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「サンジ、も、いい…、出ちまう…。」 「何だよ、出せよ。」 ルフィのくせに遠慮してる、と、不満と気遣われているくすぐったさにサンジは笑う。 体の奥に埋め込まれている指をそっと締め付け、サンジはルフィのものにキスをした。 「てめえの味、試させろ。覚えてえ。」 ルフィの味を、サンジは知りたい。 そう口にして、ルフィのものを吸うと、少しためらう様子があった後で、優しく髪を撫でられる。 ルフィのものを強く吸うサンジの中で、かき回されるルフィの指。 舌を擦りつけながら、根元を扱くと、サンジの口の中でルフィのものが大きく跳ねた。 「サンジ…っ。」 びくびくとルフィの腰が震える。 口の中に噴き出してくる熱い飛沫を、サンジは喉を鳴らして飲み込んだ。 「……変な味。」 サンジは口を押さえて、顔を上げた。 ルフィは顔を真っ赤にして、大きく肩を上下させている。 「サンジ……、ごめん。」 「謝るより、もっと云うことあるだろ。」 「な、何だ?」 褒めて欲しかったサンジとしては、ルフィの反応が気に入らない。 「良かったとか気持ち良かったとか上手だったとか。」 「……すげー最高だった。」 笑い出しながらだったが、ルフィがちゃんと答えたのでサンジは満足した。 「おれも……、ルフィの味、変な味だったけど気に入ったぜ。」 サンジは指や唇や口の中に残ったルフィの残滓を、舐め取りながら笑ってみせる。 「これ、おれ専用な。他の奴に、てめえの味教えんなよ。」 半分脅しを込めてささやくと、ルフィはこくこくとうなずいた。それからぎゅっと、サンジに抱きついてくる。 「ん…っ。」 唇を塞がれ、ルフィの舌がサンジの口の中に押し入ってきた。 口内を探るように舐められたが、ルフィの味はほとんど舐め切ってあると思うので、嫌な思いはあまりさせていないと思う。 舌を絡め合っていると、ルフィの指の三本目が、サンジの中に押し入ってきた。 「んぐ…っ。」 数が増やされ、さすがにきつい。 小さく苦鳴を洩らしてしまいながらも、サンジはルフィの舌に吸いついてこらえようとする。 サンジの頭をかき抱くルフィの腕がとても熱くて、夢中になってしがみついた。 舌を絡ませ、吸い合っているうちに、サンジの中のルフィの指も、自由に動くようになってきたようだ。 残る違和感と、熱く重たい疼き。 もうそろそろ、と思う。 サンジはルフィのものに手を伸ばして、状態を確かめた。 まだ先刻の最高値までは戻っていないが、むしろこのくらいの方が入りやすい。ような気がする。多分。 正直、怖くないと云ったら嘘になる。 けれどルフィと繋がりたい。 夢のようなこの時間が、夢ではないと確かめたかった。 「指抜け、ルフィ。」 引き抜かれると、少し力が抜ける。体に余計な力が入ってしまっていたのだろう。 「ルフィ、もうちょっと浅く座れ。」 「ん、こうか?」 「そう……、俺の腰、しっかり持ってろよ。」 ルフィに座り直させて、向かい合ってその膝を跨ぐ。 壁とルフィの背中の間のスペースは、サンジが脚を入れるための場所だ。 ルフィに体を支えてもらって、サンジは体の位置を調節する。 指で固定して、自分のそこにふれさせたルフィのものの感触に、体が震える。 「サンジ……。」 心配そうな表情が、自分のためだと判っていても、ルフィらしくないような気がして何となく嫌だ。 サンジはルフィの頬にキスして、大丈夫だと笑ってみせる。 心臓は痛いくらいに脈打っているけれど、今夜すぐに、全てを欲しがったのはサンジなのだから。 「ん…。」 サンジは少しずつ、腰を落としていく。 体を下げれば勝手に入る筈、と、そう思ったが、開かれる痛みにうめきを洩らしてしまった。 「サンジ、ゆっくり。」 ルフィが慌てたように、サンジの腰を押さえて落下を止める。 判ってると応えたかったが、詰めてしまう息を吐き出すのが精一杯だった。 困った、やっぱり痛い、と、心の中のどこか冷静な部分がそう思うが、体の方はとにかく必死だ。 「…ん、ぐ…っ。」 必死に歯を食い縛ってもうめきが抑えきれないし、ぼろぼろと涙が零れてきてしまったが、拭う余裕もない。 爪をルフィの腕に食い込ませてしまいそうで、冷たくなった指先を、懸命に反らす。 「サンジ、やめろ。」 ルフィの手が、サンジの腰を強くつかんだ。 そのまま体を持ち上げられそうになって、サンジは慌ててルフィの首にしがみつき、脚に力を込める。 切れないかと、不安になるくらいに広げられた箇所が鋭い痛みを訴えたが、サンジはルフィから離れたくなかった。 「辛いだろ、サンジ。無理すんな。」 「だめ…だ…。」 「サンジ。」 「やだ…っ。」 サンジが全身で嫌がっているのに、ルフィは無言でサンジの体を持ち上げようとする。 確かに体は、尋常じゃなく痛い。 けれどもサンジは、最後までルフィが欲しかった。 せっかくルフィへの想いが通じたのに。 そしてルフィもサンジに応えてくれたのに。 どうして最後まで、確認せずにはいられないだろう。 痛くたっていいのだ。こんなに痛いのだから、これが夢である筈がない。 サンジはルフィに抱かれたいのだ。 「抜いたら…、明日の朝メシ、食わせねえ!」 「……サンジ?」 子供のいじわるのような言葉が、サンジの口から飛び出した。 「おやつも抜きにするし、肉だって、明日は焼いてやらねーんだからな!」 サンジの声は完全に涙混じりで、まるで駄々をこねてでもいるようだ。 ここでやめたら嫌なのだと、サンジは必死になって、ルフィへの脅迫を並べ立てる。 「……サンジ。」 ルフィは苦笑交じりに、小さく息を零した。 少しだけサンジの中にいるルフィは、気持ちいい状態なのか、それともサンジの体がこわばりすぎていて、彼も痛みを感じているのか。 それを見取る余裕はサンジにはなかったが、ルフィは優しく、金色の頭を肩に引き寄せた。
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2009/02/12 |
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