2010.03.10.

薔薇の香り
01
横尾茂明



■ 1

叩かれてブリーフを下ろされた、知らないオジサンに付いていった罰? …。

部活をさぼり早めに中学を出た。
別に用があるわけでもないが、茶道部に少々飽きも出ていたから。
というのは茶道部は殆どが女子、男は僕と二年生のもう一人のみである。
友人は女子狙いとはいえ、よくもまー茶道部などへと言うが…自分はそんな邪心など毛ほどにもなく、ただスポーツに関心がなかったからだけであるが。

たしかに女子に囲まれていると心が安らいだ。
でも心の奥では癒されない何かを最近は感じ取っている。

先日、部活の帰り…剣道部の部室の前を通った。
その時、何とも言えぬ異臭を嗅いだ…男の匂い…それはすぐに分かった。

その匂いは心に滲みた…正直、目眩さえ感じるほど。
恥ずかしいけど…ペニスが硬直するのを感じ、俯いて足早にその場を去った。

いつからだろう…こんなふうに男の匂いに惹かれるようになったのは。
思えば…幼稚園の頃からだったようにも思う。

自分に父親はいない、母は女の子が欲しかったのか自分が小学生になるまで男の子とは思えぬ服装をさせ…自分もそれに違和感は全く覚えなかった。

家は中学から一駅向こう。
普通なら自転車通学になるのだが…。
女の子と見間違える容姿の僕を母は危ないと思ったのか電車通学にきめてしまった。

しかし…この電車通学がいけなかったと思う。
満員電車の中、中学1年のときから電車内で痴漢に遭うようになった。
初めての時は…恐怖で声も出なかった。
男が男に触れる…考えられない出来事だったから。
でも…最近は慣れてしまった、これは友人には言えない僕の秘め事。

満員電車の逃げられない状況で、知らないオジサンにペニスを弄られ…射精もたびたびした。
それは…自分でするより10倍も気持ちがよかった。

男の無骨な手で恥ずかしいことをされる…。
家でオナニーをするときはいつもそれを想像して逝った。


車窓から流れる夏の香り、もうすぐ夏休みが始まるんだ。

定期券を見せ駅を出る。
遠くに夕暮れに染まった赤い山々が幾重にも見えた。
(お腹が空いたな)
(今日もお母さん遅いって言ってたし…)
(少し早いけど…夕飯は商店街で何か食べようかな)

商店街の入り口を少し入ったところで知らないオジサンに呼び止められた。
オジサンは僕の目をジーッと見つめると唐突に。
「お前…あれだろう」
と言った。

「……………」

「まっいいや、黙って俺についてこい」

蛇ににらまれた蛙…その時…僕はそんな気がした。

商店街を無言で抜け、広い通りを横切りすぐに狭い路地に入いった。
僕の口中は乾いていた…何かを期待するかのように。
その時、目の前の景色は白く流れ、光りがハレーションのように眩しく感じ僕は目を背けた。

「ここだ」オジサンは僕の手を握り、壊れかけた引き戸を引いた。

その時、玄関の奥から何とも言えない異臭が漂う。
(あぁぁ…この匂い…僕、すき)

上がりがまちで靴を脱がされ廊下を歩く、オジサンの手はまだ僕の手を強く握っている。
逃げられず、何かスゴイちからで拉致されたって想い。

畳の部屋に座らされた、オジサンは僕の正面に立っている。
(なんで…僕…付いて来ちゃったんだろう?)

オジサンが頭を触ってきた、髪を指で梳くようにしながら空いた手で耳に触れる。

フッと浮いたように腰奥がしびれた。

「おまえ…たっぷり遊んでやるからな」

オジサンの手は頭から滑り落ち、唇に触れてきた。
親指で上唇と下唇を交互に揉むように…。

そして…口中に入ってきた、ペニスが痛いくらいに硬直していた。

「男の子のくせに」

オジサンの言葉にびっくりするような羞恥がわき起こった。

「僕…帰ります」

「ば−か、誰が帰すか」
「こんな獲物…クククッいるもんだよな」

「お前に恥ずかしいこと一杯してやろうか」
「んん、してほしいんだろう」

「賢そうな顔して…ボクちゃん…俺が女の子にしてやるからな」

「さー脱げ、泣きたくなるようなことしてやるからよー」

オジサンは言いながら僕のベルトに手をかけてきた。

僕はそれを振りほどきながら立ち上がろうとしたら頬をぶたれた。
凄い衝撃…何か大きな力で押さえつけられた感覚。

「にがしゃしねーよ、ガキ」

髪を掴まれ畳に顔を押しつけ、ジタバタする僕の躯を膝で押さえつけながら起用にズボンを脱がせていく。

そして今度は仰向けにされカッターシャツのボタンが外されていく。

「さー、ブリーフは自分で脱ぎな」
ブリーフだけの姿で畳に尻餅を付いている僕にオジサンは怒鳴った。

「い…イヤです…」

「この野郎、心にもないこといいやがって」
また平手打ちが頬に炸裂した。

力が抜けていく…もう征服されたって感じ。
何されても…もう反抗できない…。

仰向けにされブリーフが下ろされていく…。
恥ずかしくて手で顔を隠した。

腰がスースーして…さらに恥ずかしさが増していく。

「可愛いチ○ポしやがって」
「どれ、尻はどんな感じだ」

オジサンに腰を掴まれ、簡単にひっくり返される。
そして腰を引き上げられ四つん這いにさせられた。

(あぁぁ恥ずかしい格好)

背中を平手で鋭く叩かれ、尻を突き出せと怒られる。
両腿を大きく押し広げられ、すぐに両手を後ろ手に紐でくくられた。

「よし、できたぜ」
「こりゃーいい、思った通りだぜ、この肌…男のもんじゃねーぞ」
「どうよこのすべすべ…まるで吸い付くようだぜ」

オジサンは言いながら僕のお尻を慈しむようになで始める。
太腿もひとしきり触ってから、睾丸…陰茎と揉み込むように触ってきた。

「こりゃまー…可愛い道具じゃねーか、毛も満足に生え揃っていねーんだ」
「フン、これで男の機能はあるんかい」
「しかし女みてーに綺麗に磨いてるじゃないか」
「肛門といい玉といい…お前、女みてーに毎日ココ綺麗に洗ってるのか」

睾丸を両手で揉みながら、お尻を舐め始めた。
肛門が収縮するのが自分でも分かる…(あぁぁ恥ずかしいよー)

オジサンの舌先が肛門にかかった。
躯が収縮するように縮みあがり鳥肌がたった。

しかし想いとは裏腹にペニスはギンギンに硬直していく。
そしてオジサンの指で包皮がゆっくりと剥かれていく。
(あぁぁ恥ずかしい、でも…気持ちいい…こんなことって)

「おっ、スメグマもなく…綺麗に掃除してんじゃねーか」
「やっぱ…女だなオメーは、こんなとこに気が回るのはよー」
「フン、電車の中でいつもオトコにやられてんだろ、恥ずかしいこと」
「だから、いつ触られてもいいように準備してんだろうが」

皮を剥くように、オジサンは亀頭を上下に擦り始める。
包皮が剥け白く幼い亀頭が露出するのが面白いのか、オジサンは笑いながら上下に皮を動かす。

「あぁぁ…おじさん…僕こんなこと…恥ずかしいよー」

「お前…こんなこと…男にされたかったんだろう」
「お前の顔見て俺はすぐにピンときたぜ」
「種族…ってやつかな、おなじ種族…雰囲気だけでわかるもんんだよ坊や」

「……………」

「お前、今日からおれのオモチャな、もう逃げられぜ」
「このアヌス…可愛い蕾だが…ここに太いの入れてやるから」
「泣いて逝くんだぜ坊や」

「その前に射精させてやるからな、気持ちええぞ、男にやられるのは」
「あっ、もう知ってるよなクククッ」

オジサンは舌先を肛門に強くねじ込み始める。
指先は陰嚢とアヌスの間を緩急つけながら揉み込み、陰茎を柔らかく擦る。

(あぁぁぁ……気持ちいい)
(とろけそうに気持ちいい)
(こんなにいいなんて…躯も心も女になっていく…)

僕は首をよじってオジサンの顔を見た。
オジサンも僕の目を見た、お互い見合ったままその恥ずかしい行為は続く。



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