梨華子と亜矢子
百合ひろし:作

■ 第10章 幸福6

「いくぞ」
大介はそう言って腰を前後に動かした。
「あっ、あっ、あっ」
亜矢子はその刺激に合わせて声を出し、段々その声も大きく艶が出てきた。両手でタオルを持って顔を覆い、段々顎が上がって背中が反って来た。
「ああっ!あっ!ああっ!あんっ!もっと!ああん!」
乳房を揺らしながら激しくあえぎ、右手でタオルの上から顔を押さえながら左手でパンティを触り、
「もっ!もっと!ああんグチャグチャに!」
と叫ぶように言って次に乳房を揉んだ後大介の腕を掴んだ。大介は右手の指を亜矢子の左手の指に絡ませ、
「どうだ?」
と聞いた。亜矢子は、
「ああっ!あんっ!もう少しで!ああっ!」
と言った。大介は早く激しく突く。亜矢子の腰や乳房は勿論肩や頭も動き、ツインテールの根本もユサユサと吊られて揺れた。
「ああっ!!ああっ!あんっ!あああっ!」
亜矢子は更に背中を反らし、顔は完全に向こうを向いた。表情は右手に持ったタオルで見えないが口が開いてるのはわかった。
「あああっ!駄目っ!イク!イクっっ!」
亜矢子は限界まで背中を反らして叫んだ。それから身体中―――頭から足の先まで緊張が走り、それと同時に
「あぐっ!!」
と短く鋭く叫ぶと全身を硬直させ、その後ビクビクッ、と激しく痙攣しドサッと崩れ落ちた。大介は急いでチ○ポを抜き、亜矢子の横に移動し、チ○ポをしごいたが、慣れからか直ぐにはイカなかった。

と、その時手が伸びてきて、大介の亀頭を指でなぞった。
「イッてあげて」
梨華子だった。他人の指になぞられる刺激は味わった事が無く、その刺激で大介は射精した。そして精液は亜矢子の望み通り乳房からパンティのリボンの辺りに掛かった。
「おおっ、ありがとう、梨華子」
大介は亜矢子の体に精子を掛けながら言った。

亜矢子は絶頂に達して崩れ落ちた後、顔を壁に向けて目を閉じ、軽く口をあけて激しい息遣いをしていた。痙攣が収まるまでは痙攣に合わせて、
「あ……あ…………あ……」
と小さく声を上げていた。右手はタオルを握っていたが顔からは離し、肘を曲げて肩口にやっていた。左手もほぼ同じ―――。そして足は開いた状態で片膝を立てていた。その体勢で大介の精子を受けた。しかし頭の中は真っ白で何も考えられず、ただ激しく呼吸していた。

大介は亜矢子を放置せず、顔を自分の方に向けさせキスをし、背中や腰を擦ってリラックスさせた。亜矢子はキスの後笑顔を見せて、
「……ありがとう、最高……だった」
と言って腹についた精液を指で取り目を細めて眺めた。
大介はパンツを穿いてから横に沿い寝して亜矢子のツインテールの髪を流した。亜矢子は幸せそうな表情を見せた。


梨華子はベッドに腰掛け、両手をついた。亜矢子はそれに気付き、顔を向けると梨華子は尻を向けた状態で上半身を捻って亜矢子を見ていた。
「いつ戻ったの……?」
亜矢子が聞くと梨華子は、
「最後の正常位になってから」
と答えた。亜矢子はそこから先―――つまり一番激しくしていた時やイク瞬間全て梨華子に見られていた事を恥かしくも嬉しく思って笑顔を見せた。梨華子はその表情を見て、
「どうだった?……なんて聞く必要無いかもしれないけど」
と聞いた。亜矢子は、
「え?必要ないとは?」
と聞き返すと梨華子は、
「今の顔、凄くいい顔だよ。それに凄く声出てたから。台所まで丸聞こえだったよ」
と顔を赤くして答えた。亜矢子はそれを聞いて顔を真っ赤にして梨華子から目をそらし、
「もう……最高だったから……声出さないなんて無理だよ……」
と答えた。梨華子は亜矢子の頭を軽くポンポン叩き、
「おめでとう」
と笑顔を見せた―――。それから立ち上がり、体を亜矢子と大介の方に向け、パンティを後ろ手で直した。大介と亜矢子のプレイを見ていて興奮していたのか、梨華子の太股には愛液が伝わっていた。愛液を流しながらもじっと我慢して二人の行為を見続けていたのだった―――。しかし梨華子はそれを気にもせず、
「大介、亜矢子。料理作っておいたよ。お腹空いたでしょ」
と言ってそのまま部屋を出て行った。
「行こ」
亜矢子はそう言って立ち上がった。タオルで名残惜しそうに乳房から腹に掛けてついた精液、そして太股を濡らした愛液を拭き取った。それ以外は少しパンティをタオルでポンポン叩いて過剰な愛液を拭き取ったのみで汗等は拭かなかった。大介がそれについて聞くと、
「折角……したんだもん。なるべく余韻に浸りたいよ……」
亜矢子はそう答えてドアに向かった。
大介は思った。こういう所―――、本当に似てるな、と。梨華子と亜矢子は―――。梨華子は余韻に浸る為になかなか服を着ず、体も洗わずパンティ一枚のままで居た。初めての時も、二回目も三回目も。その点は亜矢子も同じだった。


梨華子の料理は格別だった。
「うまいよ」
大介が褒め、亜矢子もそれに同意した。梨華子は、
「亜矢子に乾杯だね」
と言ってコップにジュースを注いでグラスを上げた。半裸―――、ほぼ全裸の三人がこうやって食事をしているのも何だか可笑しかったが、梨華子も亜矢子も、大介もそれを含めての三人だと思うようになっていた。

「じゃ、私は先に帰るね」
梨華子は名残惜しそうに服を着て先に帰った。そして大介も服を着て、
「楽しかったよ。またな」
と言ってキスをした。亜矢子は顔を赤らめ、
「うん。また明日、学校で」
と答えた。そして見送ったが、梨華子と同じくまだ服は着ず、パンティ一枚のままだったのでドアから顔だけ出して見送った。
この日は誰も帰って来ない。一人になった亜矢子は暫くの間ベッドに腰掛けたまま、まだ乾かずグッショリと濡れたままの可愛い縞パンティを見ながらボーッと余韻に浸っていた―――。

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