僕の転機
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■ 第4章 眠れぬ奴隷達4

 ベッドに縋り付き、涙を流し出して数分後、歩美のクリトリスがいきなり振動しだした。
「ひー何これ!」
 突然始まった、敏感な部分への攻撃に驚く。
 スカートの上から股間を押さえ込むが、分厚い下着が邪魔をしてどうする事も出来ない。
 強い刺激で、上げそうになる声を必死で我慢する。
 しかし、刺激は大淫唇にも加えられ、声が溢れ出す。
「う、嫌〜っ、そんなところ…だめ…嫌よ、負けないわ」
 気丈に堪える歩美だが、今日さんざん蹂躙されたアナルに刺激が移った時、それは脆くも崩れていく。
「あ〜っ、やだっそこは駄目!止めて〜」
 広がって行くアナルバイブに、聞いてくれる訳のない制止を懇願する。

 今日の調教で、5pまで広げられていたため、バイブの拡張もスムーズに広がった。
 そして、振動と蠕動が与えられると。
「あっ、あっ、あっ駄目駄目駄目〜っ!」
 調教初日で快感を覚え込まされたアナルは、我慢という物が出来なかった。
 ガクガクと腰を振ると、目がクリッと回転し白目を剥いた。
 そのままベッドに突っ伏し、腰をカクカクと振りながら、失神した。

 歩美は、だらしなくも、ブラジャーが動く前にイッてしまった。
 アナルの中で、こちらも薄緑色の催淫剤が発射される。
 ベッドに突っ伏しながら、尻をピクンピクンと時折震わせる。
 歩美の頬には、涙が伝っていた。

 そして最後は、佐知子である。
 電気を消し、ベッドに横になっていた佐知子は、既に眠りに落ちかけていた。
 突然、動き出したお尻のバルーンに、虫でも入り込んだのかと、勘違いし寝返りを打ち、パンパンとお尻を払った。

 しかし、いつもと違う固い感触に、ハッと目覚める。
(う、動き出したのね…)
 お尻を揉みしだく刺激に、佐知子は身を固める。
(大丈夫よ、これぐらいの刺激なら我慢出来るわ…)
 しかし、次にブラジャーが動き、意識の集中を邪魔する。
(あ〜っ、そんな〜っ。いや、いや…)
 敏感な上下の肉の塊を震わせるような刺激に、快感の波が大きくなって行く。
(快感を切り離すのよ、昔みたいに…何でもない、こんな事…、虫が這っているような物…)
 途端に、快感の波が引いていく。
 佐知子は、過去に性的虐待を受けていた時期があり、その頃に憶えた精神コントロール法で抗った。
(ほら。こんなの、どうって事無いわ)
 大淫唇に加えられた刺激も、食い止めた佐知子は、何食わぬ顔で眠りにつこうとする。

 しかし、この下着のギミックは、そんなものでどうにか出来るほど、稚拙ではなかった。
 各部位に設置される各種センサーが、佐知子の身体の性感帯をサーチし出す。
 血圧、筋肉の動き、心拍数、体温変化を起こす部分を記憶し、そこを重点的かつ執拗に責める。
(くっ、何なのこれ、動きが変わったわ…。そんな所、されたら…嫌、駄目)
 徐々に崩壊する佐知子の技術。
 そして、アナルのバイブがゆっくり広がりだし、その存在を主張しだすと。
(あ〜っ、お尻の穴が広がってる。嫌!駄目よこんな時に、我慢できなくなる)
 アナルの拡張が止まった瞬間、アナル、クリトリス、乳首の3カ所が一斉に振動した。
「あ〜〜っ、ぐふうっ」
 一瞬、声を出した後、直ぐに布団を噛みしめ声を殺す。
 迫り来る快感の津波に、その身を翻弄される。
 必死に耐えるが、押し寄せる圧力は増す一方だった。
「ぐーっ、うっ、うーっ」
 布団を噛みしめ、身体を震わせる。

 そして、アナルバイブの蠕動が加わり、佐知子を大波が飲み込んでいった。
「んーーーーっ」
 ビクビクと震え、身体を突っ張る。
 きつく締めたアナルバイブが、佐知子がイッた事を確認したように、薄緑色の液体を体内に吐き出す。
 3人の間を一周した下着は、それぞれの性感帯と快感が高まる手順、それぞれが好む動き方と苦痛を感じる動き方をマスターした。
 誰には、どう動けば効果的なのか、どう動けば絶頂に至らないか、様々なパターンを分析する。
 シュミレートし、数値の上下を補正して、経験値を上げていく。
 下着の制御システムは、当初の設定通り、次の獲物を定めて、移動した。

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