梨華子と亜矢子
百合ひろし:作

■ 第八章 喪失6

「あぐっ!!」
梨華子は歯を食い縛りながら叫ぶと、背中を反らせた状態で一瞬止まり、腰を痙攣させてドサッと崩れた。大介もその瞬間に射精し、梨華子に折り重なった。梨華子は大介のチ○ポが脈動し精子が入って来ると、絡めた右手の指をほどき、精子を一匹も逃がすまいと両手で大介の腰を強く引き付けて腰と腰を密着させてチ○ポを奥まで入れた。そしてゆっくりと目を開けて、
「キス……して」
と言った。大介は梨華子の首筋と背中に手を回し、唇を重ねた。梨華子は再び目を閉じ、
「んっ……」
と軽く声を出した。二人の体は密着し、暫くそのままで梨華子は精子が入って来てる事を、大介は精子が梨華子に送り込まれている事を感じていた。
大介が口を離すと梨華子は、
「気持ち良かった……ありがとう」
と言った。すると涙が出てきた。
「え……、あ……、どうして……?」
梨華子は何故涙が出て来たのか分からなかった。大介は自分の胸と梨華子の胸の間に右手を入れ後戯として軽く乳房を愛撫した。
「梨華子、気が済むまで泣いててくれ―――」
大介は言葉を掛け左手で梨華子の涙を拭った。梨華子はグッと大介の腰をもう一度引き寄せ、それから手を離し背中に手を回して抱き締めた。
目をきつく閉じて、
「うっ……うっ……ううっ……大好き……」
と大介の肩に顔を埋めて泣いた。
大介は梨華子が泣き止むまで抱き締めていた。梨華子は、
「ごめん……泣いたりして」
と謝った。大介はそれを聞いてそこで精を出し尽して元の大きさに戻ったチ○ポを抜いて血と愛液まみれになったパンティのクロッチを元に戻してあげた。それから体を起こして梨華子に背中を向けて座り、
「気にするなよ―――梨華子のお陰で楽しかった」
と言った。梨華子は後ろ手について体を起こし、大介の隣に座った。そして手を膝に乗せて恥ずかしそうに下を見て、
「私も―――楽しかった。気持ち良かったよ、ありがとう。嬉しかった」
と言った。そして立ち上がって、
「ちょっと待ってて」
と言ってドアを開けた。大介が、
「おい、服は―――」
と言ったが梨華子は振り返って、
「まだいい」
と答えて笑顔を見せた。


梨華子は一階に下りて最初に用意しておいたおにぎりとペットボトルの水を置いたお盆を持って部屋に戻った。そしてベッドに置いて隣に座り、
「どうぞ召し上がれ」
と言ってラップを外した。大介は服を着ている所だったが手を止めて梨華子の隣に座り、
「頂きます」
と言って口にした。
「うめぇ!」
と思わず言った。梨華子は、
「ありがとう」
と笑顔で答え、一緒におにぎりを食べてペットボトルの水を口にした―――。


食べ終り、大介は服を着たが、
「パンツがベタベタで気持ちわりー」
と言った。梨華子はクスッと笑った。そしてシーツと薄い敷き布団を剥がし、洗濯に持って行った。洗濯機に入れて洗剤を入れて回した。そして部屋に戻ると大介は服を着終わっていた。しかし、梨華子はまだ服を着ていなくパンティ一枚のままだった。
「服着ないと風邪引くよ、もう冷えただろう」
と大介が気遣うと、梨華子は柱に寄り掛かって、
「うん―――。でも……、大介が帰ったら風呂入るから、もうちょっとだけ、……パ……ンティ一枚姿……見てて欲しいの」
と顔を赤らめて言った。パンティから太股に掛けて、最初は綺麗だったが今は血は固まりかけていて、それプラス愛液でグッショリとズブ濡れになっていて、汚くなっていた。しかし、大介は汚らしいとは思わなかった。
「そっか、可愛いな梨華子」
と言ってボブカットの髪を流してやり、乳房とパンティのリボンをタッチしてキスをした。
「梨華子の望みなら帰るまでずっと見てるよ、見せてくれ―――。でも、早く風呂入らないと血が固まるよ。体に良くないし、それに好きなパンティも固まったら使えなくなっちゃうぜ」
大介は意地らしく言い、もう一度キスをした。梨華子は目を閉じて手を後ろで組み、唇を重ねた―――。

その後、以前亜矢子を見送った時と同じ様にパンティ一枚姿だったので玄関のドアから顔だけ出して大介が帰るのを見送った。それから直ぐに風呂に入り良く良く洗った。風呂桶につかりながら、処女喪失の余韻に浸っていた―――。

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