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「あついよー。」 マイメロちゃんは、ゾロを見つめて云いました。 「夏島海域だからな。」 そう答えるゾロに、マイメロちゃんはもう一回云います。 「ゾロくん、熱いよー。」 「心頭滅却すれば火もまた涼し、だ。耐えろ、マイメロ。」 「やーん。」 「ふふふ。」 お耳をたゆんたゆんさせてお首を振るマイメロちゃんを、とろけそうな笑顔でロビンが見つめて微笑みました。 そのロビンの額にも、やはり汗が光っています。 「マイメロは、あなたとウソップがおあついわねって云いたいんじゃないかしら。」 「それはしょうがねえ。その通りだからな。」 「ふふ。」 「そっかー、仕方ないのかー。」 ロビンはにこにこ、マイメロちゃんもはーと大きなため息です。だって、見ているだけでとっても暑いんですもの。 そして、やっぱり汗を浮かべていたりするゾロの腕の中では、むぎゅむぎゅと抱きしめられたウソップが、脱水症状を起こしそうな勢いで汗を流しまくっていました。 「た、助けてロビン、マイメロー…。」 ウソップはうめくように女の子2人に助けを求めますが、いつものことながら、2人とも微妙にゾロの味方っぽいです。 「ゾロくんとウソップくんがあっちっちー♪」 「あっちっちー。」 嬉しそうに歌うマイメロちゃんに、ロビンもとても嬉しそうです。 「おう。」 そしてゾロは自慢げに、2人にVサインを向けました。 胸を張るゾロは、今日もウソップが大好きです。マイメロちゃんもロビンも、にっこりしてVサインを返し、いつもの仲良しさん達の光景でしたが、ウソップはそうもいきません。 「離せよー、ゾロー、ばかー、暑いー。」 一生懸命じたばたすると、けれどもゾロは、とっても不満そうなお顔になりました。 「なんでだ。好きな奴とはいつだってくっついていたいもんだろう。離さねえ。」 ゾロはきっぱり云って、ますますむぎゅむぎゅとウソップを抱きしめます。 「ゾロはナミちゃんと同じこと云うのね。……でもちょっとだけ判るわ。」 やはり昨夜、暑いのに散々ナミにべたべたされまくったロビンは、ため息をついて云いました。 「とても暑いけど、でも、私もマイメロをだっこしたいもの…!」 そうして、マイメロちゃんを抱きあげたロビンは、ぎゅううとそのふかふかの体を抱きしめました。 マイメロちゃんは布と綿で出来ているので、いい感じにロビンの汗を吸ってしまいそうな気もしますが、深く考えてはいけません。 「うー。マイメロもロビンちゃん好きだからがんばるー。」 「……ああ、愛とは耐えることなのね……。」 何だかもしかしたら、ロビンも実は、暑さにやられて頭が呆けているのかも知れませんでしたが、ゾロは力強くうなずき、ますますしっかりと、ウソップを抱きすくめました。 「その通りだ、ロビン。……だからウソップも耐えろ。おれも耐える。」 「マイメロも耐えるよー……。」 「たすけてー……。」
そして、炎天下で馬鹿をやっていたため、具合を悪くしてしまった4人は。 後でチョッパーに治療を受けながら、こっぴどく叱られてしまったのでした。 愛の試練です。(違)
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2010/07/30 |
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