隷属姉妹
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■ 第3章 翻弄される姉妹1

 階段を上り一番奥の部屋へ進み、扉を押し開ける。
 恵美の部屋は、白を基調とした落ちついた部屋だった。
 8畳間の真ん中に、ガラストップのテーブルが置かれ、その上にテレビとオーディオのリモコンが並び、少し大きめのテーブルミラーが置いてある。
 窓の側にはベッドが置かれ、壁際にタンスが2棹と姿見の鏡、小物入れのローボードと収納ラックが1つ。
 ベッドの枕元には、落ちついた部屋にはあまりそぐわない、キャラクター物の熊のぬいぐるみが1つ置いて有る。
 収納ラックには、看護系の専門書が並び、恵美の勤勉さが窺え、埃一つ無い整然とした部屋は、几帳面さを表していた。

 恵美はそんな落ちつく自分の城に入り、扉を閉めると大きな溜め息を一つ吐く。
 今日一日の出来事の疲労感も強かったが、これから自分がしなければいけない事に対する、気の重さが恵美に吐かせたのだ。
 恵美はテーブルの前に置いてある、クッションに腰を下ろすと、両手に持った首輪と毛抜きをテーブルに投げ出し、そのまま両足を抱えてジッと見詰めた。
(あの人は、どれだけ私を辱めるの…。私は、あの人にどんな風に扱われるの…)
 恵美は膝に顎を乗せ、これからの先行きに強い不安を感じる。
 恵美は高校時代や就職してからも、明るい性格から友人の数は多く、猥談なども経験していた。
 だがその猥談の中に、今自分が経験している話題など微塵も無く、自分がどう成るのか、どうすべきなのか、全く見当が付かなかった。
 恵美が知識として持っているのは、恋人との甘い口吻や痺れるような情事で有り、少し恥ずかしくて、それで居てとても胸躍るような逢瀬の話だった。
 実際、男性と付き合った事が無い恵美には、その話だけでも頬を染め、顔を俯けるのだったが、恥ずかしさの中にも[いつか、誰かと…]と言う、幻想を抱きつつ経験者の話に耳を傾けていた。

 だが、恵美は笠原を介護する事に成った時、そんな甘やかな情事に対する幻想を捨て、それなりの覚悟を決めた。
 笠原の多少の強引さも、好きでもない男と肌を合わせる嫌悪感も有る程度覚悟し、身を任せる積もりで居たのだ。
 しかし、そんな心づもりなど笠原と言う男の前には、塵芥(ちりあくた)程の価値も無かった。
 今日笠原が取った行動は、全て恵美の想像の範疇を越えていたのだ。
 女子供に平気で手を挙げたり、内臓に直に電流を流すなど聞いた事も無いし、全ての抗議を禁止され、一方的に与えられる暴挙を[罰と躾]として受け入れさせられる。
 まるで映画や物語の中の、罪人か奴隷のような扱いなのである。
 恵美にとって今日の体験は、カルチャーショックと単純に言える程、生易しい物では無い。
 自分の倫理観が根刮ぎ剥ぎ取られ、丸めてゴミ箱に捨てられた程のショックを受けた。
 そして、それは突然自分の目の前に現れただけで無く、妹達までをその渦中に呑み込んだ。
 煌々と明かりの点いた部屋で自ら秘所を晒し、排泄器官を嬲られて得体の知れない器具を着けられ、絶対の服従を強要された。
 その上恵美に至っては、陰毛を全て取り除いて、犬の首輪だけで過ごせと命じられたのだ。
 その胸中が押し潰されそうに成っているのも、当然であった。

 恵美は数分膝を抱えたまま、机の上に置いた毛抜きと首輪をジッと見詰めた。
(やるしか無い…。言われた通り…、毛抜きで…あそこの毛を…抜くしか無いのね…。じゃないと、好美や愛美も酷い目に逢っちゃう…)
 何度目かのその言葉を浮かべ、ユックリと毛抜きに手を伸ばし、汚れたスカートを捲り上げる。
 スカートを捲り上げると、そこには直ぐに陰毛が揺れていた。
 恵美の陰毛はあまり濃くは無く、どちらかと言えば薄い方だった。
 だがそれは、量が少ない訳では無く、1本1本が細い為で、量的には普通の量がある。
 細く柔らかい陰毛を恵美は毛抜きで摘み、力を加えた。
 皮膚が引っ張られ持ち上がり、限界を超えると針で刺したような痛みと供に、プツッと陰毛が抜ける。
「あ痛ぅ…。け、結構痛い…」
 恵美は思わぬ痛みに、顔をしかめて呟いた。
(健康な体毛なんだから、当然なんだけど…。思ったより痛いわ…)
 恵美は、抜いた自分の陰毛を驚きながら見詰める。

 そして恵美は初めの1本を抜いて、その毛を見詰めながら有る事に気が付いた。
 恵美はその事に気が付いて、慌てて股間を覗き込む。
 股間を覗き込んだ恵美は、直ぐに蒼白な顔を上げ、オーディオに浮き上がる現在時刻に目を向けた。
 オーディオのデジタル時計は[01:34]と、今が深夜である事を示す。
 恵美は慌てて再び股間に視線を向けると
(い、今が1時半だから、朝までは4時間…。パッと見た感じだと私の毛…500本ぐらいだから…。1本抜くのに30秒は掛けられ無い!チェックもしなくちゃいけないから、早くしないと間に合わないわ)
 自分の股間に生い茂る陰毛の数と、現在の時刻から急がないと間に合わない事を理解した。
 慌てた恵美は、一度に3本程摘んで、一挙に引き抜くとそのあまりの痛みに、股間を押さえうっすらと涙を浮かべる。
(だ、駄目!い、痛すぎるわ…。これじゃ、本当に1本ずつ抜かなきゃ、余計に時間が掛かる…。それに、血だらけに成っちゃう…)
 痛みが治まるのを待って、股間を覗いた恵美の目に、毛根から流れ出す血の玉が目に止まり、方法を決めた。

 覚悟を決めた、恵美の行動は早かった。
 おもむろに立ち上がって汚れたスカートを脱ぎ捨てると、ローボードに置いて有ったドライヤーを手に取り、クッションに戻る。
 ドライヤーの温風を股間に当てて、表皮を温めながら、恵美は淡々と陰毛を抜き始めた。
 温める事により、毛穴が開いて毛根が抜け易くなる事を、恵美は職業柄熟知していた。
 本来はお湯に浸かったり、蒸しタオルを使って体表の奧から温めるのが基本だが、表皮を温めても効果がある事は、知識として持っていたのだ。
 ただ、この方法は表皮が温まり過ぎて、軽い低温火傷を起こす危険性がある。
 恵美はその事に注意しながら、ドライヤーの距離を調整して、陰毛を抜いていった。

 恵美は2時間掛けて、陰毛の粗方を抜き去った。
 極力[毛を抜く]事だけを考え、その行為に没頭する。
 その結果、恥丘の正面の陰毛は全て取り払われ、残る場所は股間の奥底、秘部に隠れている箇所だけになった
 恵美は股間を覗き込み、見える範囲の全ての陰毛を抜き終えると、テーブルの上に手を伸ばし、鏡を持つ。
 恵美はテーブルミラーを持つと、両足を大きく開いて、股間のすぐ前にソッと置いた。
 鏡の位置と角度を調整すると、生まれて初めて目にする自分の秘部の全景が、鏡に映し出される。
(…こんな風に成ってるんだ…。自分のは、初めて見たけど…、変な形ね…)
 恵美のオ○ンコは、未だ開発されておらず、大淫唇がピッタリと合わさり、固く口を閉ざしていた。
 オナニーすらした事の無い恵美のオ○ンコは、陰毛を抜き去ったせいで、まるで少女のような初々しさを持っていた。
 だが、恵美にしてみればその光景は、屈辱以外の何物でも無く、込み上げる涙を堪えるのに固く唇を噛みしめる。

 数秒、鏡に映る自分のオ○ンコを見詰めた恵美は、頭を振って屈辱を振り払うと、大淫唇に生えた陰毛を摘み、力を加えた。
 しかし、大淫唇に生えた陰毛は、恥丘に比べて遙かに皮膚が伸びてしまい、いつまで経っても抜けてくれなかった。
「痛ぅ、痛い!」
 恵美は余りの痛さに声を上げ、ぞんざいに抜こうとすると、陰毛は途中で切れてしまい、痛みだけを与えて存在を主張する。
 切れて短く成った陰毛を見て、恵美はドライヤーを降ろし、皮膚が伸びないように手で押さえながら抜く事にした。
 恵美は自分の秘所が鏡に映り込まないよう、無意識に隠しながら大淫唇を押さえ込む。
 そんな行動を無意識に取っている事に、恵美は気付いて無性に可笑しくなってきた。
(馬鹿みたい…。一生懸命隠したって、どうなるのよ…。朝になったら、裸で過ごさなきゃ行けないんだから、どうせ全部見られるのに…)
 恵美は乾いた笑いが込み上げると同時に、惨めさが発作のように心を満たし、頬を涙が伝う。
 恵美は泣き笑いのまま、陰毛を摘み引き抜く。
 大淫唇を自分で捲り、内側まで丁寧に調べ、アナルの縁も覗き込む。
 鏡に自分の下半身を映し込み、隅々までチェックして、笠原の命令通り産毛の一本も残らないように、安全カミソリまで使って、陰毛を処理した。

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