恥辱アルバイト
木暮香瑠:作

■ 休日の奉仕レッスン1

 昨日のことが頭の中でぐるぐる回り、その日は、なかなか寝られなかった。何時間寝ただろう。目が覚めても、顎と股間に痛みが残っている。あんなに長時間、口をめいっぱいに開けていたことなどない。股間には、秘孔の奥がズキズキと痛んだ。いまだに何か入っているような感覚がする。今日はアルバイトは休日だが、恵美子から呼び出されている。昨日、犯されたあと恵美子が車で綾香の家の近くまで送った。車の中で、泣きじゃくる綾香に恵美子は、
「明日はここに来るのよ。10時までにね。こなかったらどうなるか判ってるでしょ」
 そういって住所を書いたメモと、プリントアウトされた綾香の恥辱写真を渡された。
「今日のこと、人に言ったらこの写真とビデオ、町じゅうにばら撒いてあげるからね」
 そう脅かされている。

 時計は9時半を回っていた。綾香は目が覚めてもベッドから出れなかった。枕が涙で濡れている。恵美子から呼び出されて入るが、ベッドから抜け出すことすら出来ずにいる。昨夜のことは夢だったんだわ、と、自分に言い聞かせる。この休日が、何もなく過ぎると、なにも無かったかのように平日が始まると信じたかった。しかし、昨日のことを思い出しては、頬を涙が伝った。そんな時、階段の下から母親が綾香の部屋に声をかけた。
「綾香ちゃん、速達が来てるわよ。あなた宛に親展になってるわよ。
 でも変ね。消印が押してないわ」
 綾香は涙を拭き、下に降りてその手紙を受け取った。自分の部屋に戻り、封筒の封を切る。中からは手紙と、写真が入っていた。手紙には、
「こなかったらどうなるか判るでしょう。きっとくるのよ」
と、短く書かれていた。写真は、昨夜の恥ずかしいものだ。小林の膝の上で背面座位で交わっているものや、血管の浮いた剛直を口で咥えているものが数枚入っていた。顔もはっきりと写っている。もちろん、剛直に貫かれた秘部まではっきりと写っていた。綾香の繊毛の一本一本まで見えそうだった。

 綾香は慌てて外出する仕度をして家を飛び出した。指定された場所までの時間がとても長く感じられた。指定された場所は、街のはずれにあるバイクショップだった。そこは、小林の仲間が経営しているバイクショップで、暴走族ご用達といっていい店だ。店の前には、数台の一目で違法改造とわかるバイクや、窓が真っ黒で大きな羽のついたシャコタンの車が止まっている。

 綾香が店に着いたのは、10時を30分ほど過ぎていた。店にはお客は誰も居ず、恵美子とつなぎを着た男が一人ジュースを飲みながら話をしていた。
「遅いじゃない。30分の遅刻よ。遅刻の罰はキツイわよ」
 綾香を見つけた恵美子がキツイ目をして綾香に言った。

 綾香は、恵美子とつなぎの男に連れられ、店の2階に連れて行かれた。その店は、1階がバイクショップで、2階が居住空間になっている。2階のリビングには、小林を含め4人の男が、上半身裸でビールを飲みながらビデオを見ていた。部屋の隅には、金属バットや木刀が無造作に置かれていた。男たちは、髪型をリーゼントにしたものや、角刈りの男たちだ。二の腕いっはいに刺青をした男もいた。今までの綾香には縁のない男たちだ。つい先日も、暴走族と会社員の諍いで、会社員が死亡した事件がテレビで話題になったばかりだ。綾香は、ドンドン不安になっていく。恐怖心が大きくなっていった。そして、男たちが見ているビデオの主役は、もちろん綾香だった。綾香が、背面座位で犯されている場面が映し出されていた。
「いやっ、そんなもの……見ないで……」
 綾香は、両手で顔を覆った。
「おう、今日の主役がきたぞ。さあ、綾香、こっちに来い」
 小林が、自分の情婦でも呼ぶかのように手招きをする。
「早く入りなさい。遅刻の罰を受けるのよ」
 恵美子が綾香の背を押し、男たちの真中に連れて行く。
「さぁ、お前も脱げよ。こいつ、俺とオマ○コの
 相性もピッタリなんだぜ。ワハハ……」
 小林は、高笑いをしながら他の男たちに紹介する。
「いや。恥ずかしい。ああっ、そんなこと、言わないで……」
 綾香は、手で覆った顔を真っ赤にしてその場に膝から崩れ落ちた。頬からは涙が伝い、肩を震わせている。
「遅刻の罰よ。テーブルの上で脱ぎなさい」
「いやン……そ、そんな……出来ない、ああ……どうすればいいの」
 恵美子が嫌がる綾香の黒髪を掴み立ち上がらせる。男たちは、
「ヤホー。かぶりつきだぜ」
 おのおのが奇声を上げながら、慌ててテーブルの上のビールやスナック菓子を片付けた。
 綾香は、恵美子にお尻をたたかれながら、おずおずとテーブルの上に登らされた。

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