縄奴隷 あづみ
羽佐間 修:作

■ 第2章「ゲーム・サークル アトランティス倶楽部」18

森 陽子は、あづみがビューティサロン・ジャムを開店した時からのスタッフだ。
あづみと同じ山際美容専門学校を卒業し、直ぐに地元に戻って働いていたが、あづみの店が開く事を聞き採用に応募してきた。
小柄で、キュートな感じの、ショートカットが良く似合うとても明るい性格の女の子で、第一印象であづみは気に入った。
最初は気付かなかったが、着替えの時などに見る彼女の肢体は、スリムなのに胸も大きくヒップはツンとあがり、女の目から見ても魅惑的なボディだった。
聞けば、陽子が山際の学生だった頃、勉強のつもりで訪ねたビュートリズムで、あづみがカットした事があり、それ以来あづみのFanだったと言う。

経験は浅いが、熱心で飲み込みが早く、愛らしいキュートな肢体をキビキビ動かし、今ではあづみはの右腕とも言うべき存在だ。

何より憧れからなのか、あづみを心から慕い、骨惜しみ無く働いてくれるので、あづみも妹のように可愛がり頼りにしていた。


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「そ、そうね! 面白いから陽子ちゃんもやってみたら^^」

「やってみたいですけど、でも私、パソコン持ってないですから〜。 うふっ^^」

「そうだ! 陽子ちゃん^^ 貴女、凄く頑張ってくれてるから、私がパソコン、プレゼントしてあげる!^^」と陽子の耳元で小声で囁いた。

「え〜!? ホントですか?!」

「ええ!^^ お店が順調なのも貴女のお陰よ! それに私には女の姉妹がいないから、何だか貴女の事、妹のような思えちゃうの^^ だから気にしないで感謝の気持ちとして受け取って頂戴^^」

「キャー^^ 嬉しい^^ 先生、ほんとにいいんですか?!」
芯から嬉しそうな仕草は、あづみを嬉しくさせる。

「ええ、もちろんよ、陽子ちゃん。 でも他の子達には内緒よ! いいわね?!^^」
「はい!!^^」

良いセンスを持ち、客あしらいも上手で、とても頼りにはしているものの、陽子への給料は決して多いとは思えない額だった。
あづみも駆け出しの頃は、日々の暮らしに苦労した経験があったが、それはそれでいい経験だったと思っている。
しかし人を使う立場になって、経営上のあらゆる事柄を自分の責任でこなす日々の中で、まったくの信頼を寄せられるスタッフを持っている事を心底ありがたいと思っていた。
何とか彼女の頑張りに報ってあげたくて、食事とかにはよく誘い出したりはしていた。
本部の基準もあって彼女だけに手厚くすることは出来ずにいたので、何かで日頃の彼女の献身的な働きにまとまった形で、報いてやりたいと思っていた。
満面の笑みを浮かべ素直に喜ぶ陽子に、
「ノートタイプの方がいいわよね?!」と聞いてみる。

コクリとうなずく陽子に、「じゃ、今度の休み明けに持ってきてあげるからね^^」と約束した。

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