新・青い目覚め
横尾茂明:作

■ 少女の秘密2

「たわいもねー野郎だなー」

「さー金だせや! 俺達はいま護送車から逃げ出して来たところよ」
「すぐに高飛びする金がいるんだよー!」


「お金は・・銀行に行かなければ有りません・・ここに有るのは少しです」

「少しでもいいから持ってこいよー」

 響子は引き出しから財布をとりだし男に差し出した。

「この野郎舐めんじゃねーぞ、たった12万じゃねーか!」

「こうなったらこの家中ひっくり返して調べてやる」
「テメーら隠してやがったら叩き殺すからナー待っとれやー」

 響子と絵美を乱暴に縛り男達は各部屋に走った。

 30分も経ったころ男達は絶望した顔で茶の間に現れた。

「チクショー旦那の財布にたった5万しか入ってねーや・・このままじゃ高飛びできんぜ! 奥さんよーこうなったら明日銀行に行ってもらうしかねーな」
「旦那と子供が人質よー。へたなことしやがったら二人の命はねーからなー」
「この辺りにはサツがうじゃうじゃいやがるからほとぼりが冷める明日までここにかくまってもらうぜ」

「そーと決まったら持久戦よ、なんか食うモノはねーんか!」

 二人はキッチンへ行きハムと缶詰、そしてブランデーを持ってきた。

「いい酒を飲んでるじゃねーか!」

 二人は食い散らかしブランデーを呷った。次第に男達の眼がギラつき手足を縛られ悶えている響子の体を凝視していた・・。

「兄貴・・この女・・女優の佐野響子ですぜ!」

「そういやーえらく上玉な女だと思ってたらオメーの言う通りだぜー」
「こりゃーたまんねーな。女優の響子と分かちゃー話しのネタに一発、観音様を拝ましてもらおーじゃねーか」

「響子さんよー、俺達といいことしねーか。こんな弱っちい旦那じゃ味わえん気持のいいこと教えてやるヨ」

 兄貴と呼ばれている男の手が響子のスカートに掛った。そして響子の反応を楽しむようにゆっくりと捲られていった。


 その夜の出来事は絵美の心に深い傷を付けた・・母は凶悪な男達に執拗に犯され、父も母も泣きじゃくっていた。

 母に飽きた男達は絵美の縄を解き、全裸にして絵美の体を舐め回した・・

「兄貴・・この娘・・濡れていやがる」

「このガキ、お袋が犯されいるのを見て濡れるなんざー・・スケベな娘だぜ!」
「まっ濡らす手間が省けたぜ・・しかしこのオ○ンコ小さ過ぎて壊れやしねーかな」

 響子は男達が絵美の足を開き始めた時に失神から覚めた・・そして発狂したように・・絵美には手を出さないでと叫んだ。

 その時・・警官が数人、部屋に雪崩込むように突入してきた・・怒号が静まった時・・父は惚けたようにグッタリしていた。警察に縄を解かれ水が飲みたいと台所に行ったきりもう父は戻らなかった・・警察官が不審に思い台所に行った時・・父は包丁で喉を深く切り裂き、断末の痙攣にのたうちまわり・・救急車の中で息を引き取ったのだった・・。

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