狂牙
MIN:作
■ 第1章 籠絡24
私は頷くと、お姉様が髪の毛を放し、私に立つように命じました。
私は直ぐ立った積もりだったのですが、身体が上手く動かず、お姉様のお叱りを受けました。
髪の毛を掴んで引き上げて貰い、やっとの思いで立ち上がった私に、お姉様は姿見の前に立つように命じられました。
私は言われた通り、姿見の前に立つと、自分がどんな姿をしているのか、初めて理解出来ました。
私の身体はミキサーにでも掛けられたように、ズタズタに引き裂かれています。
私の身体で、赤い鞭の跡が走っていないのは、手首から先と足首から下、それと乳首を中心に直径5センチ程のオッパイの先端、そして下腹部に何故かポッカリ、縦15p横7p程の無傷の部分が残っていました。
後は顔と言わず胸と言わず、全身に縦横無尽に鞭の跡が走り、皮膚が裂け、肉が爆ぜていました。
多分誰も、今の私を見て、私だと思わないぐらい、私の顔はグチャグチャに成っていました。
右の頬はバックリと裂け、左の頬は3倍くらいに膨れ、顔全体が歪んで見えます。
唇も上下を鞭が走ったのか、斜めに切れていて、膨れ上がってタコの口のように突き出していました。
両の瞼も綺麗に腫れ上がり、試合の終わったボクサーみたいで、セミロングだった髪の毛は、鋏で適当に切ったようにズタズタに成っています。
ですが、私はその姿を見て、ショックを受ける事は有りませんでした。
何故なら、この身体は私の物じゃなく、お姉様の物だからです。
お姉様がこうしたかったから、私はこの姿に成ったんです。
それが、奴隷で有るの私の正しい考え方だと思いました。
お姉様は私の横に立ち、下腹部にポッカリ空いた無傷の肌を指さして
「そこに、お前の立場をお前自身の手で刻みなさい。道具は、私が用意して上げるわ」
私にお命じに成りました。
私は、直ぐに頷きながら
「ばい、おねえざま…。ごめいじのどおり…、だんでもいだじまず…」
お姉様に答えます。
お姉様は私の答えを聞くと、頷いて一旦部屋から出て行きました。
直ぐにお戻りに成ったお姉様の手には、金属製の水を張ったバケツが握られていました。
それを床に置くと、赤いアタッシュケースに近付き、中から長さ50pの鉄の棒を取り出すと、先端部分に鉄の板を垂直に嵌め込み、私に見せて下さいました。
お姉様が差し出した金属棒には、金属のプレートが嵌っていました。
「何て書いて有るか、読んでごらん」
お姉様のお言葉に、私はその漢字を読みました。
「ばい、どれい、でず」
その金属プレートには、[奴隷]と言う2文字が、大きさ7p四方、文字の太さ2o程の針金のようなもので、鏡文字で形作られて居て金属棒に繋がっていました。
お姉様が金属棒のスイッチを押すと、金属棒から[ジー]と微かな音が鳴り、数秒で金属プレートの文字から煙が上がり始めます。
白い煙は直ぐに消え、針金で作られた文字の回りがユラユラと揺れ始めたかと思うと、黒かった針金がオレンジ色に染まり始め、それは見る見る真っ赤に変わりました。
「これの、今の温度は大体700℃ぐらいよ。そうね、煙草の火と同じぐらいの温度。これを私が持っててあげるから、お前自身で押し当てなさい」
私の方にそのプレートを向け、私の無傷の下腹部を指さしながら、お姉様が静かに告げます。
私は私自らの手で、自分が奴隷だと、身体に焼き印を押す事に成りました。
私はその焼き鏝をジッと見詰めました。
いえ、正確には目が離せなくなったんです。
焼き鏝の赤く浮かび上がった[奴隷]の鏡文字が、私をまるで誘っているように感じました。
私の身体は、いつの間にか焼き鏝に吸い寄せられるように動き出し、気付いた時には文字が見えない程近寄っていました。
お姉様の目が、ジッと私の目を見詰めています。
その時私の頭の中は、今の状態とお姉様の視線で、痺れたように何も考えられず、真っ白になっていました。
焼き鏝に近付いた私は、何も考えず腰を前に突き出し、下腹部を焼き鏝に押し当てました。
[ジュッ]と小さな音を立てて、私の下腹部の皮膚が熱によって焦げ始めます。
その音と熱さと痛さで、私の意識は元に戻りました。
「ぎひぃいいいいっ、あがっぐぅぅぅぅっ…」
私は声を出さないように、必死に歯を食いしばりました。
皮膚の焼ける匂いが、ツンと鼻を突きます。
数秒すると、お姉様の足が、いきなり私の胸を蹴りました。
「がはっ」
私は急に胸を蹴られて後ろに転がると、お姉様は金属棒をバケツの中に投げ捨て、私に近付き仰向けに転がった私の顔を踏みつけました。
悲鳴を上げてしまった私に、お咎めが有るのかと思いましたが
「お前の忠誠見せて貰ったわ、これからも私の人形として、私を楽しませなさい。お前の痛みも、恥辱も、快楽も、全て、私を楽しませる為だけに有るのよ。解った?」
私の顔を足で踏みつけ、後頭部をゴンゴン床にぶつけながら、お姉様が仰いました。
「ばい、おねえざま…、わだじば、おねえざまを、だのじまぜるだげの、ぞんざいでず…」
お姉様に踏みつけられるまま、私は命令に服従する。
お姉様は私の返事に満足されたのか、顔の上から足を浮かせられると
「お舐め」
短く命令して下さいました。
私は、私の血で汚れてしまった、お姉様の足の裏に一生懸命舌を這わせ、舐め上げました。
お姉様は綺麗になった足を、私の顔の前からどけると、髪の毛を掴んで私を立たせ
「ここの毛も、もう要らないわね」
そう言って私の髪の毛を鋏で、ジョキジョキと乱暴に切り始め、私の頭にお股のお毛々を処理した、シェービングクリームを塗り始めました。
私の頭で、チクチクとした痛みが納まると、お姉様は白く固まった、クリームを剥がします。
私の髪の毛は、綺麗さっぱり無く成りました。
髪の毛が無く成って解った事ですが、お姉様の鞭の跡は頭にも無数に走っていて、皮膚が裂け肉が爆ぜています。
右の耳はブラリと垂れ下がり、2/3程が裂けて、千切れ掛けていました。
お姉様は私の頭を見て
「あら、ここ助かってるじゃない」
額の少し上に、10p四方程の無傷の部分を見つけ嬉しそうに仰い、赤いスーツケースに行って、先程の金属棒を手に戻ってこられました。
金属棒のプレートには、さっきより二回りぐらい小さい、真四角な物が嵌められています。
「そこに正座しなさい」
お姉様は私に命じられますと、嬉しそうに金属プレートを頭に押しつけます。
肉が焦げ、煙が上がり、私の頭に新たな焼き印が押されました。
焼き印は英語で[PUSSY DOLL]と二段に分かれて書かれています。
私はこうして[性処理人形]の烙印を戴きました。
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