新・売られた少女
横尾茂明:作
■ 相姦の章2
玄関に近づくと60過ぎの女が笑顔で扉を開けた。
「お帰りなさいまし……あぁーこの子が聡美ちゃんですね」
「お手伝いの好子です、聡美ちゃんこれからよろしくね」
「あっ……はい……こちらこそどうぞよろしくお願いします……」
「あらー旦那様なんて素敵な子なんでしょ!、先が楽しみですね……」
武雄は好子の言う「楽しみですね」の裏を読み……くそババーと心で舌打ちした。
「あー好子さん今日はもう帰っていいから、今夜は親子水入らずにしたいからね……」
「あっ……そーで御座いましょうとも、じゃぁ早々に帰ります、明日は6時にまた参りますから」
武雄は好子が少女を舐め回す様に見、ニヤッと笑ったのを見逃さなかった(このババーもうクビだな……)
ホールの吹き抜けを見上げ少女は呆然と立ちつくす……(まるでお城みたい……)
「聡美、お前の部屋を用意したんだ、見せてあげるからこちらに来なさい」
ホール正面の幅広の階段を、武雄の後に従う。
2階の奥が少女ために用意された部屋だった、大きな扉を開けると20畳ほどの広い空間と洗練された調度品が目に飛び込む……
(こんなに広い部屋が……私のお部屋……今まで6畳を3人で使ってたのに……)
「お父さん……こんなに広い部屋……私一人で使うの?」
「そうだよ、聡美には広い部屋でのびのびと育ってもらいたいんだ」
「さっ……そんなことはいいからさっき買った服を着てみようよ……お父さん早く見たいんだ!」
「あっ……はい」
政夫は自分が気に入って買った服を数着探し出して、少女に手渡した。
少女は服を受け取り……もじもじするように武雄の目を見た、それは暗に部屋から出て欲しいの意味を込めたつもりだったが……武雄は全く意に介さず……こちらをまじまじと見ていた。
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