縄奴隷 あづみ
羽佐間 修:作

■ 第2章「ゲーム・サークル アトランティス倶楽部」20

(アトランティス倶楽部? え・・・・ SMのサークル?! 何? 先生が? 何なの?)
陽子には訳がわからなかった。
何かの間違いかもと思い直し、あづみのIDも確かめてみた。

(え・・・、うそ・・・、どうして?)
あづみのIDがアクセサリで犬の首輪をしている・・・・

(あーっ、先生の友達リストのメッセージ欄の”8号だワン♪”ってこの事だったんだ・・・)
少し前に気付き、あづみに聞いてみると、サークル入ってて8番目の会員って意味だと説明されていた。

案内サイトをもう一度確かめてみた。

間違いなかった・・・

(・・・ということは、先生は、この条件を承知して自らサークルに入っているって事?・・・ 先生、そんな趣味があったの? ウソ・・・ )

陽子は、あづみに、聞いてみようと思った。
しかしいつまで待ってもあづみのチャットは終わらない・・・

しかし、面と向かっては聞く事は出来ないのは分かっていた。
それにもし、そうなら、あづみにとっては恥かしいことだろうし、自分はあづみにとって、そういう趣味を一番知られたくない人の一人だという事も想像できる。
可愛がってくれるあづみを困らせたくはない。
しかし、気になってしかたがない・・・
腹立たしい気持ちもする・・・

あづみが、サークルの中でどんな事をしているのか、どんな事をされているのか知りたくて仕方がなかった。
それにしても、店で見せるあづみの表情からは、そんな淫らな暗部をもっているとは、陽子には信じられなかった。

サークルを訪ねてみたが、ここにはパスワードが掛かって覗けない・・・

いつまでもモヤモヤしてても仕方が無い。答えは簡単だ!^^

―私も入っちゃおうっと!
陽子もサークルに参加することに決めた。

IDは一人で幾つも持てる事を聞いていたので、自分とは全然違う人格を仕立てて、早速masterkojiの主催するアトランティス倶楽部に参加申し込みを送った。

翌朝、パソコンを立ち上げるとmasterkojiから『入会審査があるので夜に逢いましょう!』とメールが届いていた。

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