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それは悪夢にほど近いなにか10
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「静貴さん、なにして……っ」
「裕也よりいいかどうかは知らないけど、俺もそれなりにいい思いはさせてあげられると思うよ。だからそんなに悔しがるなよ」
「全然!悔しくないですから!あいつのが入るとか冗談じゃない!!」
されるだけで迷惑な誤解に喚いた東明に、不穏に覗き込んできた香芝が僅かに首を傾ける。
尻に挟まっていた熱が動き、放置されていた穴にあてがわれる。
血の気が下がった。
「それなら俺は?俺にされるのも嫌?俺のことも嫌い?」
切なげに細められる瞳に、いつもの人懐っこい香芝の姿がだぶる。
二つ目の質問にはイエスで答えたいのに、最後の質問はイエスとは返せず上手い返しが見つからない。
どう言っても香芝自体を拒絶するように聞こえるのではないかと思うと、それが香芝の手だとわかっても嫌がることは躊躇われた。
なんて嫌な追いつめ方なのだろうと戸惑っているうちに、香芝が低く笑った。
角度を変えたから前髪のせいでその表情はわからないが、やけに悪質な笑いだった気がする。
なにも言えぬままに見つめていると、人の悪い笑みを唇にのせた香芝が顔を上げた。
「嫌じゃないならヤっちゃってもいいよな。どのみち、逃がしてやらないし」
言葉とともに熱い切っ先が身体に沈み込む。
待ち望んだ熱に身体が心を裏切っていく。
「いやだ、やめてください……静貴さん!!」
叫び声に近い制止にも香芝は一層愉しげに笑うだけだ。
「どれだけでも嫌がっていいよ。その方が愉しい」
「ん、ふ……」
香芝のものとは思えない言葉とともにまた深くまで熱が沈む。
全身から汗が滲み、開かれるとき特有の息苦しさに生理的な涙が浮かぶ。
恐らくは故意にゆっくりと腰を進めている。
その証拠に、香芝は確かな欲情を浮かべながら東明を見下ろしている。
「ふふ……ちょっと濡らしただけなのに、東明の中ぐちゃぐちゃになってる。熱くて気持ちいい。そんなに締めつけたら奥まで入らないだろ?」
奥の方が好きなくせに、と魅惑的な低音が耳元に落とされる。
「ああ……東明の中、狭い……。ここ、すごく広がってる」
腰を止めた香芝が、東明に意識させるかのように性器をくわえ込まされた場所を指でなぞった。
どのくらい浅ましく広げられているかと思えば消え入りたくなる。
誰でもいいのかと思うほど身体が熱い。
重坂により開発された身体は動いて欲しいと疼く。
「欲しいなら欲しいって言えよ」
見透かすような、いつもとは違う口調にぞくっと背筋が冷えた。
それなのに、見下ろされれば身体はどんどん熱くなる。
「おねだりもできないなんて、竜一はどんな教育してるんだろうな」
そんな教育なんてされていないとはいえなかった。
あまりに見え透いている。
香芝はきっと重坂が東明にとんでもなく淫らなことを仕込んでいると知っているだろう。
具体的になにを教え込んでいるかは知らずとも、みっともなく縋らせていることなど想像に容易いはずだ。
だからといって、そんなことを自ら暴きたくもない。
それなのに、香芝は意地が悪い。

   

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