マイメロちゃんが女神だったら 9 

「地球さんは、マイメロが救う。」

 とゆー訳で、ハーデスをやっつけたマイメロちゃんは、今日もまた、次なる侵略者と、新たなる戦いを繰り広げておりました。
 地球は青く美しい星。
 なので神々だけでなく、宇宙人や地底人やその他いろいろな人達が、地球を狙っているのです。
 マイメロちゃんは、心優しき女神様。
 地球の全ての生き物を救うべく、聖闘士達を引き連れて、新たな戦いに出るのです。
 今日の相手は、宇宙の彼方からやってきたバルタン星人さん。
 お供には、いつもサガちゃんかアイオロスさんのどちらかと、相手によって選出された聖闘士さん達を連れて、戦場へと出るのです。
 バルタン星人さんはとっても手強いので、サガちゃんとアイオリアさん、白銀聖闘士と青銅聖闘士から2名ずつが、マイメロちゃんのお供です。

「たっだいま~!」
「わーい、お帰りなさい、マイメロちゃん!」
 無事にやっつけて、聖域に帰ってきたマイメロちゃんを、お世話係のカノンちゃんが元気よく出迎えました。
 マイメロちゃんの出陣の時はいつもそうです。
 カノンちゃんはマイメロちゃんの御帰りを待って、十二宮の入口に、戦闘に出た聖闘士さん達を労わるお茶会の用意をして待っているのでした。
「ただいま、カノン!」
 そんなカノンちゃんに、サガちゃんが飛びつきます。
 サガちゃんはカノンちゃんと小宇宙通信を交わしていたので、カノンちゃんは、マイメロちゃんが到着するぴったりに合わせて、紅茶の準備をしていられるのでした。
「はー、紅茶がおいしい。」
 カノンちゃんの用意した、おいしい紅茶とお菓子ももちろんですが、何よりもこの、幸せそうなマイメロちゃんの笑顔が、皆の疲れを癒してくれるのでした。
「お帰り、皆。御苦労だったね。」
 マイメロちゃんを席に着かせると、アイオロスさんが、今回出陣の皆に労わりの声をかけます。
 マイメロちゃんの両隣りは、アイオロスさんとサガちゃんの指定席。
 空いている席に黄金聖闘士が適当に座ると、その隙間に、白銀、青銅達も座ります。
「皆さん、おつかれさまでした。」
 そんな皆に、にこにこしてお茶とお菓子を配るのは、カノンちゃんのお仕事です。
 マイメロちゃんのお世話係、サガちゃんの双子の弟のカノンちゃんは、けれどいつも聖闘士の皆さんを立てて、にこにこ気さくなこともあり、下の方の聖闘士達は、カノンちゃんに給仕をされるのが、密かにとっても楽しみなのでした。
 一通りお茶とお菓子を配り終えると、カノンちゃんは、マイメロちゃんとサガちゃんの間の床に膝を付き、マイメロちゃんのお世話をしつつ、サガちゃんに弄り回されています。
 ……そんな双子のいかがわしくもあやしい光景も、いつもお茶会に付き物です。
「今日はねー、バルタン星人さんと戦ってきたの。とってもおっきいはさみだったの。」
 ちょきちょきなの。と、マイメロちゃんはカノンちゃんに、今日の敵の話をしています。
「ちょきちょきですか?」
「ちょきちょきなの。」
 マイメロちゃんとカノンちゃんは、そろって両手の指を2本ずつ出して、ちょきちょきと可愛くやっています。
「エビさんですか?それともカニさん?」
 ちょきちょきとしているうちに、カノンちゃんはそれが気になってきたようです。
「エビさんかなあ……?」
「じゃあ、今日の夕ごはんはエビフライにしましょうか。サガもそれでいい?」
「わーい、エビフライー。」
 カノンちゃんの思考がどう飛んだのか、ですがマイメロちゃんは大喜びで、わーいと両手をあげました。
「うん、カノンの作るごはんは何でも好き。全部おいしい。」
 サガちゃんの笑顔もきらきらです。

 地球を守る素晴らしき我らが女神・マイメロちゃん。
 マイメロちゃんは、人々の笑顔を守るために、今日もこうして戦い続けるのでありました。
 
2009/02/12 


でもね、バルタン星人さんのモデルは、セミなんですって……




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