優等生の秘密
アサト:作

■ 53

 確かにそこに新たな命が宿っていると主張している腹部が、貢太に行為を思いとどまらせようとするが、それでもなお美しいその裸体に、貢太は己の衝動を抑える事ができないと悟った。
「大丈夫、なのか?」
「優しくしてくれれば、ね。」
「善処する。」
 貢太の言葉に、聡子はつい吹き出してしまった。だが、貢太は真剣そのものだった。気を抜けば、自分のサディスティックな部分が顔を覗かせるのだ。今この瞬間も、貢太は聡子をめちゃくちゃにしてしまいたい衝動と闘っていた。
 張りを増した聡子の胸に指を這わせ、以前よりずっと芳香を放っているように感じられる、その先端に優しく吸い付いた。
「ん……っ!」
 聡子が軽く喘いで、身を強張らせる。その仕草がたまらなく艶かしくて、貢太は徐々に硬さを増す先端を、舌でころころと転がすように舐めまわした。
「あ、あぁ……」
「こんなに感度良くて、ちゃんと子供におっぱいあげられるのか?」
 意地悪な質問をしながら、貢太は赤子のように乳房にしゃぶりつき、先端を吸い上げた。
「ひぁっ……じ、自信、ないわ……っ、ああっ!」
 身体をぴくぴくと震わせながら、聡子は途切れ途切れに返事をした。その様子がいとおしく思えて、貢太は聡子の頬に優しく唇を落とした。
 その時、触れ合った腹部から、お腹の中の子供が動くのが伝わってきた。
「ふふ……今、寝返りうったわね。」
「……なんか、びっくりさせそうだな。ここに突っ込んだりしたら。」
 貢太はそう言って、聡子の腹部を優しく撫でた。自分の子ではないと分かっていても、とても愛しい存在に思えてならなかったのだ。
「じゃあ、こっちに挿れる? ちゃんと準備してきてるわよ。」
 そう言って、聡子は貢太の指を自らのアナルに導いた。驚いて、目を丸くする貢太に、聡子は優しく口付けをした。そして舌を絡ませあいながら、貢太の唇を甘噛みして、自分は大丈夫だと言いたげに貢太を見つめた。
「……こっちに入れるの、俺は初めてだな……」
 言いながら、貢太は聡子のアナルにゆっくりと指を埋めた。
「ん……あ、はぁ……っ……」
聡子の口から、甘い声が漏れる。緩やかに出し入れを繰り返すと、徐々にそこがほぐれてくるのが分かった。指を二本に増やしても、聡子は嫌がらず、自ら腰を揺らしながらそれを貪欲に求めている。
「もう、挿れても大丈夫みたいだな……」
 貢太はそう言って、聡子を四つん這いにさせると、身体に負担をかけないように注意しながら、ゆっくりと自身を埋めていった。
「んっ……くぅ、っ!」
「きつ……っ……」
 今までに経験のない痛いほどの締め付けに、貢太は眉間にしわを寄せた。聡子もまだ慣れていないのだろう。少し苦しげに表情を歪めている。
「動く、ぞ……」
「ん、うん……っあ!!」
 少し動いただけで、聡子は甲高い声で啼いて、貢太をきゅうきゅうと締め付ける。気を抜けばすぐに搾り取られてしまいそうな感覚を覚え、貢太は聡子のアナルに自身を根元まで埋めたまま、聡子の肉芽を指先で弄った。
「ひぁあっ!」
 身体を大きくびくんと震わせて、聡子は押し寄せてくる快感に耐えていた。だが、貢太は、指先の動きを止めることはなかった。剥き出しになった肉芽をいたぶりながら、空いたほうの手で聡子の胸を鷲掴み、乳首を抓みあげる。
「んくぅ……っ……あぁっ!」
 聡子はだらしなく半開きにした口から涎を垂らしながら、快楽を貪っているようだった。充血し、ぷっくりと膨らんだ肉芽を貢太が刺激するたびに、奥に子を宿した孔から蜜を滴らせる。貢太はその蜜を指に絡ませて、さらに肉芽を弄る。
「あ、だ、だめぇっ……あはぁっ!! あ、あああぁっ!!」
 聡子は全身を痙攣させながら、快楽の波に飲み込まれていった。貢太は緩やかに腰を振っていたが、急速に収縮する肉壁に、耐える事ができなくなっていた。
「っく……!!」
 根元まで埋めた状態で、貢太は聡子に自身の全てを注ぎ込んだ。注ぎ込まれるたびに、聡子が身体を震わせてそれに反応しているのが、貢太の心までもを満たしていた。

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