緑色の復讐
百合ひろし:作

■ 第一話6

遥は驚いた───。小夜子グループ以外のクラスメートが帰っていなかった事に。その中には遥の友人と呼べる人も居た。
「皆さん長らくお待たせしました。これから1つショーを見せたいと思いますね」
小夜子は言った。小夜子は予めクラスメートに帰らない様に言っておいたのだった。有名ないじめグループのリーダーである小夜子が言ったのだから、帰れる度胸のある者は居なかった。
「ショーっ……て?」
一人が訊いた。すると小夜子は、
「いい質問ですね」
と某ジャーナリストの真似をして言った。そして、
「今日の保健の授業、良く解らなかったんじゃ無いかしら?私の記憶だと彼氏が居るのはこのクラスでは3人程。つまり、その人達は経験してるかも知れないけど、他の人は知らないでしょうね。だから───」
と言って遥を囲んでるグループのメンバーに囲みを解かせて遥の姿をクラスメートに晒した。クラスメートは遥が下着姿にされてる事に驚いた。遥は、
「くっ……」
といって顔を背けた。小夜子は満足そうな笑いをして、
「熟して丁度食べ頃の青山遥さんに実演してもらおうかと───。快感が得られると云々を文章で言われても分からないし先生の説明も曖昧でしたから」
と説明をした。それから一呼吸入れて、
「知っての通りうちの学校は9割女子だから男子を調達するのも面倒だから性交の実演は出来ませんが代わりに───」
と言った。そしてクラスメートの反応を見た。特に遥と親しくしていた2人を見た。
2人は遥が小夜子達にこんな目にあわされている事を知らなかった。遥が元気ない表情をしていた時、心配して声を掛けると遥は笑顔を見せ、
『大丈夫、心配しないで』
と答えたりしていた。放課後の付き合いが悪いとは思っていたがまさか小夜子のグループにたらい回しにされていたなんて───。しかし、自分達を気遣って元気に振る舞っていた遥より、遥と一緒にいる事で自分達も小夜子とグループのターゲットになってしまうのではないか?その気持ちが勝り、小夜子の無言の質問───、
「貴方達はこれからも青山遥の友達ですか?」
という問いには、2人顔を見合わせた後、首を振ったり顔の前で両手を振ったりした。
それから振り返って遥を見た。


モウソノフタリハ、ハルカノトモダチヲヤメマシタヨ───ダッテジブンハイジメラレタクナイモノ───。

という小夜子の勝利宣言に遥は絶望感に襲われた。こんな目に合わされて友達まで奪われた。更に小夜子の言うショーでは何をやらされるのか。小夜子はそんな遥の顔を見て、堕ちるのはもうすぐだ、仕上げに掛る。と思い、
「オナニーをしてもらいま───す」
と声高に宣言した。まさか小夜子がここまで考えていたとは思わなかったので拍手喝采が起こった。遥は目をきつく閉じて首を振った。すると小夜子は、
「写真を裏サイトにばら蒔けばクラスどころか全校よ───男子なんか面白がって外のエロサイトに投稿しそうね」
と耳打ちした。そしてクラスメートに向かっては、
「どうしても青山さんが嫌だと言う事なら皆さんの中から選びますけど───それとも手伝いますか?」
と煽った。こうなるともう群衆心理は止められない、青山遥はサッサとオナニー始めろ、となっていった。さっきまで友達だった2人も含めて───。
「そっか……私の居場所はもう無いんだね……」
その状況を全て理解してしまった遥は視線を下げ、小夜子に向かって言った。そして、キッとクラスメート達を見据えて、
「分かりました、やります。見てて下さい」
と言った。小夜子は全てを失った遥は壊れて自暴自棄になったと思った。これで青山遥は自分のもの───。真由羅と共に死ぬまで飼ってやると。
「じゃあ、本当に気持良くなると乳首が立つかどうか確認したいから、ブラジャーは外して貰いましょう、折角可愛いのに勿体無いけど」
小夜子はそう司会をし、遥に促した。遥にはもう拒む気力は無かった。コクリと頷いた後、肩の紐を抜き、両手を背中に回してホックを外した。それからカップを乳房からどけてそのまま床に落とし、形の良い乳房が晒された。小夜子は落ちたブラジャーを拾い、
「やっぱりおっぱいの形が良くないと可愛いブラも合わないのね。羨ましいわ───顔も乳房も下着もみんな可愛いなんて」
と遥の乳房を誉めた。勿論グループは大爆笑だった。
そして小夜子は遥の乳首を軽く擦った。勃ってない事を確認すると、
「まだ勃ってませんので───ハイ、スタートね」
と言って遥にオナニーを始めるよう促した。
遥はオナニー経験など無かったが、高校生にもなればそういうシーンをポルノなど見なくとも漫画、小説等から容易に得られたのでどのようにやればいいか位の事は遥にも解っていた。遥は左手で乳房をさすり右手を机に着いてやや前屈みになった。すると小夜子は、
「イクまでやめさせませんからね。みんなが帰れるかは貴方がイクかどうか、よ」
と耳打ちした。遥はコクリと軽く頷いた。なにもみんなの前でイキたかった訳では無い。感覚にしてもイッた経験は無いから解る訳ない───。ただそうする事によってクラスメートには早く帰って欲しい、そして解放されて楽になりたいと思った頷きだった。そして机についてた右手も右の乳房にやって擦った。暫く立ったままそうしていたが、少しずつ変化していった。
右手が自然と乳房から下半身に伸びた。下半身からまるでこっちも擦ってよと催促される様な感覚が上がって来て、まるで呪文に掛ってしまったの如く自然に右手は下半身に移動しパンティの上から股間を擦った。そして顔は段々と赤くなり下を向き、左手も乳房から離れ、机の上に置いて再び前屈みになった。

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