縄奴隷 あづみ
羽佐間 修:作

■ 第2章「ゲーム・サークル アトランティス倶楽部」3

ID:masterkoji 羽佐間 浩二は、40歳を少し超えた離婚経験者で、関西でIT関係の会社を経営している。
SMに関しては、我流ながら、20年のキャリアを持ち、今は10歳以上年の離れた愛奴を持っている。
彼の愛奴、真梨子もID:★マリコ★でアトランティス倶楽部に参加しているらしいので、自分の彼女を参加させるくらいだから、あづみは安心を覚えた。

浩二と交わすチャットの文字から享ける印象は、プロフィール通りで、あづみは安心して「恥」を見て貰えそうだなと嬉しくなった。

あづみの方から、サークルのことについて色々聞いてみた。
淡々としたサークルの趣旨説明の仕方も、入会を強要しない姿勢も、丁寧な言葉遣いもあづみには心地よい。
入会すればサークルの中のside"M"というマゾ達のグループに配属されるという・・・
しかし入会するには審査があると案内サイトには記してあった。

「あはは^^ 資質としては貴女は既に合格ですよ^^ 貴女が望むなら歓迎します。よろしければ参加してください^^」
「じゃね。おやすみ^^」と浩二はチャットを終えようとした。

「待って!」
(お願いします。あづみをサークルに入れてください!)の文字を急いで叩く。
男性に支配される怪しい快感がenterキーの打鍵とともに蘇ってきた。

「そっか^^ じゃ後で専用ホームページのURLとパスワードをメールでお知らせしますから。 入会アンケートとかありますから、時間のあるときにこなしておいて下さいね^^ じゃオヤスミ! チュ(^・^*)」


−アトランティスホームページ−

ドキドキしながら、浩二から送られてきたURLを開く。

決して過激な写真が載っているわけではないが、何人かの下着姿とか、裸の写真が載っていた・・・

なのに、あづみにはとてもいやらしく思える・・・
よくあるエロサイトではなく、普通の生活を営む人の心の奥の”淫”を覗き見するような感覚がする。
かつての自分と同じ牝犬の匂いを持った息吹を感じる・・・
あの昌也のような男たちのざわめきが聴こえる・・・
心臓が早鐘を打つ。

■つづき

■目次

■メニュー

■作者別


おすすめの100冊