僕の転機
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■ 第4章 眠れぬ奴隷達13

 宗介は、昌聖に人の心の操作方法を教え込む。
 信頼確保の方法の後、人の心の動かし方から、新しい価値観の植え付け方、そして主従関係の構築と維持方法まで、大まかに教え込む。
「……と言うわけだ。しかし、今教えた事の全てに共通する、有る絶対条件がある」
 宗介は、一通りを教え、最後のキーパーソンを昌聖に伝えるべく、言葉を句切る。
「絶対条件…今までの話の流れから、大まかな所は予測付くよ…宗介さん間違ってたら言って、それは僕の自信だろ…」
 宗介は、昌聖の答えを聞くとニヤリと笑い、大きく頷く。
「宗介さんに昔から言われてた[強く成れ]は、自信を付けるベースだったんだね…。僕、何にも解らなかった…」
 肩を落とす昌聖に
「そんな事はどうでも良い…。今、理解したんだ。それで充分さ…。そして、お前はそれを身に付けるだけの手段を、もう手に入れてるしな…」
 意味深な言葉を投げ掛ける。
「僕が?…手に入れてる?…それ…何?」
 昌聖の質問に対して、呆れ顔の宗介が地下を指差す。
 昌聖は、一瞬考えた後閃き、確かめるような表情で
「美咲…」
 小さく呟く。
「そうだ…あんな容姿、頭脳、性格の揃った少女を、奴隷に出来る人間がどれだけ居る?しかも、彼女はお前に心酔してる」
 真剣な表情で話した後、クスリと笑うと
「これで自信を持てなきゃ、男じゃないな…。そして、往々にして自信のない男に、奴隷はついて来ない…。それで良いのか?」
 宗介が断言して、問い掛けた。
「い、嫌だ!美咲は…。美咲は、僕の物だ!…絶対に、手放したくない…」
 昌聖の血を吐くような言葉に、宗介が優しい口調に変わる。
「なら…変われ…。今、持っていないなら、これから身に付けろ…。その為に、努力を惜しむな。そうしない限り…美咲ですら離れて行くぞ」
 それは、昌聖の心に染み込んで、意識を蝕んでゆく、そんな宗介の声音だった。
 昌聖は、この時、既に宗介に心をコントロールされているとは、夢にも思っていなかった。
「う…ん…。解った…、解ったよ!僕は変わる!美咲のためにも…。僕のためにも…。そして、あいつらのためにも…」
 昌聖の目からは、それまでの優柔不断が消え、一つの意志の元に固まっていた。

 宗介の話を聞き終えた昌聖は、奥の深さに今更ながら驚く。
 そして、自分の目指す、奴隷の飼い方を模索しだした。
 新たな課題に自分を奮い立たせ、歩美の調教を始め出す。

 調教部屋に降りた昌聖は、言い付け通りに足を大きく開いた状態で、スチールの犬の餌皿に、ご飯を盛りつけた物の上に跨っている歩美を見た。
 ソファーの横にある、テーブルの上のビデオカメラを手に取ると
「よし。その皿に小便しろ」
 ビデオの録画スイッチを入れ、歩美に命令する昌聖。
「はい…」
 返事と共に歩美の放尿が始まる。
(ご飯の上にオシッコをかけさせてどうするの?まさか、あれを…)
 放尿が終わった歩美に
「良し。手で小便を拭き取り、舌で舐め取れ」
「はい…」
 何度も何度も尿道付近を擦っては、ペロペロと自分の掌を舐める歩美。

 相当の屈辱シーンだ。
「そこに正座して、皿の直ぐ傍に顔を近づけろ」
「はい…」
 皿の直ぐ側に顔を置き、ジッと皿の中身を見ている歩美。
「美咲こっちに来い」
「はい、昌聖様」
「美咲は、下着を脱いでスカートを持ち上げて、あの皿を跨げ」
「はい解りました」
 昌聖の意図が読み取れた美咲は、言われた通りに皿を跨いだ。
「良し。腰を少し落としてアナル栓を外せ」
「はい、よいしょっと」
 妙なかけ声と共に、アナル栓の解放スイッチを押すと、急速に細くなったアナル栓が、パシャっと皿の中に落ちて、次いで昌聖の小便と精液、それに美咲の大小便がブレンドされた汚物が、皿の中にボトボトと堪っていく。
「よし。美咲、歩美の方にアナルを突き出せ。歩美は、美咲のアナルを舐めろ」
「はい…」
「はい昌聖様」
 美咲は、尻を突き出し、それを下から歩美が舐める。

 ピチャピチャと制止の声が掛かるまで、湿った音が調教部屋に響いた。
「もう良いぞ。美咲は、下着を付けてこっちに来い。歩美は、皿の中の物を綺麗にしろ。食える物は残さず喰って、喰えない物は舌で綺麗にしろ」
「はい…」
 返事をすると餌皿に顔を突っ込み、糞尿混じりのご飯を犬食いする歩美。
 その髪や顔中に糞尿を着けながら、無心に口に入れて行く。
 その姿を邪悪な笑みを浮かべ、ビデオに収める昌聖。
 昌聖の横に正座し、自分もいつか、あんな食事をさせられるのかな、と漠然と考える美咲。

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