが残っていました。
「そろそろ、いいかな?」
「うん」
お館様は立ち上がり、「えーっと、ここだったかな?」とつぶやいて、机の引き出しから縄とロウソクとアイマスクを取り出しました。
それらは、香子さん専用の道具でした。お館様は、管理をもっぱら香子さんに任せているのかもしれません。
だから、愛子さんの膝の上に放り投げられても、さっきのビデオ以外に実物を見るのは初めてのもばかりでした。もちろん、愛子さんにも使い方はわかっていましたが。
「香子には、足首は自分で縛らせるんだ」
「わたしも?」
愛子さんは自分を指差し、たずねました。
「そうだ」
愛子さんは、縄をつかんで足首をベッドの角に括りつけていきました。
酷いことをされるために、自らの逃げ道をなくしていくのには、ためらう気持ちがつきまといました。股間をいっぱいに広げ、ベッドの二角に括るのも、恥ずかしいと思いました。
それにしても、お館様は、香子さんにはずいぶんと残酷なことをさせるものだ、と思いました。
香子さんはロウソクとライターは枕元においてから、お館様の入室を待つのでしょうか。香子さんは、あるいは、けなげ過ぎるのかもしれません。
『わたしなら』と、愛子さんは思いました。
『わたしなら、頬っぺたを2・3回平手でたたいてやって、それから』とまで考えて、それ以上何もできないことに気がつきました。
結局、香子さんと同じことをしていたのかもしれません。ようは、『お館様が何を望むか』かもしれませんでした。
愛子さんは両手を後ろで組み、お館様に縛ってもらい、そのまま仰向けに倒れました。
お館様は愛子さんの裸体を見て、おれは、今からこの女を泣かせるのか、と思いました。「ロウが上にのってしまうから、その前におっぱいを吸わせてくれ」
「高いわよ」
愛子さんは笑いました。
「いやあー、安もんだよ」
お館様は乳首を指先で挟んで値踏みしました。
もちろん、お館様は愛子さんのおっぱいを吸おうが咬もうが、かってでした。愛子さんはすでに手足を縛られてしまっていて、抵抗もできるはずがありませんでした。
ただ、そこには責める者と責められる者の微妙な心の駆け引きがあったのかもしれません。
愛子さんは、きっとお館様に、心置きなく責めさせてあげようと思っていたのだと思います。だから軽口で応じたのかもしれません。
そして、お館様には、愛子さんのボリュームのある乳房が、館の中でも一番のお気に入りでした。だから、溶けたロウがついてしまう前に、気が済むだけ吸っておこうと思ったのも偽らざる気持ちでした。
このような状況でも、乳房を吸えば愛子さんの身体はそれなりに反応しました。
お館様はしばらく手で絞るようにして乳首を舐めたあと、右手を下腹部にまわし、愛子さんの中に指を入れてみました。そしてその指を何度か上下させたあと抜いて、愛子さんの口に入れて舐めさせてみました。
「今だと、責任取れるのにな」
お館様は、愛子さんの股間が湿っていることを言っているのかもしれません。
「大丈夫、ちゃんと責任取るから、絶対に」
お館様は、今度はロウソクの底のほうから愛子さんの膣の中に入れ、上下させて見ました。
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