女子能力開発研究所
二次元世界の調教師:作

■ 20

――本当にいいのか?

「バージンをあげるわ」

 恐らく研究所の研修で肉体的には処女でなくなっておられただろう。彩美様はバージンと呼ぶにはあまりにもスムーズに合体を果たされたが、それは精神的なロストバージンの意味だと、俺は受け止めた。が、驚いたことに数回腰を上下させてよがり声を上げた彩美様はすぐに結合を外し、今度は違う秘穴のバージンまで下さったのである。そしてアナルで繋がった彩美様のよがり狂いぶりは、前部の比でない激しさであった。パパ、パパ、と俺を呼びながら彩美様は次々に連続絶頂に昇り詰められ、俺もどこに残っていたのか生命の雫を吐き出していた。

「パパあ〜、ま、又いくうっっ!! 約束よ、パパは一生彩美の奴隷なんだからね!」
「承知しました、彩美様あっっ!!」

 こうして俺たちはその夜結ばれて、一生続く主従の誓いを確かめあったのである。

「田中君、どうした? ぼうっとして。会議はもう終わったぞ」
「あ、すみません、部長……」

 俺はその日、会議中に動き始めた貞操帯のアナルバイブに耐え切れず、彩美様に禁じられている射精でペニスサックの中を汚してしまい、フラフラになっていた。俺は今、研究所が開発したらしい男性用の黒革貞操帯で、彩美様に射精を管理して頂いている。この貞操帯はガッチリとサックの中に俺のペニスを収容し、辛うじて小用は可能だが刺激を与えることは出来ず、もちろん他の女に使うことなど不可能だ。そして彩美様に連日のように開発して頂き、すっかり貪欲になった尻穴にグネグネした軟質で太いバイブが入っているため、俺は常にペニスを張り切らせてサックを一杯にしてしまっている。

――今日まだ彩美様は生理中のはずだが……そうか、何と素晴らしい!

 彩美様がリモコンで動かして下さるアナルバイブは、その夜のプレイのお誘いなのである。彩美様はおとといから生理中ということもあってもう4日間お誘いが掛からず、俺の方もたまって来ていたため久しぶりのアナルバイブのあまりの心地良さに会議中貞操帯の中を汚すはめになったわけだ。

 彩美様はもちろん勝手に射精してしまった恥知らずな俺を咎め、厳しいお仕置きを下さるに違いない。何しろ彩美様は生理の真っ只中だ。聖水以上に素晴らしい聖なる経血を俺に飲ませて下さるのではないだろうか。ひょっとすると俺の顔を経血の滴る股間で窒息しそうなほど強く挟み付け、ベトベトの血で真っ赤に汚して下さるかも知れない。

「田中さん、もういいですか?」

 俺が会議が終わったのにぼうっとして部屋に1人たたずんでいると、会議室のテーブルを拭き掃除するフリをした三十路独身の女子社員が現れた。彼女は人目を引く美形だが、選り好みをしていたのがたたって婚期を逸し結構な年齢となって、すっかり「お局」さんとなってしまったのだ。かなり結婚を焦っていると言う噂だが、以前は鼻も引っ掛けてくれなかったバツ1シングルファーザーの俺を狙っているらしいと言うのだから驚きだ。

 なぜだろう。彩美様の生涯の奴隷になることを誓った頃から、俺は会社で妙に女子社員のウケが良くなった。彩美様と繋がっていると言う心の支えが精神的な余裕をもたらし、プレイ時以外は妻のように尽くして下さる彩美様が俺の身だしなみにもよく気を配って下さっているからだろうか?

「あの、田中さん。もし良かったら、今度食事でもご一緒させて頂けませんか?」

 そら来た。美形のお局様は、俺がわざわざ1人で残って自分と2人切りになる機会を作ったのだとでも、大きな誤解をしたのだろう。彼女の方から誘いを掛けて来た。

――この女、よく見ると色白でスタイルがいいし、ムネもデカいよなあ……

 三十路女の色香を振りまきながら迫って来た彼女に、俺はそんな感想を持った。正直に言えば、かつての俺なら彼女のような美人の誘いには一も二もなく乗って、あわよくばホテルで一発、と目論んだに違いない。40台後半の俺にとって、彼女はストライクゾーンど真ん中の魅力的な女性である。

「申し訳ありませんが、娘が待っていますので。それでは失礼」

 だが今の俺は無論、どんなフェロモンムンムンの女性にも心を動かされることはあり得ない。そうアッサリと彼女の誘いを断った俺は、経血を飲み顔面を真っ赤に染められる至福の時を予想して胸をワクワクさせながら、生涯を誓い合った最愛の彩美様の待つ家路へと着いたのだった。

〜おしまい〜

■つづき

■目次

■メニュー

■作者別


おすすめの100冊