2007.07.02.

鈴宮ハルキの憂鬱
02
なぎぃ



■ ハルキ編2

その衝動は一瞬でキョンの運動神経を刺激した。

胸に置かれた手は服の下に潜り込み、直接ハルキのやわらかな乳房に接触する。
もう片方の手は、短いスカートの下を這い回っていた。
胸に当てられる手は、先ほどの優しさを忘れ欲望のままに動いている。
突起をつまみながら指先を器用に動かし、その形を作りだしてゆく。
下に進められた手はやがて行き止まりに到達する。
真ん中を指でなぞると、ハルキの体が大きく浮いた。

「あっあうぅ............っ!」

隠しきれない快感を声に出し、ハルキは顔を赤らめる。
こんな顔、初めてかも知れない。いや、前にあっただろうか?

ちょっとした回想が、またキョンの悪戯心をくすぐる。
下に這う手は更なる行動を開始した。

無防備に飾られる布の奥へと指を進入させ、中の状態を確認する。
茂みの中に指を触れさせてみると、そこは確かに湿っていた。

「感じてるのか?」

真面目な顔を絶やさず、自分なりに優しい声を出してみたつもりだ。

「う........うるさいわねっ.....」

まぁ、そんなお前も可愛いぞ。ハルキ。

二人の淫らな行為に拍車をかけたのは、部室棟に飾られている時計の針だった。
流石に、高校生と言えど家の者が心配する時間帯だ。

本当はもう少し、こうしていたかった。
もっと、ハルキを知りたかった。

「ハルキ.............」

今度は、お前が俺を知る番だ。

上の手をハルキの頬に寄せ、また、一つキスをした。
今度は、何の抵抗もない。
口の中で舌が絡み合い、くちゅくちゅと音を立てる。
その間に、下の手はハルキの下着を奪った。

指で慣らしている時間は無い。

キスをしながらも、キョンは自分のベルトを緩め、既に勃起している性器をさらけだした。
下着をとられ、露わになったハルキのそこに、自分のモノをあてがう。
愛液で濡れた入り口は触れるだけで熱を感じ取り、また溢れ出る。

「力、抜けよ...........」

その刹那、ハルキに激痛が走った。
「ぐっ」と低い唸りをあげ、キョンのモノを受け入れる。
だがその部屋は狭く、外部からの進入を決して許さない。
キョンは一気にハルキを突き上げた。

ずぷっと鈍い音が響く。
キョンの性器はハルキの奥まで達した。
ハルキの表情から快感は見れず、むしろ激痛に耐え苦しんでいる。
だが、抵抗することはなかった。

ハルキの中で愛液が溢れ、繋がった部分からじゅぷじゅぷと淫らな音が聞こえる。
荒くなった息も、ハルキの喘ぎ声も、淫らな音も、暗い部室棟で共鳴した。

前から後ろ、また前へと、激しく突けば突くほどハルキは腰を揺らした。
いつしか理性は飛び、止まることを知らず、二人は揺れ動いている。
時々挿入したままクリ○リスを刺激してみたり、乳首に吸い付いてみる。
そのたびに聞こえるハルキの喘ぎ声は、今まで以上になく愛らしい声色だった。

「あっあぁぁう.......あぁぁぁんっ」

二人は、一緒に頂点へと達した。

その後二人はしばらく沈黙を続けた。

ハルキはとっくに制服に着替えていて、今まで来ていたメイド服を鞄に詰めると、黙ってそのまま去ってしまった。
残されたキョンはというと、その場からすぐ立ち去ろうとはせず、ただ星を見ている。
すぐに行って、ハルキに追いついてはいけない気がしたからな。


後日、やはりみくるのコスプレ大会は開催された。
そこに居るハルキはいつものハルキであり、特に変化はなかった。
ただ、キョンと目があったときだけ、何故か視線を逸らしてしまう。
今までとは違って、なんだか頬が赤くなっている気もする。

ハルキ。

あの時のお前は、本当に可愛かったぞ。

「ん?」

ふいにこちらを見られたので、若干動揺してしまった。
見られただけではない、睨まれているのだ。今、現在も

「何よ」

と、眉をしかめ寄ってくるのはいつものハルキだった。

そしてその一瞬から、また俺の、今までと同じ普通の生活が再開された。



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