僕の転機
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■ 第4章 眠れぬ奴隷達7

 時間を少し遡り、宗介の家の客室では。
「くしゅんっ」
 クシャミと共に、美咲が目覚める。

 暗い部屋、全裸の自分、横で寝息を立てる昌聖、ベッドや部屋の調度を確かめ、枕元に置いた空のペットボトルを見つける。
(夢じゃないんだ。昨日の事は、全部本当なんだ…)
 顔を赤らめながら、眼鏡を外した昌聖の顔を、上からマジマジと見詰める。
(昌聖様、睫毛長〜い。ほら、切れ長の目だって綺麗な二重だし、鼻だって少し団子だけど充分高い。だ・か・ら頬と顎の肉を落とせば、充分過ぎる程美少年だわ!うふふっ、私の御主人様〜)
 昌聖が寝返りを打ち、覗き込んでいた美咲を、腕が巻き込むように捉えた。
(あっどうしよう!捉まえられちゃった〜。動いたら起きちゃうかも…)
 喜びながら、ジッとしていた美咲だが、突然尿意が襲いだした。
(やだ、オシッコしたくなって来ちゃった…何とか昌聖様が起きるまで我慢しなくちゃ…)
 そう決意するが美咲の尿意はドンドン強くなって行く。
(ん〜我慢するのよ、昌聖様のお許し無しに、奴隷の私は、何もしちゃいけないんだから!我慢するの!)
 固い決意とは、裏腹にプルプルと震える美咲の身体を、抱え込む形になっていた昌聖が震えに気付き目覚める。
 目を開けた時、ぼんやりとした視界に映ったのは、真っ赤な顔をした女の子の顔だった。
(あれ?誰?…美・咲・ちゃ・ん?美咲ちゃんだ!そうだ昨日奴隷契約書を交わしたんだ!)
 眼鏡を探しながら、昨日の事を全て思い出した昌聖。
 昌聖が起きた事を確認した美咲が、元気よく朝の挨拶をする。
「お早うございます昌聖様!今日も美咲を使ってください」
 ベッドの上に正座し、深々と頭を下げる。

 しかし、その腿は忙しなく摺り合わされている。
「どうした美咲?ソワソワして?」
 昌聖が聞くと、美咲が即答する。
「あっ、あのうオシッコがしたくて…」
 その時、玄関のチャイムが鳴る音が響いた。
 扉の向こうで、宗介の声が聞こえる、誰かが訪ねてきたようだ。
 昌聖が時計を見ると5時20分、この時の来客が佐知子だとは、二人には知る術がなかった。
「美咲、誰か来たみたいだから、この格好でトイレに行くのは無理だよ」
 昌聖がせっぱ詰まった口調で言う。
「どうしましょう、私もう限界が近いです」
 美咲が、焦りながら言う。

 数秒考えて昌聖が口を開く。
「美咲、此処でしちゃえ」
 単純な昌聖の意見に
「トイレがこの部屋にあるんですか?」
 聞き返すと、すっと1リッターのペットボトルを差し出した。
「これにしろ」
 昌聖の答えに一瞬戸惑ったが
「一人では、難しいので手伝ってくださいますか?」
 真っ赤になり、俯きながら聞き返す。
「良し、ベッドの上で足を開いて尿道口を広げろ。失敗したら、今日僕は、美咲の小便まみれのシーツで寝なきゃいけなくなるぞ」
 昌聖の言葉に
「そんな事には、絶対しないよう頑張ります」
 美由紀が足を広げ尿道口を晒し、そこにペットボトルの飲み口を持って行く昌聖。
「よし、良いぞ」
 昌聖の言葉と共に、美咲は放尿を開始する。
 ジョボジョボとペットボトルに飲み込まれる、美咲の小水。
 最後迄出し終えた美咲は、後始末をする為のティッシュを探す。

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