新・青い目覚め
横尾茂明:作

■ 傾倒2

少女期の一夜…想像を絶する恐怖と恥辱の体験…。
目の前で母親が二人の暴漢から代わる代わる受けた汚辱の仕打ち、性器・肛門に理不尽に打ち込まれたペニスに母は泣いて屈っした…そして迎合し恥ずかしくも父の目の前で快感の渦に呑み込まれ涎を流して失神したという母。
ロープで縛られ自由を奪われた母が随喜の涙にくれたとき…絵美の何かが壊れたのか変化したのか…そんな状況下に絵美も縛られて性器と肛門を舐められ激しく濡れたと言う…。
白い膜が掛かり怒号の中で失神した絵美…それは目も眩むほどの性的予感を感じたからではないだろうか…。
その後の父の自殺…恥辱の快感に流れ出た血…それら禍々しい映像と体感が絵美のマゾ化のプロセスだったと言うのか…。

(絵美は俺の目の奥に…暴漢者の目に揺らいだ光りを見いだしたかのかもしれない…)

(しかし…カウンセラーでもない俺がいくら考えても分かるはずもないよな…)
(このまま…流れに身を任せてみるか…)

(あの素晴らしい肉体が…そんな簡単にあきらめられるわけはないんだし…)

(万引を犯した清楚な少女に逃げられないシチュエーションを作っていった俺)
(そんな少女に躰を差し出したくなる雰囲気を言葉巧みに形成していった俺…)
(すぐに功は奏した…)
(華奢な少女は恥ずかしげに俺の前に躰を開いていく…)
(俺はそんな少女の清潔な内臓に醜い陰茎を突き立て擦り…体液を滲み込ませていった)
(そんな中年オヤジの蛮行…もうそれは完全にSの所行じゃないのか…)

(そう…そうなんだ…俺はSなんだ…?? …いやSになるんだ!、それが最良なんだ)

(いや…逆なんじゃないのか? …少女は以前から俺に的を絞り機会を覗っていた…)
(そう…あの日…久々に俺はレジの前に立ったはず…)
(それを狙ったかのような拙劣な万引き…それと簡単に捕まる逃げ方…)
(これらは全て…初めから少女が仕組んだ罠だとしたら…)

孝夫は頭を振った、いくら考えてもどうどう巡り…自然と睡魔が訪れる…。
(明日も…少女は来ると言ってたな…)

(…………あの子は俺に何を求めているのか……………)
(明日…少女が万引きした雑誌を読んでみるか…何らかの解答は得られるのかも…)

孝夫は立ち上がり…ベットルームに歩きながら一瞬思った…。

(絵美の心理の奥を一度深く見つめてみようか…)
結果…それが醜く禍々しいものであったとしても…後悔はしないと感じた…。

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