■ 楽しい夏休み
私(この物語の主人公的存在)の名前は風間 亜美。
高校に入学したばかりの15歳。亜美の入学した高校は特に入るのは難しいというわけではないのだが同じ中学校の友達は皆違う学校に入学してしまった。そんな亜美にも友達が出来た中学時代とは違い男女に関係なく友達ができた。そんな亜美は同じクラスの進藤慶太に一目惚れしていたのだ。
エピソード1:楽しい夏休み
(明日から夏休みか……どうしようかな?)
そう思いながら教室を出た。
慶太「風間さん!」
亜美が振り向くとそこには慶太の姿があった。亜美が慶太に惚れるのも無理はない学年の半分の女子は慶太の事が好きなのだ。昔からそれは変わらない、ルックスは抜群でモデルのように背が高く足も長い勉強はいまいちだが決して悪いわけではない部活は中学の時はバスケ部に入りその運動神経の良さを見せた高校に入った今はサッカー部に入りレギュラー目前といったかんじだ部活中にはその姿を一目見ようと女子が群がっている。
亜美「慶太君……どうしたの?」
慶太「夏休み何か用事ある?」
亜美「えっ? ひ……暇だよ。」
亜美は突然の質問に驚いたように答えた。慶太と亜美はまともに話した事もなかったのだ。生まれて初めて恋心の芽生えた男なのだ無理もない話かけるにも何を話したらいいのかわからないのだ。
慶太「本当? よかった! 嫌われてるかと思ったよ。」
亜美「えっ? どうして?」
慶太「だって俺以外の男子には楽しそうに話しかけてるのに俺には話しかけてこないからさ。それにこの前話しかけたら早足で通り過ぎていったじゃん。」
亜美「そ……それは…………」
そう言うと亜美はしばらく黙っていた。好きだからなどとは決して口にできないからだ。その沈黙を慶太が破った。
慶太「やっぱ嫌ってんだな!」
その言葉にビックリした亜美は慌てて否定した。
亜美「そんな事あるわけないじゃん! だって学年の人気者だよ。」
慶太「じゃあ何で?」
亜美「恥ずかしかったの。」
慶太「恥ずかしかった?」
亜美「うん。だってこんなカッコいい人そんなにいないよ(笑)」
笑いながら言った亜美だったが内心はドキドキしていた。
慶太「そうかな(笑)でも嬉しいよ亜美もなかなか可愛いと思うよ。」
そのセリフに亜美は顔が真っ赤になった。
亜美「な……、何の話だっけ?」
恥ずかしくなって急に話を戻す亜美
慶太「夏休みにどこかに行かない?」
亜美「ふっ、二人で?」
慶太「ダメかな?」
亜美「全然オッケーだよ(笑)」
慶太「よかった。風間さんが話しやすい子で。あっこれ俺のアドレスと電話番号だから暇だったらメールか電話してね!」
亜美「うっうん。あと亜美でいいよ! 皆そう呼んでるし。」
慶太「ありがと。亜美! 何か照れくさいな(笑)」
そこに突然唯が来た。
唯 「お二人さんお暑いですなぁ〜。」
冷やかしに来たのだ。
亜美「も〜唯ったらそんなんじゃないわよ〜。ねっ慶太君」
慶太「あんまり人をからかうんじゃないぞ!」
唯 「あはは(笑)ごめんごめん。でさぁ〜私たちも暇なんだよね〜」
私たちとは亜美のクラスメートの拓海と奈々そして唯のことだ。
亜美「ちょっと〜聞いてたの?」
拓海「まぁ〜まぁ〜気にするなって! それでオッケーなのかな?」
慶太「しょうがねぇ〜なぁ〜別にいいよ! 風間さんは?」
亜美「うっうん。私も別にいいよ。」
内心は二人っきりがよかった亜美だがそうぜいたくも言ってられない。
(まっ仕方ないか。)
拓・奈・唯「わ〜い! じゃあ決まり〜」
唯 「日時はまたメール送ってね亜美!」
男たち「俺らは慶太頼むぜ!」
奈々「私はどうすればいい?」
亜美「奈々も私が送ってあげる。」
奈々「うん。ありがと!」
皆 「じゃあね〜」
こうして皆はそれぞれの家に帰っていった。何日かたった日、奈々の家の前に8時に集合と決まった。何で奈々の家かというと奈々の家の別荘付近にキャンプにいくことになったのだ。そう、奈々はお嬢様なのだ。
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