真梨子
羽佐間 修:作

■ 第3章 目覚め18

−菅野 久美・囚−  6月3日(金)

 お昼休みに食事に出た時に、やっとショーツを買うことが出来た。
 秋山から言われた仕事は、そんなに緊急性があるとは思えなかったのだが、何度も秋山が『どう? まだ?』と聞いてくるので、往復で10分はかかるコンビニに行くことが出来ずにいたのだ。

 トイレで、淫蜜に濡れる秘貝をティッシュで拭い、ショーツに足を通した。
 ショーツを穿いていないだけで、こんなにも濡らしてしまう自分が疎ましい気さえする。
 見えるわけではないが、オフィスの中でノーパンで仕事をするのは、なんとも頼りなくて恥ずかしかったのだ。
 ――それにしても、今日翔太に痴漢された時、他の人の手も加わって悪戯された事は確かだわ…

 ――翔太の仲間なのかしら? それとも全然知らない人が偶然…?
 とにかく、このまま電車の中でイケナイ快楽を享けるのは危険すぎる事は確かだ。
 ――もっと早い電車にしなきゃ… それにあの子に貰ったピアス、何とか外さなきゃ・・・

   ◆
「では〜〜、”真梨子an Club”の集いの開始です! カンパ〜イ!」

 参加予定だった菅野久美と新谷博美は欠席で、女性は主役の真梨子一人きりだった。
 夕方に菅野久美から皆に届いたメールには『脳血栓で倒れた父親の容体は峠を超え、快方に向かっています。来週一週間は、父親に付き添いたいので、来週一杯お休みさせてください』とあった。
 新谷裕美は、木島常務の命で急遽、札幌へ出張したらしい。

 久しぶりの「真梨子Fan Club」の集まりは、沢田課長、吉野課長、秘書室の横田、秋山主任の男4人が、かなり際どい話題で真梨子を肴に盛り上がった。

『最近、すごく女っぽくなった!』『おっぱいが大きくなったよね?!』『東京に彼氏が出来た!』『フェロモン倍増した〜!』
 ほとんど真梨子の身体や性生活をネタにセクハラまがいの話題がほとんどだった。
 皆が意外に思ったのは、いつも紳士的な態度の秋山が真梨子が顔を赤らめるような話題の口火を切り、それに横田が乗る構図だった事だ。
 真梨子は、苦笑するしかなかったが、吉野課長の相変わらずの底抜けな”真梨子シンパぶり”に助けられ、真梨子にとってはそれなりに楽しいひとときだった。

 ただ、時折秋山が真梨子に向けるねめつける様な視線が、酷く不快な感覚を覚えさ気掛かりだった。
 ――どうしたんだろ?秋山さん… 何か朝から変だわ…

   ◆
 同じ頃、久美は、素っ裸の身体を赤い縄で縛められ、Half Moonの大勢の客の前で仮面を付けた醜く太った男に、公開調教を受けていた。
「いやぁ〜〜〜〜! 許して〜・・・ お願い〜〜!ああああぁぁぁ」

 昨夜、秘書室の横田からプロジェクトの事で相談したい事があると、オフィスに電話があった。
 丁度帰ろうと思っていた時だったので、食事をしながらと誘われ、そして連れて行かれたのはHalf Moonだった。
 久美は、店に入るなり横田に強引に手を引かれ、ステージに一人立たされたのだ。
スポットライトに照らされ、呆然と立ち尽くしていると、ステージの脇から黒いブリーフだけの裸の男が3人飛び出してきて、いきなり久美に襲い掛かってきたのだ。
 男たちは、大勢の客の前で、泣き叫ぶ久美の服を引き千切り、たちまち全裸にひん剥かれてしまった。
 久美は、客たちに怒張が出入りする蜜壷がよく見えるように大きく足を開かされ、ほとんど性体験のなかったスレンダーな身体に陵辱の限りをうけた。
 目の前で繰り広げられる本物の強姦劇に興奮した客達が、次々と加わり、涙と精子にまみれた久美を荒々しく唯の快楽の為の欲望の捌け口として犯し続けた。

 ステージから下ろされた後、店の奥のベッドがあるだけの小さな部屋で、ほんの少し許された仮眠以外、一昼夜ぶっ通しで3人の男達に犯され続け、朝方には初めて”逝く感覚”を身体に刻まれた。
 つい先ほど、男達に身体を綺麗に洗われ、再びステージに引き摺り出されたところだった。

 ステージに出される前に、怪しい媚薬が粘膜という粘膜に塗り込められたせいで、掻痒感の後、身体がジンジンと火照りだし、縄で戒められた身体へ愛の欠片も無い激しい責めを受けるうちに、気が狂ってしまうのかと不安になる程の快感に包まれ、最後の理性の欠片さえ壊れかけていた。
「ああぁぁ… お、お願い〜〜〜!ぎゃはぁぁ〜〜〜」
 久美の蜜壷にバックから激しく出し挿れされる男の怒張には、久美のねっとりした淫汁が付着し滑光っていた。

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