羞恥ゲーム
〜自分の保全と欲望と〜
小早川:作

■ 第一章2

★計画

次の日、火曜日の放課後、学校の屋上で3人組と1組の早紀と恵美、後輩で1年の麻衣と美香と美紀の8人が集まっていた。この学校の実質的不良グループが集合した。
早紀「美穂、なんか面白い事企んでいるらしいじゃん」
美穂「まぁね、今日はそれで集まってもらったんだけど。」
美穂と早紀は、幼馴染で何かやる時はいつも一緒だった。美穂と早紀は、お互い気の合う仲間だが、周りの人からはそうは見えないだろう。美穂は、見るからに不良と言われるような格好や髪形、化粧をしている。いつも典子や晴美を従えて廊下や教室を闊歩している。授業をサボる事も日常茶飯事である。早紀の方は、今時の女子高校生で、1組では人気者である。性格もサバサバしているイメージを皆に与えているが、その実、美穂より怖い性格である事は、美穂とここにいるメンバーだけしか知らない。美穂ですら、早紀と争うことを避けている。喧嘩をすれば、精神的にきっと負けるだろう。それ程、執念深く、しつこい性格なのである。
この二人は普段、教室や廊下ではあまり会話をする事はない。お互い友達ではなくパートナーだと思っているからだ。
美穂「うちのクラスの智子さぁ、最近調子に乗っていると思わない?ちょっと絞めてやろうかと思うんだけど、手貸してくんない?」
早紀「私も思ってた!美穂も同じクラスでよく我慢してるなって」
美穂「あいつ、教師に受けが良いからさぁ、あまり手出せなかったんだよね、でも、もう我慢出来ないね」
早紀「フフフッ、で、どうすんのさ?」
美穂「派手に出来ないからさぁ、精神的に痛めつけてやろうと思うんだけど」
早紀「あれ、やるんだ!だから、私を誘ったのね!いいよ、面白そうじゃん。今回は、思いっきりやらせてよね!」
美穂「今回は、徹底的にやるつもりだから。早紀、良いアイデア貸して」
早紀「智子の情報は無いの?」
恵美「確か、家は、母親と妹と三人暮らしって聞いたけど。1年の時、同じクラスで一人一人自己紹介した時言ってたから、間違いないよ」
美穂「へぇ〜、で、他には?」
美紀「貴子の姉貴って、智子さんじゃなかったかな?」
晴美「おい、美紀!なんで「さん」付けなんだよ!あいつは、「豚」でいいんだよ!「豚智子」って呼べ!!」
美紀「すいませんでした」
早紀「あははっ、それいいねぇ、豚智子か〜、じゃあしっかり豚智子に仕上げてやろうじゃないの!フフフッ」
美穂「あんた、ほんとに……  頼もしいわ。。。」
麻衣「貴子のオフクロ、夜の仕事をしてるって。だから、家の事は姉貴の豚智子と分担してやってるって」
典子「家は、私の家の近くだよ。○○○公園の先の国道を渡って直ぐの所」
美穂「何か弱味を握らないと難しいな」
早紀「盗撮でもするか」
美穂「どうやって?」
早紀「麻衣、美香、美紀、あんた妹の貴子と同じクラスでしょ。ちょっとこっちに来てくれる」
早紀は、麻衣、美香、美紀を屋上の端の方に連れて行って何か話をした。三人は、何度か頷いた後、「分かりました、やってみます」と返事をした。
美穂「早紀〜、何やってんの、何で教えてくれないの?」
早紀「いいの、いいの、美穂、楽しませてあげるから。フフフッ」

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