地球侵攻日記
〜悪の組織も辛いよ〜
kyousuke:作

■ 序章 世の中楽じゃない2

 ミレィスの一族はどっちかと言うと地球人に近い人種なので普通に溶け込む易い。これには理由がある。どうやら母親が地球出身であり数少ない未知の高度文明の一つである地球は性奴隷しやすいので人気があるが最近は急速にレベルが上がっている。

「ハァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

 地球での名前は観月 アリスと名乗っている。日本に住んで色々と観て興味が尽きない……文化とは面白い…特にこの日本には興味が尽きない。そして、以外にもガイアhォースの情報が溢れている事に驚いたが他愛も無い噂やデマが多い。しかしゲルトレン帝国の戦略は丸裸になっているのは嘆かわしい事で彼女は幾度か警告したが皇帝に届く事は無かった。これが四天王全滅を招いた原因だ。

「怪獣兵にも問題があるんだよね、地球のフォースが高すぎるから負担になる……怪獣兵らは他の星から連れてこられた方々が自然の摂理に逆らってされた物だし……即位記念に星を一つ落とそうなんて宮廷連中はなに考えているのか?」

 彼女は新興住宅地にある一戸建てに住んでいる。両親はいないが高性能汎用バイオドロイド二体がしている……戦艦は時空フィールドに隠しているので安心できる。怪獣兵とは侵攻用生物兵器でありこれまでは別に問題が無いがこの地球だけは事情が違った。恐らく未知の銀河なので勝手が違うと見ている。

「つまり、地球人で造れば……」

 幸いにも戦艦には遺伝子操作も出来る加工室もある、彼女は膨大なデータから地球人の人体データを見て他の種と掛け合わせて不具合な所も技術でカバーできるとわかったのが数日後の夜だった。改造しやすいのが成長期の子供である……ゲルトレン人は地球人からみれば老化が極端に遅いのが特徴だ。つまりミレィスの場合はようやく地球人の寿命で言えば60歳となるが外見はどう見ても地球人の13歳の少女である。

「と…なると……全寮制の学校を密かに制圧すれば……」

 彼女はようやくプランが纏まった。



 ガイアフォースはパタっと止んだゲルトレン帝国の侵攻に首をかしげた。

「開店休業ね」

「奴ら諦めたとか……」

 Gグリーンのことリンはのんきに言うと、ムードメイカーのGブルーのコウが言う。

「四天王を倒された事が余程こたえたか」

「そうよね……帝国成立時から無敵だったあの四天王を倒したから……」

「油断は禁物……気を引き締めないと」

 リーダーのGレッドのジンに参謀役のGブラックのハル、Gシルバーのユンは唯一植民地惑星出身者だがどうやら地球人とのハーブらしい。三人はパトロールから戻りコマンダールームに集まった。

「ふむ…………皆集まったかな」

 ガイアフォースの総司令官はJ.Hが姿を表す。この方も植民地惑星出身者である。

「帝国もこの件で綻び始めた……ここが勝負だな」

 確かに植民地惑星でも反乱の炎が上がり始めていた。



 数ヵ月後、ミレィアはある山奥の全寮制学校にいた。ここがゲルトレン帝国の新型侵略獣や戦闘兵の一大生産場である……まず太陽近くに時空魚雷を爆発させ磁気の大嵐を起こさせてその隙に戦艦の兵力でこの学校を制圧した。山中に有ったので前々から学校の地下に直ぐに基地を作っていたので思いのほか上手くいった。

「ミレィア様、サンプルは成功いたしました」

「そうですか……しかし、神話を元にするとはよいアイデアでしたね」

 部下の一人に微笑むミレィア……彼女の視線の先には人魚がいた。下半身は完全に尾っぽではなく膝までは太腿の名残があるし股にはスリットがある。

「後は実戦導入ですね……」

「いいえ、ガイアフォースの場所を突き止めてください……」

「ハッ!」

 彼女はあくまで冷静だった。

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