夢魔
MIN:作
■ 第11章 計画5
朝食を終えた9人は、リビングに集まった。
リビングに集まった奴隷達は、全裸に首輪姿で主人達の前に正座した。
稔は奴隷達を見た後、真に視線を向けて
「真さん…。今の段階で、合格点を出せる奴隷は居ますか?」
質問すると、真は腕組みして考え
「私的には今の所は、弥生だけですかね…、梓も良いところまでは、行ってるんですがまだ、ぎこちなさが残ります」
稔の質問に、答える。
「そうですか、私の目から見ると、梓の服従は完璧です。美香の服従は、取り敢えず置いておきましょう…」
稔が真にそう言うと、梓の顔が喜びで満たされ、美紀と沙希が同時に驚く。
「え! だって、稔様…ママの事最下層の奴隷にしたんでしょ?」
「私も叔母様から、そう聞いてます…。なのに、完璧って…」
美紀と沙希が、稔に思わず質問した。
「ん? …本来なら、答えないんですが、勘違いしているようだから教えて上げましょう。最下層の奴隷なんて、僕に心底服従していなければ、到底実行出来ませんよ、しかも、実の娘にここまでされても、それを貫く服従心は、中々育ちません。だから僕は、梓を完璧と言ったんです」
稔の言葉は、理路整然と梓を認め、褒め称えた。
その言葉を聞いた梓は、雷が落ちて来た程の、衝撃を受けていた。
(完璧…稔様…私の事を…素晴らしい…、何…この気持ち…この感じ…、あぁぁぁ〜っ…もう、どう成っても良い…死んでも構わない…)
梓は自分の腰が抜けているのも、その頬を大量の涙が濡らしているのも、目と口を大きく開いているのも、一切自覚せずワナワナと震えている。
稔が顎で沙希達に梓を示すと、美香を除く3人が梓に目線を向け、ビクッと震えて驚く。
「今、梓は、凄い幸福感に満たされている筈です。これが、感じられるレベルは、そう有りませんよ…貴女達も、目指しなさい」
3人は、ゴクリと唾を飲み込み、頷いた。
「梓どうしました? しっかりしなさい…」
稔は声の大きさを変え、梓に話し掛けると、梓はハッと我に返り、姿勢を直して涙を拭うと
「も、申し訳御座いません…稔様…。稔様のお言葉が余りにも嬉しくて…呆けてしまいました」
ガバリと平伏し、謝罪する。
「今どんな気分でした…他の奴隷に教えて上げなさい…」
稔がそう言うと、梓は顔を上げ、困った表情を造り
「あ、あの…初めての感覚で…、言葉で上手く表せないんですが…絶頂を向かえた恍惚感が、数倍に成って、身体の中を内側から突き抜けるような…。昨日、真様にしていただいた、気の注入をもっと、濃くしたような…そんな感じです…」
梓がもどかしげに、そう言うと弥生が驚いた。
「え〜っ…。真様の気の注入を…更に濃くした…。あ、有り得ないわ…」
弥生は真の、陽気の注入を経験したので有ろう、その快感を経験しての驚きだった。
すると、真が驚いたように、口を挟む。
「昨日の陽気の注入より凄いんですか…、深いですね〜…。弥生…昨日梓が経験した量は、以前貴女が経験した量の、3倍近い量ですよ…私の身体が萎む程の量を、昨日は注ぎましたから…」
真が感心しながら、弥生に告げると、弥生は口をパクパクさせて、更に驚いた。
沙希と美紀は、何の事だか少しも解らなかったが、弥生のリアクションを見て、それがとんでもない事だと理解する。
「梓…今のをもう一度、経験するためには、更に堪え忍び服従する必要が有ります…出来ますか?」
稔が優しく微笑み、梓に質問した。
梓は身悶えするように、稔の足下ににじり寄り
「何でも…何でも致します! 心から全てを捧げます! ですから…梓にお恵み下さい!」
稔の足下に平伏して、稔の足に口づけする。
その姿を見ていた、3人はゴクリとまた唾を飲み込み、釘付けになった。
「梓…その服従心を、ここに居る主人達、全員に向けるんですよ。それが、梓の次の課題です」
稔がそう言うと、梓はビクリと震え
「はい、かしこまりました」
素早く承諾する。
稔は梓から顔を上げ、奴隷達に目を向けると
「これが服従です」
再度、奴隷達に伝えた。
3人の奴隷は、コクリと頷き自分の覚悟を固くする。
梓に顔を上げるように指示を出し、弥生に向かって
「弥生、梓の状態を見て下さい。それによって、今日のメニューを決めましょう」
梓の容態を確かめさせた。
梓は稔の足下から、弥生の元に移動すると、弥生は包帯を解き始める。
美紀に濡れタオルを用意させ、弥生が丁寧に薬を拭うと、梓の火傷は無かったように、完治していた。
「凄いですわ…あの、火傷がこんな風に治るなんて…。真様の薬と、気の注入の効果は、絶大ですわ…」
弥生は絶賛して、梓の身体を診察する。
弥生に引き続き、沙希の包帯も外すと、軽かった筈の沙希の方が、まだ少し腫れが残っていた。
梓は鏡に映る、自分の肌を見て本当に驚いている。
(あんなに酷かったのに…お肌もプルプルだわ…。真様本当に有り難う御座います)
梓は心の中で、何度も感謝の言葉を言いながら、弥生の処置を受けていた。
弥生の処置が終わった梓は、一目散に真の足下に飛んでいき
「真様。本当に有り難う御座います。真様のお陰で、稔様の持ち物の身体を傷も残らず治す事が出来ました」
深々と平伏し、足に口吻をする。
「ははは…、何か感謝のされ方が可笑しかったようですが、まあ良いでしょう。それが、恐らく梓の本心のようですから…」
真は梓が、自分の身体に傷が残らなかった事を、稔の為に喜んだ事に、笑ったのだ。
梓は真の指摘に気付いて
「申し訳御座いません…。言葉が、不適切でした…」
耳まで真っ赤に染め、小さく成って謝罪した。
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