虜〜露出に目覚める女たち〜
パーラメント:作

■ 第1章6

家に帰ると、パソコンを立ち上げネットに接続する。今日のことを踏まえて、今後どうしていこうか考えるためだ。

「ふーん、探すとけっこういるんだ。庄司さんみたいな趣味の女」

公然露出や野外セックスをしている女の画像が投稿されている掲示板などを見漁り、感心したようにつぶやく。コンビニの中でスカートを捲り、隠すべきはずの秘所やお尻を晒したり、どこかのビルの屋上で生まれたままの姿でいたり、夜の公園で後ろから激しく突かれている画像であったり。里奈もいずれはこうなるのか…と思うと、少し怖い気がした。

しかし、画像を見ているうちに、どことなく違和感のようなものを感じはじめた。

「庄司さんがどこまで求めてるか知らないけど、ここまではやりすぎだよな。趣味に合わないし」

ただ外で裸になればいい、という感覚が翔太の中では違和感を感じるもとになっているのだ。里奈の趣味に合わせてやるとは言ったが、こちらは指示する立場。自分の趣向も取り入れていきたいと考えた。

「どうせ露出させるなら、こういうほうが楽しいよな」

別のサイトにアクセスし、作業をはじめる。一通り終えたところで、眠ることにした。



それから数日間、目立ったことはせず、今までどおり下着をつけさせずに登校させたりするくらいのことしかしなかった。

そうして迎えた休日。前もって里奈と会う約束をしており、今は待ち合わせ場所の駅へ向かう途中だ。

『別に予定空いてるけど、何するの?』

『ん? 会うまでのお楽しみさ』

前日にこんなやりとりしかせずに会うのだから、里奈にとっては不安だろう。特に指示らしいこともなく、普通に遊びに行くように振る舞ったのだから。

「お、いるいる」

自転車を置き里奈のところへ駆け寄ると、少し不機嫌そうにこちらを見る。

「遅い!」

いきなりこの一言からはじまり、やれ何分遅れただのと文句を垂らした。意外と、時間に厳しい人のようだ。

「いやぁ、ごめんごめん。準備に時間かかってさ」

と言って、担いできたバッグをパンと叩く。俺を見つけたときから不思議そうに見ていたが、この中に今日呼んだ目的が詰まっているのだ。

「とりあえず、移動しようか。ついて来て」

里奈を引き連れてある場所へ向かい、駅前の賑やかな通りにあるビルへ入っていく。エレベーターで4階に上がると、綺麗な入り口に『インターネットカフェ』と書かれた看板が目に飛び込んでくる。そう、マンガ喫茶に来たのだ。

「マンガ喫茶って…何するのよ」

「決まってるじゃん。マンガ読むんだよ」

笑顔で返すと、慣れた感じで受け付けを済ませる。二人で座れる個室の席を選び、まずは荷物を置きに部屋へ行く。

「へぇ、前行ったとこよりキレイ」

仕切りで区切られた部屋に入ると、珍しいものを見るような目で中を見渡した。パソコンが2台とテレビが1台。座敷タイプでソファーのような床にクッションが置いてある。来慣れている者には普通の光景だが、楽しそうな様子の里奈を見て少し嬉しくなった。

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