2005.01.29.

瑞希と悠希の放課後
03
木暮香瑠



■ 生徒会長は虐めの標的2

 下ろされたショーツが、足首で頼りなさ気に丸まっている。顔を俯かせ、目を強く瞑り必死で恥辱と戦っていた。硬く閉じた太腿の根元の秘めた三角地帯で、淡い翳りが肢体の震えに小刻みに揺れていた。
「うっ、ううっ、うっ、ううう……、ううっ……」
 トイレの中に、悠希の嗚咽とも泣き声ともつかない声が響いていた。

 悠希の心の痛みを掻き毟るように真莉亜が言い放つ。
「脚、開いちゃって」
 真莉亜の指示に、美帆と麻貴が各々悠希の片足を持ち力を込めた。
「だ、だめえ……。そ、そんな、やめて……」
 必死で太腿に力を入れるが、膝がプルプルと震えるだけだ。悠希の脚は、徐々に左右に広げられていった。
「いやっ、いやあ。ううっ、ひ、酷い……。ど、どうして? ううう……」
 脚をM字に開かれた悠希は、硬く閉じた瞳から大粒の涙を流し呻いた。

 M字に開かれた脚の間に真莉亜が携帯のレンズを向ける。ぷっくりと膨らんだ柔肉に刻まれた縦裂がはっきりと液晶画面に映し出された。それほど悠希の茂みは薄かった。
「まあ、生徒会長さんのあそこ、中学生みたい」
 真莉亜の声に、悠希を押さえ込んでいた三人も股間に視線を移した。
「本当だ。割れ目、丸見えね」
 悠希の陰毛は僅かにしか生えていなかった。丸出しにされた恥丘の割れ目の上端を飾るように、繊毛が風に靡いている。
「こんな子供みたいなオマ○コが生徒会長なの?」
 同姓の批評の言葉が、悠希の羞恥心に突き刺さる。頬を大粒の涙が伝う。
「酷い……、そんな言い方……。ううっ……」
 悠希は、頭を垂れ小さな声で呟いた。

「ねえ、悠希さんって処女?」
 瞳を強く閉じ恥辱に打ち伏している悠希に、真莉亜は訊ねた。悠希は嗚咽のような泣き声を上げるだけで、答えようとしない。
「経験はあるのって聞いてんのよ! 答えなさいよ!!」
 真莉亜は、語気を強め再び聞いた。
「そんなこと……、答えられるわけないでしょ……」
 真莉亜の横柄な言い方に、悠希はムッとした表情で返した。

「答えないなら調べてあげるわ」
 ニヤッと微笑んだ真莉亜は、バックからボールペンを取り出した。
「えっ? 何をする気なの?」
 剥き出しの股間にボールペンが近づいてくる。悠希の表情が、不安げなものに変わる。真莉亜は亀裂に狙いを定め、ゆっくりとボールペンを埋めていく。
「やっ、やめて……。こ、怖い……」
 漏れ出した小さな声は恐怖に震え、悠希は顔を小さく横に振った。

 ボールペンは、すぐに塞き止めるものにぶつかった。
「あら、生徒会長さん、処女みたいよ」
 真莉亜の嬉しそうな残虐な声に、悠希は口元をプルプルと振るわせた。神経は全て股間に集中していた。硬質なものがお腹の中に入る恐怖に、半開きの口に唾液が溜まり涙が瞳から溢れ出す。
「悠希さん、あなた処女なの?」
 口の中に溜まった唾液を飲み干し、喉がごくりと音を立てた。同時に悠希は、泣き腫らした顔をコクリと頷かせた。

「生徒会長になるくらいだがら、もっと進んだ考えしてるのかと思った。セックスに対しても……」
 真莉亜は恐怖の浮かんだ悠希の表情を楽しみながら、ボールペンで純潔を守る頼りない膜をつんつんと突いた。そして真莉亜は、探り当てた未開の聖域へと続く狭い通路にボールペンを進めていった。
 悠希の目に、ゆっくりと身を隠していくボールペンが映る。ゆっくりと奥へと消えていく。
「いやあああ、やめて! やめて!! いやあああぁぁぁ……」
 悠希は恐怖に悲鳴を上げ、顔を横に背けた。
「なに怖がってんの? あなたオナニーもしたことないの? これぐらいじゃあ処女膜、破けないわよ。安心しなさい」
 ゆっくりと開かれた悠希の瞳に、秘孔の中にその半身を隠したボールペンが映った。股間から生えたボールペンは、得体の知れない悲しさを悠希に味合わせていた。

「おい、まだかよ……。待ちくたびれたぜ」
 突然、男性の声がトイレの中にこだまする。悠希はその声に驚き、恥辱に苛まれた。入口で見張りをしていた高田裕司が、時間を持て余し女子トイレに入ってきたのだ。
「いやあああ!! み、見ないで……、あ、あっち行って!!」
 屈辱的な姿を強制されている悠希は、男性の出現に慌てた。同性に見られるだけでも恥ずかしいのに、男の視線が羞恥心をさらに増長させた。顔がカーッと熱くなり、頬が真っ赤に染まった。

「み、見ないで! 見ちゃイヤ!! 見ないで……」
 悠希は、股間を閉じようと太腿に力を入れた。肢体を捩じらせ拘束から逃れようとする。しかしその行為は、悠希の脚を拘束する美帆と麻貴の腕にさらに力を入れさせた。
「なに暴れんのよ!! 大人しくしなさいよ!!」
 悠希の脚は、美帆と麻貴によってさらに大きく開かされた。背後から羽交い絞めしている澪に身体を押され、股間を突き出すような姿勢を強要される。
「おおっ、いい眺めだね。生徒会長さんのマ○コ開帳かい?」
 裕司の冷たい視線が、恥辱に火照った恥丘に突き刺さる。
「だ、だめっ!! ううっ、み、見ないで……、ううう……」
 悠希の股間では、呻き声に合わせるように亀裂から顔を覗かせたボールペンがピクッ、ピクッと揺れていた。

「ねえ、裕司。処女を試してみる?」
 ニヤニヤと悠希の股間を眺めている裕司に言った真莉亜の声が、硬く瞳を閉じた悠希の耳に届く。悠希は、目を大きく開いた。
「えっ? だめ、だめえ……。そ、そんな……」
 今まで誰にも見られたことのない恥所を見られた上に、純潔まで散らされるのはあまりにも辛い。悠希は、驚愕に口をポカンと開き言葉を失ったまま裕司の顔を見た。
(ここで犯されるの? ゆ、裕司さんに……?)
 しかし、裕司の言葉は意外なものだった。
「趣味じゃねえな、こんなションベン臭い子供のマ○コは……。今日は止めとくよ」
 裕司は、悠希には興味無さげに悠希の股間から視線を逸らした。
「ひどい……。」
 最悪の事態は逃れられた。しかし、裕司の言葉は、悠希の心情に小さな傷をつけた。思春期の男性なら興味を示さずにはいられない状況を無視された。
(悠希は子供なの? 男性にとって、興味の無い対象なの?)
 処女を守れて悦ばなくてはいけない筈なのに、なぜか虚しさが芽生えた。

 裕司は悠希には興味ないと言った後、見張りをするため外に出た。再び、真莉亜たちの虐めの続きが再開された。
「次は何を入れてみようか? どれくらいまで入るかな?」
 真莉亜は、悠希のバックの中から適当なものを探した。
「これなんか良いんじゃない?」
 真莉亜が取り出したのは、直径3センチ程もある清感スプレーだった。

 それを見た悠希の顔から、血の気が引いていく。
(あんなもの入れられたら……、ど、どうなるの? こ、怖い……)
 悠希の怖がる表情を見た美帆たちは、お気に入りの玩具を貰った子供のような歓喜の表情になった。これから始まる悠希の災難を面白がっている。
「悠希の初体験は、BANってことね。可哀そう、男も知らずに処女喪失なんて……」
「本当、可哀そう……。でも、好きでもない男に犯られるよりマシなんじゃない?」
「そうね。真莉亜さん、早く大人にしてあげようよ、子供みたいなオマ○コの生徒会長さんを……」
 美帆の言葉に少女たちは、からかいながら笑っている。
「いやっ、や、やめて……。そ、そんなの、い、いやっ……」
 悠希の懇願の悲鳴が室内に響く。
 スプレー缶がじわじわと亀裂に近づいてくる。
「いやっ、いやっ、いやあ……」
 悲鳴を無視し近づいてきたスプレー缶が、悠希のぷっくりと盛り上がった柔肉に触れた。
「ひいっ!!」
 アルミ缶の冷たさに、悠希の腰がピクンッと跳ねた。
「いやっ!! やめて!! ゆ、許して、言うこと聞くから……」
 悠希の口から、伏従の言葉が漏れた。
 真莉亜は、確認するように悠希の顔を覗き込んで言った。
「どう? 私達の言うこと聞く気になった? 何でも言うこと聞く?」
 真莉亜の問いに、悠希は戸惑いながらも頭をコクリと縦に動かした。



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