愛の妙薬
俊輔:作

■ 第2章 山田総合内科のあやめさん
第1節 お薬の追加処方5

あやめさん『あたりです。豊かな食生活は、性欲を増進します。
例えば、ご夫婦がエッチする頻度についての世界統計によりますと、ブルガリアヨーグルトで有名なブルガリアでは、2日に一回、食生活という面では、もう一つパッとしない日本では、10日に一回、だそうです。
ブルガリアでは、1年に170回、日本は、35回なんです。
ブルガリアの夫婦は、日本の5倍もセックスしているわけです。
日本人は、明治、大正時代、そして昭和の前半の飢餓の時代に食生活が貧困になった結果、つらい統計データになったんですね。』

私『ブルガリアと日本の頻度の差って、すごいですねー。
ついでの質問で恐縮ですが、食生活が性交の頻度に及ぼす影響とバイアグラの効果って、ちょっと、結びつかないので、教えて下さい。』

あやめさん『優れた食生活は、睾丸が精子を製造する能力を高めます。
貧弱な食生活では、精巣に精子がたまりません。
特に亜鉛を含む牡蠣、牛肉は、精子の製造能力を高めるようです。

睾丸、精巣に、精子が沢山貯まると、男性は性欲に襲われます。
でも、貯まった精子を放出できなければ、何の快楽も得られません。
男性の性器が勃起しないと、精液は放出されません。
それはマスターベーションの時でも、女性とのセックスの時でも同じです。
勃起して初めて、マスターベーションの時も射精ができますし、女性とのセックスの時にも、硬直した男性器を女性の中に挿入できてはじめて射精できる、んですね。

そこで、バイアグラの効果が登場します。
バイアグラは性的刺激をうけて、男性器を勃起させるわけです。
勃起しないで困っていた男性をバイアグラは助けます。
バイアグラは、男性器を女性の中に挿入するアシストをします。
そして、女性の胎内に挿入された男性器は、女性器の内部を摩擦したり、攪拌したり、ねじったりして、女性に快楽を与え、自らも快楽を得、最後には、睾丸、精巣に蓄えられた精液を女性の胎内の奥深くに注入します。
そうすることによって、男性も女性も、えもいわれぬ快楽を得るわけです。

神様の啓示通り、人類の繁栄につながる、射精というアクションが男女の快楽という行為を通じて、女性の膣内で行われるわけです。

ここで誤解しないで頂きたいのは、<バイアグラは精子を大量に製造するお薬だとか、その結果、男性器が勃起する>というのは、誤解と偏見です。
バイアグラは精子を製造するお薬ではありません。
あくまでも、睾丸で製造された精液を、女性の胎内で放出するのをアシストするお薬なんです。
つまり、食生活の貧困さを助けるお薬ではないんです。
大事なのは、食生活なんです。』

私『なるほどねー、お料理が上手なあきちゃんのありがたみがよくわかりました。
ここまで、食生活の効果が、ドロドロの濃厚な精液、性交の頻度にあらわれるという二つの効果が理解できました』
あやめさん『それでは、山中さん、食生活が及ぼす3つ目の効果は何でしょうか? 推察して下さい。』

私『男性の勃起力ではないでしょうか?
まむし酒とか、にんにくとかがアシストしてくれるイメージのです』
あやめさん『そうです、そのとおりです。豊かな食生活は、男性の勃起力を増進します。
勃起してコチンコチンに硬化した男性は、女性の奥深くに入りますと女性に深い快楽と悦楽を与えます。
その結果、奥様は、いつでも、ご主人からの性交のお誘いを喜んで受け入れます。
神様のプラン通り、女性が妊娠できるチャンスが増えるというわけです。』

私『ここで、『男性の勃起力に及ぼすバイアグラの効果と、食生活の関係といいますと、どういう感じになるんでしょうか?』
あやめさん『例えば、お酒だけ飲んでいて、食生活のよくない男性の場合、少量のバイアグラを飲んでも、あまりその効果が出てこないことがあります。
一方、食生活の良い男性の場合、少量のバイアグラを飲んだがけで、その効果がめきめきと現れるんです。
そういう意味で、食生活は、勃起力という意味でも、非常に重要なんです。』

私『そうなんですね、勃起力という意味でも、食生活は重要なんですね。
バイアグラが全てをアシストしてくれるわけではないんですね。
よくわかりました。』

あやめさん『山中さん、食生活の効果は、まだありますが、想像できますか?』
私『はい、もしかすると、持続力ではないでしょうか?』
あやめさん『そうです、そのとおりです。
偏らず、まんべんなく栄養をとると、セックスの時の持続時間が最大200%伸びるという統計があります。
つまり、持続時間が3倍になるというわけです』

私『つまり、食生活が普通の男性の持続力が10分だとすると、食生活がバラ色の男性の持続力はーー』
あやめさん『そうです、30分になるんです。
30分も硬直した男性器を入れられっぱなにしされますと、女性は、空中浮揚します。悦楽の世界を漂います。
完璧にセックスのとりこになります。
その結果、その男性からの性交の受け入れる頻度が大幅に上昇します。
こうして、神様のプラン通り、妊娠するチャンスが増加するんです。

食生活の良さが、男性の持続時間を長くするメカニズムは、いまだにはっきりと解明されてはいません。
ただ、食生活が貧困で、精液の濃度が貧弱な男性の場合、挿入した途端に、あっという間に射精する頻度が極めて高いという、実証的な事実がある、これは事実です。

ところが、多くの学者は、青年の持続時間は短い、しかし、青年の精液の濃度は極めて濃く、ドロドロである、
従って、ドロドロの精液を蓄えた睾丸は、インサートした後の持続時間を短くする、そのように考えています。

でも、それは間違った解釈なんですね!
まだ、性交体験の非常に少ない青年の場合、女性の性器との摩擦になれていないので、あっという間に射精する、という原因を看過しているんです。
私は、濃い精液は射出時間を延長する、と思っています。

別の学者は、こういいます、
一度、女性の胎内に精液を放出したあと、2回目のインサートの時、その持続時間は長くなるではないか、じゃによって、希薄な精液は射出時間を延長する、そう主張する人も沢山います。
私は、これも間違っていると思います。
一度、女性の胎内に精液を放出したからといって、精液が希薄になるわけではありません、睾丸に蓄えられた精液の量が少なくなるんです。
その結果、持続時間が長くなるんです。』

私『あやめさん、よくわかりました。
要するに、同年齢同士で、食生活の良い人と、食生活の悪い人を比較すると、食生活の良い人の方が、射精の一回目に限って言うと、インサートの時の持続時間が長い、そうおっしゃっているわけですね。』

あやめさん『そのとおりです。ところで、山中さん、食生活の効果はまだあります。山中さん、思いがけない事です。』
私『うーん、わからないなー、あやめさん、教えて下さい。』

あやめさん『あのね、男性器が大きく成長するんです。
特に、小学生から中学生の時の食生活は重要です。
栄養は男性器を大きくする、というのは言うまでもありませんが、別の理由で、食生活は男性器を大きく成長させます。

良い食生活をした子供の場合、小学校高学年から、中学生にかけて、マスターベーションをする頻度が増加します。
山中さん、しょっちゅう、クリトリスオナニーをする少女のクリトリスが肥大する、という話を聞いたことがありませんか?』

私『はい、あります、多くの週刊誌が、クリトリスの大きな女の子を紹介する時に、オナニーのしすぎで大きくなってしまった女の子、といった表現をしています。』

あやめさん『そうなんです、男の子も同じで、オナニーをすると、男性器が大きくなるんです。』

私『つまり、近年、初体験年齢が低下した、とか、初めて、射精をした時の年齢が小学校4年生になった、とかいうのは、食生活と関係があるわけですね。』

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