1人えっちなルームシェア
二次元世界の調教師:作

■ 3

 その日はお兄ちゃんが帰って来ても、羞ずかしくて顔を合わせることが出来ませんでした。でもお兄ちゃんが数学教えてやろうか、と言うと、私はセーラー服でビショビショになったショーツをはいたまま、再び部屋に入っていきました。いつになく赤ら顔でモジモジし、勉強なんか上の空の状態だった私は、お兄ちゃんの目にどのように映ったことでしょう。確か、熱でもあるんじゃないの、と心配してくれたと思います。いつもぶっきらぼうなお兄ちゃんがそんな優しい言葉を掛けてくれたのもとても嬉しくて、私は有頂天になりました。そしてもしお兄ちゃんが、私がスカートの中をグショグショにしてることに気付いたら、とあり得ない妄想に囚われた私は、体の奧からますますジュンと熱い滴りが溢れて来るのを覚えていました。

 その日の夜、お兄ちゃんの後にお風呂に入った私は、そこまで脱ぐ勇気がなく冷たいのを我慢してはいていたショーツを脱ぐと目の前で広げ、まじまじと見入ってしまいました。ベットリと付いてた染みは私の大事な部分の形のように見え、思わず臭いをかいでしまうと、プーンとおしっこのようなアンモニア臭とブルーチーズが混じったような強烈なものでしたが、これが私の女の子の臭いなんだと思うと物凄く興奮してしまいました。お兄ちゃんは、私がこんな臭いをさせてるのに気付かなかったかしら、と思い、念入りに洗おうとしましたが、シャワーがおっぱいやアソコに当たるのが妙に気持ち良く、怖くて余り丁寧に洗うことは出来ませんでした。今ではお風呂でシャワーを使ったひとりえっちも大好きな私ですが、この時はまだデリケートな箇所に指で直接触れることすら出来なかったのです。

 そして寝る前、この日の出来事が頭から離れてくれなかった私はたまらなくなって、今度は初めて意識的にひとりえっちをしてしまいました。下着の上からでも、おっぱいとアソコのえっちな実がピンと固くなったままであることがわかり、そこを指でスリスリすると体が浮き上がるような幸せな心地良さに包まれました。その時私の脳裏には、お兄ちゃんの顔と、雑誌に載っていたたくさんのえっちな写真が断片的に浮かび上がり、夢中で擦り上げる部分から体中にたまっていた悪いものが溶けて流れるような快感と共に一瞬頭の中が真っ白になったかと思うと、私はとうとう弾けていました。気が付くとはき替えた新しいショーツが又しても濡れてしまっていて、私はノーパンで朝まで眠りこけてしまいまいした。

 次の日から私はひとりえっちがくせになってしまいました。バレないようにドキドキしながら、えっちな雑誌を盗み見して体を弄るのはとてもスリリングで、お兄ちゃんのことを思いながら指を使うと、すぐにイクことが出来るんです。寝る前のひとりえっちも日課のようになり、女の子なのにこんなにえっちでいいのかしらと罪悪感を覚える程でしたが、恋をしていることさえ告げてはならないお兄ちゃんへの募る思いを発散するには、そうするよりなかったのです。

 さてこうして初まったお兄ちゃんとの同居生活はしかし、拍子抜けするようなものでした。「ルームシェア」とはお兄ちゃんが言い出した言葉なんですけど、その通りで私とお兄ちゃんは全然生活リズムが違うため、一緒にいる時間がほとんどないんです。私の方は高校までと全く変わらず、朝早く起きて学校に行き、日が暮れる頃には帰って来ると言う規則正しい生活。お兄ちゃんは日が高く昇る頃に起き出して大学に行き、夜遅くなるまで帰って来ないんです。大学のゼミの研究なんかが大変みたいで、実験室に泊まり込んで帰って来ない日もあります。まるですれ違いの夫婦みたいと思いましたが、そんな風に思うのは私の身勝手と言うものですね。夫婦どころか、私達はただの兄妹に過ぎないんですから。

 交友関係も活発なお兄ちゃんにとって、この下宿はただ夜寝に帰るためのもので、空いている時間を私に使わせると言う、正に「ルームシェア」なのでした。ユニットバスとキッチンの部屋と、大きめの和室があるだけでその部屋に雑魚寝するんですけど、初めは散らかり放題で、私の布団を敷く場所を確保するためにも、掃除してあげなければなりませんでした。もちろんお兄ちゃんは嫌がりましたが、今度は私だって生活するんですから文句は言わせません。部屋の半分ずつをお互いのスペースとして、お兄ちゃんがいない間に、私のスペースには畳が見えるように片付けてしまいました。

(お兄ちゃん、あの雑誌まだ持ってるんだろうか?)

 その大掃除の時、私はどうしてもそれが気になって、片付けながら探してしまいました。すると案の上、お兄ちゃんは大学関係の難しそうな本を詰め込んだ本箱の奧に隠してたんです。それは新しい版が加わっていましたが、やはりブルセラ雑誌とSM雑誌でした。

 私が下宿に帰ってから、なかなか起きている間には帰って来ないお兄ちゃんを待つ時間はたっぷりあります。使ってないので埃を被ってたキッチンも掃除して、私は自炊します。お兄ちゃんは基本的に外食なんですけど、研究で疲れて帰って来ることもあるので、私はよく彼のため多めに作り、よかったら食べてね、とメモを添えて置いてあげてたりもします。たいてい朝起きたら平らげてるので、いびきを掻いて起き出しそうにないお兄ちゃんを見ながら、私は幸せな気分に浸るのです。

 お兄ちゃんはコンパとかで遅くなることもよくあるし、休日にはよくガールフレンドとデートしているようでした。お互いのプライベートには干渉しないこと、と約束していましたし、お兄ちゃんと男女の関係になれるわけなどないことは十分わかっている私は、努めて無関心を装い自分の気持ちを決して彼に悟られないようにしました。そして、もうやめられないクセになってしまっていたひとりえっちも、絶対お兄ちゃんにバレないようにと思うと、淫らな体がますます燃え上がってたまりませんでした。雑誌を見ながら、お兄ちゃんもこれで慰めてるのかしら? などと想像しながら、使ってしまうイケない指は今ではとてもダイタンです。下着の中にすぐに潜り込んで自分の感じちゃう部分を直に触り、バージンなのに少しだけアソコに含ませるのも平気です。さらには、SM雑誌の記事で知ってしまった危険な性感帯のアナルに、人指し指がスムーズに付け根まで入ってしまいます。

 こんなに大好きなお兄ちゃんはとても鈍感で、やっぱり私の気持ちにも、自分のエロ雑誌を見ながらひとりえっちに耽ってるなんてことにも、全然気付いていないようでした。でもそれで良かったんです。そんなことがバレた瞬間に、この幸せな生活は終わってしまうに違いありません。私はただお兄ちゃんと一つ屋根の下で一緒に暮らし、彼が大いびきを掻いてる側で寝ているだけで満足です。夜食を作って置けば食べてくれるし、たまに一緒の時間があれば相変わらずバカなことばかり言って私を笑わせてくれるし、せっかく片付けたのにやっぱり私のスペースにどんどん物を置いて来て、私に掃除をさせてくれるんです。これ以上何を望むと言うのでしょうか。

■つづき

■目次

■メニュー

■作者別


おすすめの100冊