新・青い目覚め
横尾茂明:作

■ 被虐の炎2

 指が震え・・次の頁が開けれない・・目を瞑って思い切って開き、恐る恐る目を開けた・・縛られた少女は脚を折り曲げられ、お尻から長いゴム管が出て液体の入った白い洗面器に繋がっていた・・少女の表情は苦しそうな顔をしている。
 
(・・・・・・・・)

(この写真だ! あぁぁ何されてるの・・絵美どうにかなっちゃうよー)

 頭が白く濁り、川の水音だけが大きく聞こえ・・腰奥が痺れた。

(絵美も本屋のおじさんにこういうことされるの・・恐いよー)

(誰にも見せたことのないアソコやお尻の穴を・・知らないおじさんに見られるだけでも死んじゃいそうなのに・・こんなことされたら・・絵美・・絵美)

(アーでも・・どうしてアソコが濡れてくるの)

 絵美はスカートの下から手を入れパンティーの隙間から指を差し込んで性器に触れてみた・・。

(ワー濡れてる・・こんなに濡れるなんて・・)
(ワァーちょっと触るだけですぐにいってしまいそうだよー)

 絵美は覚えたてのオナニーをこの場でしたかったが我慢した。そしてパンティーの濡れてる所を持ち上げ、慌ただしく鞄からティッシュを取り出して性器を拭った。

(うわーヌルヌルだよー・・あぁぁでも気持いい)

 指の衝動を懸命に押さえ・・本を鞄に入れて立ち上がった。

(お母さん今日も遅いのかナー・・買い物していかなくちゃ)
(あの夜の出来事以来・・お母さん私の顔を正面から見てくれない・・)
(いつも何か言いたそうなのに・・優しいだけのお母さん)
(私・・あの夜の忌まわしい出来事は一生忘れること出来ないのかなー・・)

 絵美は今年女子高の2年になった、家族は母と絵美の二人だけであり、父は5年前・・あの忌まわしい出来事に耐えられず自殺してしまった。

 母の洋子は美しい女優・・、いまは連ドラの収録で連日深夜に帰宅している。絵美はもう2ヶ月あまりも母とはすれ違いの生活が続いていた・・そんな寂しい日々、親友の俊子が教えてくれたオナニーが今の絵美には寂しさを紛らわす唯一のリリーフとも言えた。


 絵美はマンションの鍵を開け、誰も居ない奥に向かって「ただいまー」と言ってみた・・静まった玄関脇の時計の音だけが妙に大きく耳に響いた。

 絵美は自分の部屋に入りセーラー服を脱いだ。パンティが濡れて気持が悪かったからこれも一緒に脱いだ。

 部屋の隅の姿見の前に立ち、ブラジャーを外しながら裸を映した・・自分で見ても素晴らしい裸像だと思う、母の遺伝子のせいであろうが・・。

 絵美の母は10代後半にトップモデルとして多くの女性誌で活躍し、20才で女優に転進、現在に至るまでには数々の映画賞を取得していた。
 そんな母は今でも美貌は衰えることなくテレビのCMにも多く起用されいた、絵美の現在の美貌はそんな母の良いところばかりを拾い集めた感が有った・・紛れもなく美の血統と言えた。

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