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多分ルフィはもう限界が近い筈だ。体内に感じる鼓動の激しさでそれが判る。 けれど、サンジが苦しがっているのではないかと、ルフィはサンジを案じて自制してくれるのだ。 サンジはふるふると首を振り、丸めていた背をやっと伸ばして、ルフィの頭を胸に抱き寄せた。 食欲は我慢できないくせに、性欲は我慢できるのだろうか。 それがサンジの為なら嬉しい。 サンジはルフィの髪を撫でて、汗の浮いた額に口づける。 今話をするのはやはりきつい。 けれどサンジの鼓動の激しさが、ルフィにきっと、サンジの気持ちを伝えてくれるだろう。 好きだ、と、サンジの体はルフィに訴えかけている筈。 「サンジ、すげえ好きだ。」 「あ…っ。」 ルフィは低くささやいて、サンジの胸にちゅうと吸いついてきた。 乳首を舐められ、前のものを握られて、サンジは身を捩じらせる。 違う動きをしてしまうと一瞬息が詰まるが、ルフィに乳首を吸われ、舌に弾かれるように舐められると、快感の方が強くなった。 「んん…、あん、は…っ、ルフィ……。」 快感に耐えたいが、体に力を込めると、ルフィのものを締め付けてしまって痛い目を見る。 力の逃し方が判らず、全身を震わせるサンジの背をルフィが擦ってくれるが、それはそれでまた、肌の震えを誘うものだ。 ルフィの腰を挟みつけた腿が、激しく震える。 それを感じてか、ルフィはまた、サンジの体を揺さぶり始めた。 「んっ、や…ぁん、ル……ああっ。」 サンジの声が甘くなるにつれて、ルフィの動きが少しずつ大きくなる。 優しく弄られていたサンジのものを扱く手も、力強くなってきた。 ルフィはサンジを追いあげながら、絶頂を目指そうとしているのだ。 「あ…んっ、は…、あ、あ…っ。」 ルフィのものが、サンジの中を行き来している。 体の中を擦られるのも、少しずつ感じるようになってきていた。 特に、ルフィの張った先端に擦られると、一際気持ち良い箇所がある。 「ん…っ、は、ああっ。」 サンジはいつの間にか、自分からも腰を揺らしていた。 「……サンジ…っ。」 ルフィの唇が、一瞬サンジの唇にふれた。 押し出すような声で呼ばれ、ルフィのものが、サンジの中で大きく脈を打つのを感じた。 「サンジ、中……、出して、いいか…?」 多分今にも果てそうなのだろうに、全身でサンジを気遣ってくれている。 そんなルフィに優しさが、サンジは嬉しくて泣きそうだ。 がくがくとうなずき、サンジはルフィを抱きしめる。 何度か強く突き上げられ、ルフィはサンジの腰を、思い切り引き寄せた。 「くぅ…っ。」 ルフィの腕に強い力がこもり、体の中に、熱い飛沫を感じる。 「あ…っ。」 ルフィは達しながらも、サンジのものを扱き上げ、先端を指できつく擦った。 気持ちと体の両方で、サンジも登り詰めていく。 サンジはルフィにしがみつきながら、その手の中で、快楽を弾けさせた。
「んん…っ。」 ルフィのものがずるりと引き抜かれ、サンジはうめいた。 けれど、やはり体が緊張していたのか、ようやくなくなった圧迫感に脱力してしまう。 力の抜けたサンジを、ルフィが抱きしめてくれた。 「サンジ、大好きだ。」 ぐりっと額を擦りつけられ、ルフィがささやく言葉に、サンジは嬉しくなる。 「もっと、云え。」 サンジの声は、かなり掠れてしまっていたが、心はとても満ち足りていた。 「すげー好き。大好き。目茶苦茶好きだ。」 「それから?」 「……あぁ?」 ルフィはきょとんとして首を傾げる。 「良かったとか気持ち良かったとか最高だったとか。」 途中にも同じようなことを云ったような気もしなくもないが、やはりサンジが聞いておきたいのはそのあたりだ。 「すっげーーー、気持ち良かった。」 「良し。」 ルフィの答えに満足して、サンジは笑った。 「……でも、サンジは、痛かったか…?」 しかし突然、ルフィが声のトーンを落として、サンジを覗きこんでくる。 「あー、まあ、痛かったけどな。」 サンジは正直に答え、しょぼんとするルフィを見て、悪戯めかして笑った。 「次回はもっと期待してるからな。精進しろよ、ルフィ。」 ルフィの顔を両手で挟んで上向かせ、唇を奪う。 とても痛かったけど、嬉しかったし、気持ち良かったから。 だから、次回はもっと、いい感じになれると思うのだ。 「愛してるぜ、ダーリン。」 ルフィは何度か目をぱちくりさせてから、しししっと、いつものように笑った。 そしてルフィからも、キスのお返しがくる。 優しく重ねて、そのままじっと動かない。 ただ唇を重ね合わせているだけの、それでも何だか、とても幸せになれるような暖かいキスだった。 少しして離れたルフィは、照れくさそうな、嬉しさを隠しきれないような笑みで、サンジを見ている。 そんなルフィに、サンジからも、もう一度キス。 「なあサンジ、キスって気持ちいいな。」 「ん、そうだな。」 ルフィがあまりにも率直なので、サンジもつられて、素直になれた。 「でも、おれ以外とするなよ。」 「当たり前だ。」 きっぱりとルフィが胸を張るので、それがまた、サンジには嬉しい。
人工呼吸でふれた唇に、胸を痛めた今日のことが、まるでもう嘘のようだ。 今後はルフィが人工呼吸が必要なほど溺れないように、もしくはその場合にサンジがその役目になれるように、しっかり見張って、側にいなくてはと思うけれども。 ルフィの唇は、サンジのもの。 これからはいつでもいくらでも、存分にルフィとキスができるのだと、サンジはとても幸せに思った。
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2009/02/14 |
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