三つの願い 〜男の夢〜
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■ 第三章 女子寮で……1
僕らは女子寮の玄関に向かって歩いていた。
僕は、今朝から今までのことを振り返っていた。
落ちていたやかんから現れた悪魔。
悪魔は「三つの願いをかなえます」と言った。
僕とすすむは第一の願いとして“セックスが話すことと同じくらい気軽にできる世界”を願った。
それから…
男子も女子も全裸の身体測定。
男子トイレの小便器に放尿する女子。
女友達ひろことの挨拶はディープキス。
僕とすすむでひろこと触りあう昼休み。
そして、僕は、憧れのあいかと すすむは、しほと 教室でセックス!
びっくりすることばかりだった。
そして、今、すぐ近くなのに絶対にたどり着けなかった女子寮に、向かっているのだ。
今日一日でびっくりするようなことには少しは慣れた僕も、またどきどきしてきた。
先頭のあいかが、女子寮の玄関を開けた。
「おかえりなさい!」
開けたらすぐに、そう言って背の高い女子が現れた。全裸だった。よく見る間もなく、その女子は僕に抱きつき、ディープキスをして、僕の棒をトランクスの上から4、5回揉んだ。突然でびっくりした。
その後、その女子は後ろから来たすすむにも同じことをした。
ふと左をみると、男子がいた。やはり全裸だった。しほを抱きしめ、ディープキスをして、短パンに手を突っ込んでいた。しほもそれに応えてその男子の棒を揉んでいた。
しほを離したその男子は、僕に気づいて言った。
「やあ、まさる。お帰り。俺今日初めて受付当番なんだ」
「あ…そうなんですか…」
この男子を僕は知らない。でも向こうは、悪魔の“架空の記憶”のせいか、僕のことを知っているようだった。
“受付当番”って何だろう? そもそも何で女子寮で男子が「お帰り」って言うのだろう?
まあ、きっと聞くのはおかしい。そのうち分かるだろう。
あいかとしほは、壁の名札を表に返していた。表にすると“在室”を示しているようだ。
あいかはもう一つ扉を開けた。そこには下駄箱があった。
あいかとしほは下駄箱に靴を入れるが、当然僕らのは無い。見ると、男物の靴が何足も脱ぎ捨ててあった。僕たちもそれにならって、その場に靴を置いて、通路に上がった。
通路はカーペットが敷き詰められていて、スリッパなどは無くても歩けた。
あいかとしほは下駄箱を後にし、通路を左へ向かって歩き始めた。僕らもついていった。
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