淫辱通学
木暮香瑠:作

■ 露出調教クラブ3

「有紗ちゃんも飲んだら? どうぞ……」
 正面に座っていたホステスが、水割りのグラスを差し出した。客の視線を独り占めしている有紗に、嫉妬の混じった視線を向けている。
「い、いえ。わたし……、未成年だし……」
「世間の高校生はみんな飲んでるんじゃない? それとも、わたしのお酒じゃあ飲めないって言うの?」
 有紗の断りの言葉に、ホステスは怒ったように言う。
「そ、そんなわけじゃないです」
 困ったように眉を歪める有紗に、客が言った。
「女性に勧められてもなあ。男からの酒のほうが良いんだろ。俺が飲ませてやるよ」
 中年客は、差し出された水割りを受け取り口に含んだ。そして有紗の顔に唇を近づける。口移しで水割りを飲ませようというのだ。
「飲ませてもらいなよ。次は俺からだぜ!」
「許して……、飲んだこと無いんです……わたし……」
 反対に座っている客は、有紗が雄一の監視を受け逆らえないのをいい事に、スカートの上からお尻を擦っている。押し返すような弾力が男を喜ばした。
「逆らえば、あの男にまた罰を受けるんだろ。ウヒヒヒヒ……」
 掌に若々しい双尻の張りを楽しみながら、卑猥に笑った。

 有紗は、観念したように瞳を閉じ唇を突き出した。中年男の唇が、有紗の艶々した唇に重ねられる。
「ううっ、うぐううう……」
 水割りが、男の唾液と混じり有紗の口の中に注がれる。ゴクッ、ゴクッと喉を鳴らし水割りが胃の中に流れ込む。初めて飲む酒の味に、有紗は咽返ってしまう。
「ごほっ、ごほっ……」
 口の中に残っていたお酒が唇から零れた。唇から流れ落ちた水割りが、有紗のスカートを濡らす。
「やあ、濡らしちゃったね、スカート。脱いだ方がいいんじゃない?」
 中年客が、期待を込めて雄一に聞こえるように言った。

「有紗、濡れた衣装で接客するのは失礼だ! 脱ぎな!」
 雄一は、有紗に命令した。客たちは、期待通りの展開に目を輝かす。有紗は、瞳に涙を浮かべイヤイヤと顔を横に振った。恥辱と初めて飲まされたお酒が相まって、顔がほんのりと赤く染まっている。目尻から頬にかけて朱がさした表情は、悲哀を含んだ色香が匂っている。

 雄一は、有紗の両手を取り立たせた。2メートル近い大男に引き上げられ、万歳の格好で立たされる。頭の上に揚げた両腕に引っ張られ、ブラに包まれた双乳も谷間を強調される。
「ううっ、だ、だめ……。許して……」
 許しを請う有紗を無視し、雄一は胸の谷間に釘付けになっている男に言った。
「スカートを脱がしてやってください」
「いいのかい? 本当に脱がして?」
 指名された客は嬉しそうに目を細めた。酒に酔った男たちは、正義感など無くし淫猥な行動力が支配していた。男はゆっくりと、有紗のスカートに手を掛けた。
「いやっ、だめ……。脱がさないで……」
 弱々しく首を振る有紗の頬に、ひと雫の涙が流れる。男たちにとっては少女の涙も、深海から一粒の真珠を見つけたかのような喜びを与えただけだった。酒に酔った男たちには、少女の流す一粒の涙も、淫欲な気持ちを高揚させる装飾にすぎなかった。

「さあ、脱がしてやってください。口では嫌がっても、本当は脱がされることを望んでるんですよ。顔に似合わず、すけべな娘ですから……」
「それじゃあ、期待に答えなくちゃ。ヒヒヒ……」
 男の手がスカートに伸びる。有紗は、涙が伝う顔を横に振り、訴えかけるような視線を男に投げ掛ける。しかし、男の視線は有紗のスカートに向けられ、切ない願いは届かない。

 ホックを外されたスカートは、ふわりと床に落ちた。ブラジャーとお揃いのパステルピンクのパンティーが男達の眼に晒される。艶のある布地が、双尻の隆起を、恥骨の膨らみを包んでいる。腰まで包むおとなしい形のものだが、縁を飾るレースが16歳の少女のお洒落であった。
「いいね、高校生らしくて……。若々しい色気があって……」
「は、恥かしい……。見ないで……」
 有紗を品評するように視線が這わされる。羞恥心に有紗は、身体の力が抜けていく。
(いやっ、見られてる……。わたしの裸……、見られてる……。恥かしい……)
 男達の強い視線が、ブラジャーの奥を、パンティーの奥を突き刺すように向けられる。布地を突き通すような男達の強い視線に、有紗は困惑した。ブラジャーの奥の乳首を、パンティーに包まれた亀裂を見られているような気になる。

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