哀妹:芽衣
木暮香瑠:作

■ 羞恥一日奴隷4

「いやっ、見ないで……」
 芽衣は、慌ててスカートを押さえようとするが、川田に両手を押さえられてしまう。その隙に、岡本がスカートを捲り覗き込む。
「本当だ。芽衣、濡らしてる」
「やっぱり濡れてる。芽衣ってスケベね、AV見て、濡らしてる。キャハハハ……」
 川田は、改めて芽衣の濡れたパンティーを確認し言った。
「ち、違います。ビデオ見て、濡らしてるんじゃありません」
 必死で否定する芽衣に川田は、嘲笑いながら質問する。
「じゃあ、なんで濡らしてるの? 正直に答えなさい、奴隷なんだから……」
「ううっ、答えたくありません……」
「アダルトビデオ見て濡らしてるんでしょ? 奴隷なら奴隷らしく、ご主人様の命令は聞くものよ。さあ、正直に答えなさい。オナニービデオ見て濡らす、すけべな牝犬ですって……」
 川田は、芽衣の首輪に結ばれたリードを引っ張った。首輪で喉が圧迫される。
(ううっ、わたし……、すけべな牝犬なんかじゃない……)
「うっ、ううう……、違うんです。今朝……、夢見て……。今朝、起きたら……、ううっ、濡れてたんです……」
 苦しさと、いやらしいビデオを見て濡らすような女に見られたくないという気持ちが、芽衣に本当のことを答えさせた。

 その時、テレビから吐息とは違う声が聞こえてきた。
《あぁっ、おにいちゃん……。そ、そんなに……早く、うっ、動かさ…ないで……、ううっ……》
 聞き覚えのある声に、芽衣はテレビを凝視した。芽衣の目が大きく見開かれる。先ほどまで股間をアップで移していた画面には、オナニーをする女性の全身が映し出された。椅子の肘掛に両足を乗せ縛られ、オナニーをする制服姿の少女が、顔まではっきりと見えた。
《いいっ、もっ、もっと、おくぅ……までぇ……いっ、入れて……》
 少女は、パンティーの中に忍ばせた指を動かし喘ぎ声を上げている。
《いっ、いい……、おにいちゃん、芽衣……、いっ、いっちゃう、いっ、いぃ……、いくぅ……》
「いっいやあああぁぁぁ……。みっ、見ないで……」
 芽衣の悲鳴が部屋の中に響いた。川田が持ってきたビデオは、芽衣が写真部の部室で柴田達に撮られたオナニーシーンのものだった。

「いやああ、こんなビデオ、見ないで……、見ないでえーーー……」
 スイッチを切ろうと、テレビにテレビに向かって立ち上がろうとする芽衣を、川田は、首輪に繋がったリードを引っ張って妨げた。
「うっ、ううう……」
「まあ、芽衣ちゃん、お兄ちゃんでイっちゃうの? 今朝の夢も、桂先輩とやってる夢見たの?」
「やっぱりすけべな牝犬ね。夢で濡らしちゅわ、お兄さんのこと考えながらオナニーするわ、ほんとスケベね。キャハハ……」
 川田と岡本は、芽衣を嘲笑いながら首輪に繋がったリードを引っ張っている。
「だめぇ、ビデオ……、止めて、見ないで……」
 リードを引っ張られても、芽衣は、テレビを消そうと立ち上がる。
「おとなしくしなさいよ、芽衣。奴隷のくせに、言うことが聞けないの?」
 柴田は、鞄から縄を取り出していった。
「暴れられると大変だよ。縛っちゃおうよ」
「そうね。縛っちゃおう。ご主人様の命令を聞けない奴隷は、縛られても仕方ないわね」
 川田と岡本に、柴田と藤原、真由美まで加わって芽衣を押さえつけた。
「ビデオ……、消して……。いやっ、いやああ……。し、縛らないで……。いや……」
 暴れる芽衣を、5人がかりで押さえ込み、縄を掛けていった。

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