売られた少女
横尾茂明:作
■ 身売り少女1
次の夜から美由紀は久三に性の特訓を受けた・・。
それは性の調教とも言えた。
ペニスの舐め方・睾丸の揉み方・萎えたペニスの立たせ方など微に入り細に入り久三は実践して教えた。
20日を過ぎる頃には、美由紀のテクニックは久三が舌を巻くほど高度なものになっていた、また美由紀に施した久三の手練手管により、美由紀の感度は鋭敏となり・・気は自由に掴めるほどになっていた。
美由紀は前から久三が小走りに近づくのを認めた。
「美由紀! 遅いじゃないか」
「光子が怒っとるぞ!」
「・・・・・・・・・」
「おじさんごめんなさい・・きょう学校で修学旅行の説明会があったの・・」
「遅くなってゴメンナサイ・・ねっ! 修学旅行・・行っていい?」
「そんなことは無理に決まっとろうが」
「・・・・・・・」
「それより家に扇屋の若旦那が来とる!」
「是非ともお前が見たいちゅうてな・・ククク」
「若旦那のロリコンにも困ったもんじゃて」
「まっ! 儂もその毛は充分にあるがな・・クククク」
「修学旅行に行きたかったら・・若旦那におねだりしたらエエがな」
「・・・・・・」
「しかしこれでお前の柔らけえ体をいじくることも出来なくなるのか・・・」
夕日に照らされた久三の顔は急に寂しげになっていった。
美由紀は玄関に入った所で光子の怒声にたじろんだ。
「美由紀! 何処で油を売ってたんだい!」
「若旦那を待たして・・この子はどういう了見なの!」
「朝、私が言ったこと何聞いてたのさー!」
「・・・・・」
「さー奥で若旦那がお待ちかねなんだ!」
「風呂に入って、新しいセーラー服着てすぐ奥においでよ!」
「若旦那にはお前の体、見て貰うからね!だから下着は脱いどいでよ!」
「・・・・・」
美由紀は自室に入り佇んだ・・とうとうこの日が来た・・。
1ヶ月前に諭され・・覚悟を付けてきたつもりであったが・・いざとなると・・涙が零れた。見知らぬ男の玩具に売られていくこの身の不運を思い・・涙が次から次に溢れてきた。
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